cyberMINK
トップは、作詞、作曲、トラック・メイキング等すべてを手がけるアーティスト=雛のひとりユニット、cyberMINK。「デビューして2回目のライブ」とのことで、3月6日(水)リリースの初めてのシングル『commonsense』収録の4曲と未発表の2曲、全6曲を披露。1曲目「cyberMINK」は、バック・トラックに合わせてエレキ・ギターを弾きながら歌う曲……いや、弾く時もあれば振付の時もあるし、ラップっぽくなる時もメロディの時もある自己紹介ソングだった。その他、ギターを置いてダンスしながらスタンドマイクで歌う曲も、キーボードを弾きながら歌う曲もあり。
シングル未収録の「ドドンパ」という曲は、収録しなかったというよりも、いろいろ物議を醸しそうで収録できなかったんだろうな、と思わせるリリックだったりして(歌う前に歌詞の本意を丁寧に解説していた)、いろいろフックのある、刺激的なステージだった。
SET LIST
01. cyberMINK
02. ドドンパ
03. Happy overload
04. f**kin' QT
05. Fantasy World
06. Hollow
RIRIKO
二番手はRIRIKO。バック・トラックと自身が弾くアコースティック・ギターで歌う、2017年10月リリースのデビュー・シングル「その未来へ」でスタート……いや、アコースティック・ギターじゃない、MVとかではアコギだけど今日弾いてるのはクラシック・ギターだ。歌い終わりで「めちゃめちゃ楽しみにしてました、好きなアーティストばっかり出るから。今日はいちファンとして楽しむし、楽しませるひとりです!」とMC。
トラックとギターで聴かせる曲と、ギターと歌だけの曲を取り混ぜながらのステージだった。のびやかでせつない声がとても耳に残る。アップテンポな別れの歌、ラストの「今夜8時のバス」では、フロアからハンドクラップが起こった。
SET LIST
01. その未来へ
02. 人生1/5
03. 時の砂
04. この涙が
05. 今夜8時のバス
山崎あおい
三番手、山崎あおい。サポート・ギタリストとふたりでのステージ。2012年デビューなので今日の出演者の中でいちばんキャリアがある人、ということになるが、まず2曲目の「鯖鯖」にびっくりした。衝撃、身もフタもない、でもどうしようもなく真実、という。橘いずみ「失格」や斉藤和義「君の顔が好きだ」のようなインパクト。例が古いよ、と自分でも思うがそれは置いといて、そのインパクトを直で知ってほしいので、どんな曲かは書かずにおきます。ぜひ曲に触れてみてください。
あともう1曲、4曲目にやった「アイソレイト」という曲も同じくらいのインパクトだった。怒り大爆発、中指立ちまくりなリリック。「クリエイティヴな仕返し」と本人はMCで言っていたけど、確かに、今正しくパンク・ロックをやろうとするとこういうことになる、という好例。それらの曲が、昭和のニューミュージック感のある、やわらかでなメロディときれいな声で歌われるのもおもしろい。どちらの曲も2018年12月に出たばかりの最新アルバム『FLAT』(というタイトルもとてもいいですね)に入っています。以上、ファン的には「知ってるよ」「今さらかよ」って話で失礼しました。
SET LIST
01. 遠距離トレイン
02. 鯖鯖
03. maboroshi
04. アイソレイト
05. 缶コーヒー
瀬川あやか
そしてトリ、瀬川あやかの最初のMC。「富良野市出身、看護師、3枚目のアルバム、本日リリースでございます!!」。そう、ニュー・アルバム『Tender』の発売日と、このイベントの日が当たったのだそうです。というわけで、アンコール曲以外の5曲はすべて『Tender』から。リリース・ツアーは4月、東名阪と地元北海道で2本、とのこと。
1曲目「純白のラブレター」はピアノ弾き語り、2曲目「おおきなラメ光る爪に星」と3曲目「バイバイバイ」はアコースティック・ギター弾き語り、4曲目「タイムマシン」と5曲目「君はトモダチ」はバック・トラック+アコースティック・ギター、アンコールの「Have a good day!」はアコースティック・ギター弾き語り。というふうに、表現のツールが多彩なのに加え、聴き手との距離を瞬時に取り払う人懐っこいメロディとリリックを持っている人で、瞬く間にフロアが一体になっていく。ただし、一体になれない人は置いていくのではなく、そうでなくてもそれぞれ思い思いが自由に楽しむことも許容する、そんな風通しのいいパフォーマンスだった。
SET LIST
01. 純白のラブレター
02. おおきなラメ光る爪に星
03. バイバイバイ
04. タイムマシン
05. 君はトモダチ
EN.Have a good day!
さて本日、3月7日(木)SHIBUYA GARRET udagawaにて、5回目の『MUNETAKA』が、『Lock on you』というサブタイトルで開催。été・西沢幸奏・藤田恵名、そしてオープニングアクトで橋爪ももが出演する。