
『ASKA CONCERT TOUR 2024≫2025 -Who is ASKA !?- 追加公演』
2025年8月19日(火)市川市文化会館大ホール
【ASKA BAND】Piano:澤近泰輔 / Drums:江口信夫 / Bass:荻原基文 / Guitar:鈴川真樹 / Guitar:古川昌義 / Violin:クラッシャー木村 / Sax:David Negrete / Backing vocal:高橋あず美 / Backing vocal:結城安浩
2024年9月から2025年2月にかけて行われた全国ツアー「ASKA CONCERT TOUR 2024≫2025 -Who is ASKA !?-」。その追加公演(7月~8月)のファイナルが8月19日、千葉県・市川市文化会館で開催された。
ライブは、ASKAがキーボードで「草原にソファを置いて」を弾き語りするオープニングムービーからスタート。そして幕が上がり、ASKAとバンドメンバーが登場する。1曲目は「GUYS」。さらに「Love Affair」と80年代後半~90年代の名曲を続け、会場は歓喜で包まれた。 「待たせたね!」という定番の挨拶から、最初のMC。「今回のツアーはどの会場も本当に楽しかった。独特のムードを維持しながら続けられたツアーはそんなにないです」という言葉からもASKA自身の充実感が伝わってきた。
さらに1989年のヒット曲「LOVE SONG」、切ないガットギターから始まった「Girl」、「“この瞬間が大事”という曲です」と紹介された「未来の人よ」、別れのシーンを描いた歌詞が胸に沁みる「You are free」など、新旧の楽曲が披露された。ASKAいわく、今回のツアーのセットリストは「ASKA中級編」。キャリアを網羅した選曲によって、現在のASKAをダイレクトに実感することができた。
「夏の終わりのハーモニー」(井上陽水・安全地帯)を即興でカバーした後に演奏された「はじまりはいつも雨」「PRIDE」は、ライブ中盤のハイライト。何度も耳にした名曲に2025年のASKAが新たな命を吹き込み、今の表現へとつながっていく。このシーンは間違いなく、今回のツアーの大きなポイントだったと思う。
バンドメンバー(Piano:澤近泰輔、Drums:江口信夫、Bass:荻原基文、Guitar:鈴川真樹、Guitar:古川昌義、Violin:クラッシャー木村、Sax:David Negrete、Backing vocal:高橋あず美/結城安浩)を丁寧に紹介した後、ASKAがリッケンバッカーを持った「誰の空」からライブは後半へ。マイクスタンドを片手で回転させるパフォーマンスが飛び出した「HEART」、〈追い駆けて 追い駆けても/つかめない ものばかりさ〉というASKAのアカペラから始まり、サビでは観客の大合唱が響き渡った「太陽と埃の中で」、スリリングなバンドサウンドと緊張感に溢れたハモリが印象的だった「僕はこの瞳で嘘をつく」、そして、全員が拳を突き上げ、会場のテンションを最高潮にまで引き上げたアンセム「YAH YAH YAH」。懐かしさではなく、瑞々しさや高揚感を際立たせた演奏とボーカルも強く心に残った。
愛の愛おしさ、強さを歌った「消えても忘れられても」、時空を超えるようなスケールで奏でられた「歌になりたい」、〈同じ時代を 歩いて行く/物語を つないで行く〉というフレーズを共有した「同じ時代を」とメッセージ性の強い楽曲を重ねた後、ラストは「On Your Mark」。全身全霊で歌を響かせるASKAにオーディエンス全員が惹きつけられていく。音響、照明、演奏、そして、歌唱。すべてが頂点に達した瞬間、ライブはエンディングを迎えた。
時代を行き来するようなセットリストと優れたミュージシャンたちによる演奏、何よりもASKA自身の充実ぶりを体感できた「ASKA CONCERT TOUR 2024≫2025 -Who is ASKA !?-」。ASKAのピークはまだこの先にある。そのことを確信できたことが、このツアーの最大の収穫だったかもしれない。
このツアーの模様は、2025年8月27日に日本武道館公演のライブ映像とツアードキュメンタリー映像がセットになったBlu-ray作品「ASKA CONCERT TOUR 2024≫2025 -Who is ASKA !?」としてリリースされる。こちらもぜひチェックしてほしい。
SET LIST
※8/19市川市文化会館公演
01. GUYS
02. Love Affair
03. HANG UP THE PHONE
04. LOVE SONG
05. BROTHER
06. Girl
07. 未来の人よ
08. めぐり逢い
09. プラネタリウム
10. You are free
※ 夏の終わりのハーモニー(即興)
11. 止まった時計
12. はじまりはいつも雨
13. PRIDE
14. 誰の空
15. HEART
16. 太陽と埃の中で
17. 僕はこの瞳で嘘をつく
18. YAH YAH YAH
19. 消えても忘れられても
20. 歌になりたい
21. 同じ時代を
22. On Your Mark



















