CANNONBALL
2025年8月10日(日)11日(月祝)さいたまスーパーアリーナ
【8月11日出演(五十音順)】
アイナ・ジ・エンド / ano / indigo la End / UVERworld / SKY-HI / BE:FIRST / ⽺⽂学/ WurtS / WANIMA
<SUPER LEGEND TIME>矢沢永吉
会場内には休憩コーナー、飲食コーナー、キッズファミリー専用のお休み処まで至れる尽くせり。主催の1人にVIVA LA ROCKやTOKYO ISLANDで知られる鹿野 淳氏がいるが、徹底的にオーディエンスのことを考えた会場デザインは流石のひと言。筆者も隅々まで足を運んでみたが、「こりゃラクチンだわ」という感想しかなかった。10時前からガッツリとビールを飲んでる人も多いが、トイレの数もしっかりあるので、気にせず食べたり飲んだりできるのもいい。筆者は“ライブを観る”という任務があったので(当たり前)、ライブ中はあまり行ったり来たりできなかったが、アーティスト1組を諦めれば、ゆっくりお昼ゴハンを楽しんだりもできると思う。
で、ここからライブレポート。フェスには「そこでしか観られないもの」がとても大事なのだが、トップで登場したWurtSがまさにそれだった。“初開催のCANNONBALLの最初のアクト”を担うはずだったimaseが活動休止を発表し、急遽ラインナップされたのがWurtS。開演前のあいさつで鹿野氏がWurtSのことを「救世主」と称していたが、それが大げさに感じないほどに気合いの入ったステージを繰り広げてみせた。ダンスミュージックとギターロックを融合させるというスタイルは80年代からあるが、WurtSがやってることはまさにその最新型で、初見の人が多かったであろうオーディエンスをガッツリ上げてみせた。「特別なことやります」と披露したimaseの「NIGHT DANCER」のカバーが完全にWrutSのサウンドだったのもよかったし、「分かってないよ」でのコール&レスポンス、新曲「どうかしてる」のタオルぶん回しも含めて、超大事なフェスのトップバッターの役割を想像以上のクオリティで果たしたのだった。
01.Talking Box (Dirty Pop Remix)
02.僕の個人主義
03.タイムラグ!
04.NERVEs
05.SWAM
06.NIGHT DANCER (COVER)
07.NOISE
08.分かってないよ
09.どうかしてる
本当にこの方、すごい声だな!とビックリさせられたのはano。ポップに振り切った「ロリロっきゅんロぼ♡」「愛してる、なんてね。」で観客をしっかり掴み、「朝早くから集まってくれてうれしいです。興味本位でいいから見ていってください」というMCから始まった「普変」ではエレキギターを弾きながら“anoとは何者か?”がダイレクトに実感できる歌詞を響かせ、「絶絶絶絶対聖域」では爆音オルタナサウンドを炸裂させたのだが、そのすべてを貫いているのは間違いなく声自体の圧倒的な存在感。オーディエンスの理性を吹っ飛ばすと同時にシリアスで真摯な精神性をたっぷり含んだ歌詞を直接ブッ刺すボーカリゼーションは完全に唯一無二だ。「ちゅ、多様性。」を歌う前の、「音楽にはセンスやロジックも大事だけど、何もかも忘れて音楽を楽しめているのがうれしい」というコメントも彼女らしくてよかった。
01.ロりロっきゅんロぼ♡
02.愛してる、なんてね。
03.普変
04.ハッピーラッキーチャッピー
05.絶絶絶絶対聖域
06.骨バキ☆ゆうぐれダイアリー
07.Bubble Me Face
08.ちゅ、多様性。
そして羊文学は間違いなく、CANNONBALL2日目・前半のハイライト。今年のフジロックで観たときもそうだったのだが、1音目を鳴らした瞬間の「あ、これ、いいライブになるわ」という確信させぶりがすごい。塩塚モエカの声の強さ、“私たちの音楽はこうだから”と言わんばかりの凛とした態度も印象的で、去年までの壊れそうな繊細さは完全に払しょくされていた。河西ゆりかのベースプレイとコーラスも確実に向上していて、とにかくバンドとしての成長ぶりがすさまじい。新曲「mild days」から代表曲「more than words」「OOPARTS」のつながりの良さを含め、個人的にもっともグッと来たアクトだった。
01.Burning
02.声
03.光るとき
04.mild days
05.more than words
06.OOPARTS
MCに該当する言葉をスクリーンに英語と日本語で写しながらライブを進行させたindigo la Endは“屋内の夏フェスで何をやるべきか?”をしっかりと見据えていた。
“初開催のフェスの1曲目にほとんどの人が知らない曲をやるけど、自分たちの好きな曲で踊りたい”(要約/以下同)と紹介された「雨が踊るから」ではじまり、“この曲がなかったらこのフェスにも呼ばれてない”という「名前は片想い」、さらにヒットチューン「雫に恋して」へとつなぐ。圧巻だったのは“Fred Again..のライブを観て、視覚的な演出をしてみたくなった”というネタバラシをした後の「実験前」における轟音。そして最後の「夏夜のマジック」は撮影OK。デカいスクリーン、音響のクオリティの高さを活かしまくったステージングは、来年以降の「CANNONBALL」にとっても最良のモデルになったのではないか?
01.雨が踊るから
02.名前は片想い
03.雫に恋して
04.夜汽車は走る
05.実験前
06.邦画
07.夏夜のマジック

















