声優/アーティストとして活動する楠木ともりの初主催フェスであり、奥田民生を筆頭に多くのアーティストが所属するSMA(ソニーミュージックアーティスツ)の設立50周年を祝う「SMA 50th Annivaersary」企画の一環となる『「TOMORI FES.」supported by KT Zepp Yokohama 5th Anniversary』が2025年3月8日にKT Zepp Yokohamaにて開催。
楠木ともりは、現在公開中の『劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク』や『チェンソーマン』などで活躍する声優であり、アーティストとしてもインディーズ活動を経て、2020年にメジャーデビュー、2024年11月には5th EP「吐露」も話題になった声優、アーティストの両面で注目されている。
そんな楠木がオーガナイズするフェスは、楠木が敬愛し、楽曲提供も受けたCö shu Nie(コシュニエ) 、TOOBOE (トオボエ)、ハルカトミユキ、meiyo(メイヨー)が出演。楠木の音楽とルーツを探る旅かつ、個性的なアーティストの出会いの場となるフェスに期待が高まる。
フェス開催へ向けて楠木ともりのインタビューを前後編で公開、後編をお届けする。
楠木ともりは、現在公開中の『劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク』や『チェンソーマン』などで活躍する声優であり、アーティストとしてもインディーズ活動を経て、2020年にメジャーデビュー、2024年11月には5th EP「吐露」も話題になった声優、アーティストの両面で注目されている。
そんな楠木がオーガナイズするフェスは、楠木が敬愛し、楽曲提供も受けたCö shu Nie(コシュニエ) 、TOOBOE (トオボエ)、ハルカトミユキ、meiyo(メイヨー)が出演。楠木の音楽とルーツを探る旅かつ、個性的なアーティストの出会いの場となるフェスに期待が高まる。
フェス開催へ向けて楠木ともりのインタビューを前後編で公開、後編をお届けする。
──声優の楠木さんを知っている方はともかく、アーティストとして初めて知った方は楽曲を聴いて、近寄りがたさや怖い印象を持つかもしれませんね。
そうですか?「みんな、そうなんじゃないのかな?」と思って、私は生きているんですけど(笑)。皆さんの中にもいろいろな自分がいると思っていて、人と話している時は明るく楽しい自分もいれば、私の場合は1つのことを何度もぐるぐる考えてしまったり、無性に嬉しくなったり、無性にイラっとしたりとか、感情の起伏が大きいタイプで。いろいろな自分がいる中で、音楽は自分が外に出せないものを出す手段なので、外のイメージとは違うこともありますよね。でもみんな、そうなんじゃないかなと思っているし、私の曲を聴いて共感してくださった方や「元気をもらった」と言ってくださる方もたくさんいたので、そういうことなのかなと解釈しています。
──楠木さんが持っているものに加えて、役者さんなので心の叫びなど気持ちを表わす曲に説得力があるので共感する方が多い理由の1つかもしれませんね。
ありがとうございます。レコーディングでは聴こえ方やどういう楽曲にしたいのかもあるので、ある程度外枠やどんな曲にするのかは気にしますが、ライブに関しては歌いながら「今、自分から何を出したいんだろう?」と感じることがその時々で違います。演技とは違いますが、自分の心を開放できる曲が好きですし、ライブで歌っていても楽しいです。
──楠木さんの楽曲を聴いたり、ライブを観た方の反応はいかがですか?
インディーズから始めた時は評判が良くなくて。きっとイメージが違ったのだと思うんです。10代から仕事を始めて、明るくて、笑顔で、ピチピチした(笑)印象で、最初はカバー曲も歌っていましたが、あまりポップじゃない曲や古い世代の曲、陰鬱っぽい曲を歌っていたので、「ライブを観たけど思っていたのとは違う」という声もすごく多くて。
でもメジャーデビューが近づくにつれて、受け入れてくださる方も多くなっていって、今となっては私が作る音楽を好きと言ってくださる方もいるし、「自分の中でモヤモヤしていたことを言語化してくれてスッキリした」とか、「元気を出したい時に聴いています」という声も増えて。またいろいろなタイプの曲を歌っているので、皆さんそれぞれ、その時々に聴く曲が違うらしくて、元気を出したい時、頑張りたい時、落ち込んだ時などで聴く曲を教えてもらうと、それぞれ違っておもしろいなと思います。
でもメジャーデビューが近づくにつれて、受け入れてくださる方も多くなっていって、今となっては私が作る音楽を好きと言ってくださる方もいるし、「自分の中でモヤモヤしていたことを言語化してくれてスッキリした」とか、「元気を出したい時に聴いています」という声も増えて。またいろいろなタイプの曲を歌っているので、皆さんそれぞれ、その時々に聴く曲が違うらしくて、元気を出したい時、頑張りたい時、落ち込んだ時などで聴く曲を教えてもらうと、それぞれ違っておもしろいなと思います。
──楠木さん的に「元気を出したい時」、「頑張りたい時」、「落ち込んだ時」にオススメの曲をご紹介いただけないでしょうか。
「私の曲って元気が出るのかな?」と自分では思っているんですけど(笑)。普段のライブでも「皆さん、それぞれ好きに受け取ってください」と言っているので、「こういう曲だからこう聴いてください」みたいなものがなくて、むしろ「この曲、みんなはどう感じた?」と知りたいくらいで。だからシチュエーション別に聴いてほしい曲を紹介するのが難しいんだなと今わかりました(笑)。またやる気を出したい時でもダラダラしている時なのか落ち込んでいる時なのかで違うし、細分化していけばもうちょっと絞れるかもしれません。
──楠木さんの音楽性は一口で説明するのが難しいんですよね。
私も「どんな音楽をやっているんですか?」とよく尋ねられますが、答えるのが難しくて(笑)。
──ではアーティスト楠木ともりを知るための入門編としてのオススメは?
