「インパーフェクト」と「我物語」とゴリゴリのロック曲を作っていただいたので、同じバンドロックだけどキャッチーでさわやかな曲が特長であり、魅力のsumikaさんにお願いしようと。歌詞については、「根を詰めずに明日また頑張ろう」と、いい意味で肩の力を抜けるような世界観でとお願いしますとお願いしました。
ラテン語だと「誕生」という意味です。歌詞のワードチョイスが詩的な部分があったりして。私だったらもっとわかりやすい言葉しか浮かばないところも素敵な言葉になっていて。例えば「風歌(かざうた)」なんて絶対浮かばないと思うし、でも歌っていると耳なじみがない言葉があることで、ひっかかるからこそ、歌詞をしっかり読み直す機会がいろいろなところに散りばめられているのも素敵でとても勉強になりました。
リズムですね。言葉がキュッと詰まっているので、例えばサビの「Uno Dos Tres」最初の「Uno」は歌いにくいし、「どうやったらうまくハマるだろうか?」とか「どこにアタックのポイントを置こうか?」など、コミュニケーションを取りながらレコーディングしました。
私って「夜の蝶なんだ」みたいなと思ってニヤっとしたりして(笑)。この曲はCö shu Nieの中村未来さんに作っていただきました。打ち合わせの時に「CHiCOさんはファンを大事にされている方なんだなと感じたので、こういう世界観で作りました」とおっしゃってくれました。
最初は恋愛をテーマにリクエストをしていたんですけど、「どんな恋愛をされてきたんですか?」と尋ねられたので、「いや、そんなに豊富ではないんですけど(汗)」というところから始まって、恋愛の価値観など笑いながらお話ししたりとか、その中でもアーティスト活動10周年もあったので、「CHiCOの活動は?」という話題にも及んだ流れもあってファンの方やライブへの想いもお話しして。
また恋愛をテーマにした場合、「めちゃめちゃ妖艶で、グラマラスで魅惑のある女」というよりも「何をしでかすかわからない、おもしろい女」という感じで、みんなにずっと注目してもらって10周年を迎えることができたんだよねという繋がりができたらいいなと。だから「何処にでもいけるよ」とか「全部連れて」というワードを入れてもらいました。
この曲を作ってくださったjon-YAKITORYさんは私がパーソナリティをしているラジオ番組『CHiCO*DIG!STATION』のジングルを作ってくださって、いつか楽曲を作ってほしいですとお話ししていたので、今回満を持してお願いしました。
ソロのCHiCOとして「等身大」は常に目指していきたいし、模索していきたいと思っていますが、このアルバムに自分のマイナスな感情を表に出すような曲があまりなくて。でも自分の中にあるマイナスな感情を吐き出してスッキリしたというのではなく、マイナスな感情があるけど、内心でモヤモヤしているのに表に出しきれないのが私なので(笑)、感情を吐露することはなく、「気にしてませんよ」という感じだけど、心の中では「ふん!」としてますという歌詞でお願いしますという難しいお願いをさせていただきました(笑)。もちろんjon-YAKITORYさんの曲で好きな曲もお伝えして。
あくまで心の中で言っているから許されることで(笑)。実は「余計なお世話」というテーマでお願いをしていて。私は音楽で活動していますけど、皆さんいろいろなお仕事をされていると「余計なお世話だな」と思う瞬間ってあるじゃないですか? 「こんなこと頼んでいないのに何でこんなことしてくるんだろう?」とか「自分はそんなこと思っていないのに、この人はなぜそう言ってくるのかな」とか。私に限らず、皆さんが共感できるところを書いてもらいつつ、私の性格もお話しして作っていただきました。
そこは私のファンの方なら「ストレスがたまったら、またゲームに没頭しているんだろうな」とわかってくれていると思うので(笑)。