──今回のアルバム、ビートの強い曲が多い気がしていて、すごく躍動感のある、心はずむ感じがあるんですよね。ライブ向きだと思います。
TAX今回は、旅を連想させるような、旅に行きたくなるような曲が多いんですよ。元々、「Borderline」と「The Good Life」は番組のタイアップで、「The Good Life」は空の旅で、「Borderline」は電車の旅で。
──「Borderline」は「ぶらり途中下車の旅」テーマソング(2024年4-9月/日本テレビ系)で、「The Good Life」は、ドラマ「地球の歩き方」エンディングテーマ(テレビ大阪)だから、まさにぴったり。
TAXそれをテーマにして書いたんですけど、そうやって作品がどんどん仕上がってきて、アルバムになって聴いてみると、これを聴くと旅に出てたくなるようなアルバムかな?と思っていて。サウンドの面でも、心地いいリズム感でずっと乗っていける感じがあるから、演奏していても楽しいし、今度の全国ツアーに向けてもっとクオリティを上げて、アルバムの曲中心にしてやっていきたいなと思っていますね。
──DICKさん、『CIRCLES』はどんなアルバムですか。
DICKアルバムとしてまとまりがあるというよりも、キャラクターが強い曲を集めた感じもあって。というのは、アルバムを作る時に、Maynardは1か月半ぐらい東京に行って制作していて、Blaiseは仙台で、同時にやっているから、今日はMaynardのほうへ行って、明日はBlaiseのほうへ行って、みたいになっていたんだけど。そうやって1曲1曲出来上がっていった感じだったから、まとまってるようで、まとまってないような感じもあるんだよな。
TAXうん。
DICKそのぶん、1曲ごとのテーマがいつもよりはっきりしている感じがする。でも「O.G. Summer」はやれてよかったね。Def Techの二人とは、ずっとなんか一緒にやりたいねと言っていたけど、やっとやれた。面白ビデオも作れたし。
──Def Techとは、去年あたりから急接近していますよね。きっかけは、JIM BEAMのYouTubeチャンネル(「OPEN MIC by JIM BEAM」)でしたっけ。そこで、「My Way」と「空はまるで」をセッションして。
BlaiseDef Techさんとは、昔からずっと、いつか一緒にやろうねと言っていて、みんな忙しくて、なかなか時間が作れなくて。OPEN MICの話が来た時に、ちょうどそのタイミングで「O.G. Summer」のデモを作って、二人に聴かせたら、「ヤバいよね。やろうやろう」ということになって。ゆっくりブラッシュアップして、MaynardもMicroもShenもそれぞれ自分のパートを作って。
TAX冬にリリースかな?みたいな感じで書き始めたから、世界観が変わっちゃって、歌詞を書き換えなきゃいけないよねみたいな話になったんだけど。
Blaise「こたつで夏を待つ」とか、ずっと笑いながら歌詞を作ってた。夏リリースになった時に、歌詞ちょっとチェンジした方がいいんじゃない?って、マネージメントに言われたけど、「いや、このままでかっこいい。すごいキャッチーなフレーズだ」って。
──その曲を、Def Techとの対バンツアーで初披露したのが、5月9日。
Blaiseあの時はオケで歌いましたね。で、ファースト・フルバンドがenigmaだった。
──あれはめちゃくちゃ盛り上がるでしょう。たとえ曲を知らない人でも。
Blaise最高ですよ。間違いない。みんな盛り上がるよ。みんな違うキャラクターなんで、ステージで演奏して、ダンスもあるし、クレイジーですね。
DICKサビを4人で歌うから、ボーカルが渋滞(笑)。
TAXしっかり4人で歌うのって、なかなかないよね。
Blaise二人か三人ぐらいは絶対フラットで歌ってる(笑)。でもあの曲はね、上手に歌うより、パーティー感をちゃんと作れば、お客さんが喜ぶから。
──「O.G. Summer」は、今度のアルバムを象徴する1曲な気がしますね。個性の強さということで。ところで、この『CIRCLES』というタイトルは誰がつけたんですか。Blaiseですか。
Blaiseいや、みんなで。ほかにもいろんなアイディアがけっこうあったけれど。僕は『CIRCLE』がいいと言って、みんながいいねと言って、Maynardが「Sを入れて『CIRCLES』にしよう」って。CIRCLE=(円、丸い)で、地球とか、太陽とか、メガネとか、ドーナッツとか、いろんなサークルズがあって。歌詞のテーマもいろんなサークルがあって、アルバムではフル・サークルになるというコンセプト。旅というコンセプトも入ってるし、いろんなサークルの意味があります。
──ジャケットも旅っぽいし、気持ちがアップリフティングになるアルバムです。14枚目でこれだけフレッシュな作品を作れるんだから、まだまだ行けますね。
Blaiseこれが最後かもよ(笑)。