すかんち
4年ぶりのライブ。ROLLY、小畑ポンプ、ドクター田中とShima-Changも出演、八熊慎一と金澤ダイスケがサポート。ヤックに車イスを押されてステージに現れたShima-Changを大きな歓声が包む。「ウルトラロケットマン」で始まり、「MANGO JUICE」や「恋するマリールー」、「恋の1,000,000$マン」、「レターマン」などを経て「恋のマジックポーション」で締められた全8曲、この時間は、基本的にお祭りムードであるこのイベントの中ではちょっと異なる、「感動」とか「感涙」という形容がふさわしい、熱い空気に包まれた、ステージの上も下も。ドクター田中は「恋人はアンドロイド」などで、Shima-Changは「好き好きダーリン」などでリード・ボーカルも取る。ROLLY、この熱くて幸福な空気につい素で「……音楽って、いいね」と言ってしまい、「いや、こんなキャラじゃないねんけど」と照れていたが、その気持がなんだかとてもよくわかった。
あと、ここで初めてすかんちを観た方は、このバケモンのような演奏力と歌唱力に、心底びっくりしたと思う。私もびっくりしたので。リアルタイムでも観ていたくせに。俺は当時こんなすげえもんを普通に観ていたのか、ぜいたくだなあ、とまで思う始末。ヤックと金澤ダイスケのプレイがすばらしかったのもとても大きい。
SET LIST
1. ウルトラロケットマン
2. MANGO JUICE
3. 恋人はアンドロイド
4. 恋するマリールー
5. 好き好きダーリン
6. 恋の1,000,000$マン
7. レターマン
8. 恋のマジックポーション
渡辺満里奈 with 木内健とチャン・マリナーズ
「with 木内健とチャン・マリナーズ」を引き連れてのステージ、要は木内健がアレンジしてスパゴーの3人と4人で渡辺満里奈のバックを務めるというもの。アコースティック編成。にもかかわらず、1曲目「マリーナの夏」を彼女が歌い始めると、親衛隊の「まりなー!」という野太いコールが飛びまくり、みんな大笑い。ただ、「静かな曲なのに!」みたいなひんしゅくまじりの笑いではない、もっとあったかくて肯定的な笑いである。歌い終えた満里奈、ステージに上がるまでは相当テンパっていたらしく、「えっ、ちょっと待ってちょっと待って、ここだけ違う風が吹いてない?」、その言葉にまたみんな大笑い。「どうしよ、ちょっと待って、泣きそう。生演奏で歌うのなんて20何年ぶりで……」と言うと、親衛隊「俺も!」。「そうだよねえ、コールする方も20何年ぶりだよねえ」という満里奈の100点の返しに、みんなさらに爆笑、大きな拍手が広がる。
ほんとにまた人前で歌うとは思わなかった、次はいつかわからないし今日で最後かもしれない、みたいなことを言う彼女を、ヤック「いや、やればいいじゃん!」とさんざんけしかけ、最終的に「じゃあ今日のこのライブをやってみてよかったら考える」と、気持ちを変えさせていた。ほとんど同期、スパゴーの前身バンド、Be Modernの頃からの付き合いだそうです。
なお4曲目「青空のコラージュ」ではスペシャル・ゲスト=ABEDONが登場、トランペットで曲に花を添えました。
SET LIST
1. マリーナの夏
2. 夏の短編
3. I Saw Her Standing There
4. 青空のコラージュ
5. 深呼吸して
真心ブラザーズ
「やっとギターが弾けてうれしいです!」(桜井)「あれ、どんな格好で出て来るかっていうの、前もって言わないんだよ。だから出て来ると、俺らに自分の顔を見せようとするの。悪いよねえ」(YO-KING)などと、さっきのI.M.O.の極み男爵のことをネタにしつつ、「きいてる奴らがバカだから」「マイ・リズム」などの懐かしい曲も、出たばかりのニュー・アルバム『INNER VOICE』収録の「メロディー」や「Z」も、がんがん快調にプレイして行くステージ。今さら言うことじゃないが、ドラム伊藤大地とベース岡部晴彦のリズム隊、今日も本当にすばらしいプレイ。
4曲目「Z」終わりで、スタッフたちがズズズッとドラムセットの載ったライザーを押してステージに設置(桜井曰く「大地くんの倍くらいあるね、これ」、たちばな哲也が加わってツイン・ドラムで「空にまいあがれ」。どちらかというと穏やか寄りの8ビートであるこの曲が、彼のドラムが加わることでブギーみたいな響きになってとても新鮮だった。
ラストは「どか~ん」と「ENDLESS SUMMER NUDE」、真心で二番目に有名な曲と一番有名な曲の二連発。オーディエンスを喜ばせ放題喜ばせて締めくくった。
SET LIST
1. きいてる奴らがバカだから
2. マイ・リズム
3. メロディー
4. Z
5. 空にまいあがれ
6. FLYING BABY
7. どか~ん
8. ENDLESS SUMMER NUDE