インタビュー/牧野りえ
「千年DIVE!!!!!」でメジャーデビューを果たして約1年。7月24日に赤坂BLITZで開催されたLIVE CAFE 2016「ココロディスコ」では熱量のこもったステージでファンを熱狂させ、更に大きく飛躍した姿を観せたアンティック-珈琲店-。
「千年DIVE!!!!!」でコラボした大黒摩季氏の大ヒット曲「熱くなれ」のカヴァー、そして“生きる”をテーマに力強いメッセージを込めたオリジナル曲「生きるための3秒ルール」の両A面シングルを9月14日にリリース。10月からLIVE CAFE TOUR’16-17をスタートさせ、10月30日には初のハロウィンライブ、2017年1月9日にはTOUR FINALを開催する!!
──7月24日に赤坂BLITZで行われたLIVE CAFE 2016「ココロディスコ」はバンドの熱量が半端なく、ステージにかける熱い想いが感じられる感動的なライブでした。昨年8月にメジャーデビューして1年が経ちましたが、それぞれの中でライブに対する姿勢や気持ちの変化はありますか?
輝喜(Dr.) 音源制作のプロデューサーさんやドラムテックさんを含め、デビューしてからいろいろな人に出会って影響を受けて。何か言われたことに対して“はい、そうですね”って呑み込むのではなく、いろんな話をしてる中で“もっとこうなりたい”って思うようになったり、音楽をやる目的が変わったんですよね。ただ音楽が好き、楽器が好きっていうよりは、誰かに何かを伝えるためにステージに立つ。曲のメッセージもそうですけど、自分がドラムを叩いている姿を見て何かを感じて変わるきっかけになれたらいいなって。
ゆうき(Key.) 僕が加入した頃はまだポップな面が強かったんですけど、どんどんロックなカッコいいほうに変わってて。そういうところで自分のステージングも変わったのかなって思います。
カノン(Ba.) 自分でもメジャーデビュー時からだいぶ変わったなという印象があります。より“アンティック-珈琲店-のカノン”というものに没頭できるようになったと思います。オン/オフが前よりきっちりついて、ヘンに頭で考えるよりもバンドのノリとか体に染みついたものが自然に出るようになりました。
takuya(Gt.) ライブ一本一本に対する熱量が上がりましたよね。それはやっぱり、輝喜さんも言ったように自分たちの伝えたいものが明確になってきたからかなと。熱量を放出する技術みたいなものも身についてきてるのかなって思います。
みく(Vo.) 前までは自分が今、何をやるべきかっていうことをあまり考えずにレールに沿って音楽をやってた感じがして。今バンドとか音楽がなくなっちゃったらどうしよう?って考えた時に、すごく怖いなって思ったんですよね。だからこそ今自分がやるべきことをわかってないと、ただ流されてるだけの人間になっちゃうんで。自分にとって“生きる”はアンカフェ、音楽をやることだから。自然と必死になるし、それがステージにも繋がってるんだと思います。
──なるほど。そんな熱い想いが反映されたような両A面シングル「熱くなれ / 生きるための3秒ルール」が9月14日にリリースされますが。まず「熱くなれ」は大黒摩季さんのカヴァー曲ですね。
みく メジャーデビュー曲『千年DIVE!!!!!』でのコラボをきっかけに、リスペクトする大黒さんの楽曲を是非カヴァーしてみたいなと。もともとロックな曲を僕たちなりのロックにするのがすごく難しかったですね。大黒さんに“カヴァー残念だったね”って言われるのが一番ダメだから。と、大黒さんにもいろいろアドバイスをもらいましたね。
──そうなんですか!?
カノン “私がやるならこうするな”って(笑)。あと、アレンジャーの大島こうすけさんからもいろいろアドバイスをいただいて、一曲の中にメタルやらファンクやらいろんなジャンルの要素が入って表情豊かなアレンジになりました。
ゆうき 大島さんって、頭に浮かんだアイデアをキーボードで“こんなんどう?”って提案してくれる方で。しかも、ベースの音や弾き方までキーボードで表現してたのが印象的でした。
輝喜 このリズムでこのテンポ感って今までなかったので、レコーディングはかなり難しかったです。
takuya コードの展開の仕方とか、やっぱり独特な雰囲気や特徴がたくさんあったので、まずは頭で曲を理解するのに苦労しました。
──結果、しっかりアンカフェのモノに仕上がっていますね。
みく 大黒さんから“オリンピックのテーマ曲で、恋愛だけじゃなくて社会にも訴えてる歌詞なんだ”って聞いた時に若干歌詞の捉え方が変わって。恋愛対象の相手じゃなくて、世間に発信してるつもりで歌ったんですけど。このCDを聴いた人が、“歌い終えた後、死んでるんじゃないかな?”って思うくらいの熱量で歌いましたね。
──また、大黒さんがコーラスで参加されていますね。
みく そこでもやっぱすごいなって思ったことがあって。ただコーラスするんじゃなくて、“私、救われたいからこのフレーズを使ってほしい”とか、その場の感情を活かして歌うんですよね。一番びっくりしたのは、僕はすごくいいテイクだと思ったんですけど、“こんなの大黒摩季じゃない!”と言って歌い直してて。おぉ〜カッコいい!って思って(笑)。さらにリスペクトの気持ちが生まれましたね。
──両A面のもう一曲「生きるための3秒ルール」は疾走感が気持ちいいロックチューンですね。
輝喜 前回の赤坂BLITZでの『ココロディスコ』で披露してるところを想像しながら、独特な雰囲気のある音使いで、かつメロを歌うというよりも主張を叫んでるような曲がいいなと思って作りました。
ゆうき イントロからカッコよくて、サビで一気にガーンと盛り上がる曲の幅の広さも印象的な曲だと思います。
みく 僕にとっての“生きる”は、歌うことだなと思って。ただふつうに歌うんじゃなくて、“生きるために命がけで歌おう”っていうサディスト的な歌ですね。
takuya もし自分がアンカフェを知らずに聴いたら、このバンドのファンになるなっていうくらい好きです。
カノン メジャーデビューから2枚のシングルとも色が違うんだけどブレてないというか。このタイミングでこの曲を出せてよかったなと思います。