1stフルアルバムの『PRESENCE / ABSENCE』はその時まで作った楽曲がすべて収録されているので、入口としていつも勧めています。ただ昨年11月にリリースした5th EPの「吐露」は一番私の内面に近いというか、まったく外面を気にしていない曲たちなので(笑)、こういう人間なんだと知っていただく意味で、直近でオススメできるのは……初体験としてオススメしていいものなのかは別として、「吐露」かなと思います。あとは公式YouTubeへ(笑)。
──『TOMORI FES.』ではご自身も出演されるわけですが、ヘッドライナーつまりトリを務めるのもやっぱり楠木さん?
(マネージャーさんを見て)言っていいんですか? いいんですね。はい、ヘッドライナーです(笑)。
──このステージでどんなパフォーマンスをしたいですか?
この取材の時点では「どうしようかな?」と考えている最中です。自分の名前が冠されたフェスで、自分がめっちゃ好きでリスペクトしているアーティストさんと一緒に立ちますが、ファンの方からは「声優呼ばないんだ!?」という声も届いて(笑)。
意外性のあるイベントになると思うので、「私もいろいろ考えないと」とは思っていますが、逆に気負わず、いつもの自分が出せたらいいのかなと。むしろ私が好きなアーティストさんたちに影響されないように必死に自分の芯やコアの部分を守っているところです(笑)。
意外性のあるイベントになると思うので、「私もいろいろ考えないと」とは思っていますが、逆に気負わず、いつもの自分が出せたらいいのかなと。むしろ私が好きなアーティストさんたちに影響されないように必死に自分の芯やコアの部分を守っているところです(笑)。
──ゲストアーティストのファンの方もたくさん来場されますよね。
そうだといいなと思っています。
──皆さんに楽曲提供を受けているということはコラボっぽいことも?
どうなるんでしょうか? できたらいいですねということで。
──このフェスでやってみたいこと、見どころや意気込みをお聞かせください。
私のファンの方に向けてという意味だと、まったく違うジャンルのアーティストさんが集まっていますが、共通項として「楠木ともりが好きなアーティスト」というのがあるので、いつもと違う空気感がありつつも「楠木ともりってこういう曲を聴いて育ったんだ」と思ってもらえたら。
──アーティスト楠木ともりを形成するピースたちを体感できるわけですね。
そうですね。それに普段聴かないアーティストさんのライブに行く時は緊張するのでフットワークが重くなるかもしれませんが、私が好きなアーティストだからこそ観て、聴いてほしいなと思うし、いつもと違う空気感をむしろ楽しんでほしいです。
逆にゲストのアーティストさんのファンの方で、私のライブを初めて観る方には声優というイメージが先に浮かぶと思いますが、そのイメージをあえて裏切ろうとは思っていませんし、きっとそのイメージとは違った印象になると思います。むしろ私のことを知らないまま、観て感じて、いち音楽ジャンルとして私の音楽も含めて、この時間を楽しんでもらえたら嬉しいです。
逆にゲストのアーティストさんのファンの方で、私のライブを初めて観る方には声優というイメージが先に浮かぶと思いますが、そのイメージをあえて裏切ろうとは思っていませんし、きっとそのイメージとは違った印象になると思います。むしろ私のことを知らないまま、観て感じて、いち音楽ジャンルとして私の音楽も含めて、この時間を楽しんでもらえたら嬉しいです。
──このフェスを通じて、アーティスト楠木ともりのルーツを知ったり、感じられるのもファンとしては嬉しいです。
私も好きなアーティストのルーツをさかのぼって、影響を与えたアーティストの楽曲を聴くのが好きで、「あっ!? ここあのアーティストっぽいかも!?」と見つけられた時はすごく嬉しくて。私の音楽ルーツを知っていくのには今回参加していただくアーティストの曲を事前に聴いていただくのが一番ですが、アーティストさんのライブパフォーマンスに惚れたところもあるので、手っ取り早くて楽しいのはライブで聴いてもらうことじゃないかなと。特に準備とかしなくてもいいので気軽に遊びに来てください。
──そしてゲストのアーティストのファンの方も、楠木さんに提供した楽曲を聴くことで、どんなケミストリーが生まれたのかを体感できる、いい機会ですね。
そういった楽しみ方をしていただけたらと思います。私が他のアーティストさんと並んだ時、「自分の武器って何だろう?」と改めて考えてみたら、声優だからできる表現とか、楽曲への感情移入やその時々の表情なのかなと。そして皆さんが好きなアーティストさんを、私というフィルターを通して見て感じてみて、新しい面を発見してもらえたらいいですね。
──あと気になるのは今回のグッズも楠木さんがデザインしたり、考えたのでしょうか?
今回はめっちゃデザインして、いろいろ出すというよりはシンプルにTシャツやタオルなど、よりフェスっぽい感じになっています。いろいろな方に、身に付けて一体となってフェスを楽しんでほしいなという想いがあるので、どなたでも身に付けやすいものになっていると思います。