歌詞のなかにも、“これまで辿ってきた軌跡は消えない”と歌ってまして。昨年から私は命を題材にした曲(アルバム『百希夜行』で「命に嫌われている。」をカバー)を歌ったり、自分自身も命をテーマに作詞をしてきた流れがあったのでこのタイトルになりました。
そうですね。ここまで過剰に生きていることに向き合うことはなかったのかなと思いますね。コロナ禍で初めて自粛期間に入ったときは誰にも会わない生活が続いて。デビューしてからはたくさんの方と出会わせて頂いてたので、最初の数週間は「一人だな」、「自分って何なんだろう」ということばかり考えてしまっていたんですが。そこから、明日が来ることは当たり前じゃないんだ、生きてるだけで凄いんだということを改めて実感していった2020年でした。自分はSNSをたくさんやっていて、ツイッターはフォローをできる限り返すようにしているんですけど。
してます、してます。やりすぎですか?
私自身“再デビュー”で。元々は本名でデビューしてたんですよ。再デビューできたのは本当に奇跡だと思うので、このASCAという名前でずっと頑張っていく、歌っていく、ここで全部を出しきるぞという決意のもとで再デビューしたんです。そう思ったら、そこから出会えた人はみんな宝だなと思えてきて。そういう意味でフォロー返しや呟いて下さったことに“いいね”をつけたりしてるんです。
はい、やってます。毎日エゴサして。
とられます。なので、ほとんどの時間、ツイッターの中に私は生息してます(笑)。いまではそれも習慣になっちゃいましたけど。
そうです。私は地元が愛知で、地元にいる学生の頃、16歳のときにデビューしたんです。そこから東京に通いながら音源を作っていってたんですけど、なかなかいいお話につながることがないまま20歳になってしまったんですね。で、なにもデビューのお話とかなかったときに、このまま地元にいてもしょうがないやと思って、20歳の節目のタイミングで上京したんですよ。後先何も考えずに。
その思いが周りに伝染していったのと、ずっと学生の頃からお世話になっている今の事務所の社長さんにも助けて頂いての再デビューなので、周りの人に恩返しをしていきたいんです。
地元にいるときはアルバイトしながら生活していて。そのなかで「私ってこんなことしてていいのかな?」「本当にやりたいことはあるのに何してるんだろう」というモヤモヤしたものが頭の片隅にずっとあったんですよ。これを叶えにいかないと私は一生後悔するなと思ったのがまず1つ。家族や学生時代からの友達、本名名義でデビューしたときから応援してくれてる方々の期待に応えたいという気持ちもありましたし。あとは、今の事務所の社長が「ASCAの歌声はそのままで素晴らしいから一緒に頑張っていこう」とずっとずっと言って下さってる方なので、それに対して恩返しをしたいという気持ち。いろんなものが集まって、自分はここまでやめなかったんだと思いますね。