「芸名が下品すぎるアイドル」としてバラエティ番組『有吉反省会』(日本テレビ系)に出演する一方、Berryz工房・ももちの熱狂的なファンの“ハロオタ”としても有名な歌手・タレントのぱいぱいでか美さん。前篇では、これまでの自身のアイドルファン活動について語ってくれましたが、後篇では知られざる“ハロプロ応援のお作法”について、たっぷりお話を聞きました!
ハロオタは、ドルオタではない!そしてミックスは禁止!
―「ももちの熱狂的なファンのハロオタ」として有名なでか美さんにお聞きします。ハロオタって他のアイドルファンとは違うんですか。
全然違います! 私自身も自分のことを“アイドルオタ”ではなく、“ハロオタ”だと思っています。最近のハロオタは、もはや「アイドルを応援している人」というより、「伝統芸能を見ている人」や宝塚のファンに近づいてきているんです。
―ハロオタは応援方法も、他のアイドルとは違うんですか。
「よっしゃいくぞー! タイガー! ファイアー!」って叫んではじまる“ミックス”というオタ芸は、ハロプロの会場では禁止なんです。ハロオタには、「ミックスは地下アイドルの文化」という意識があるので、「地下ではいいけど、地上ではやらないでね!」ということになっています。
―でもそうとは知らずに、ミックスを打ってしまうアイドルファンはいないんですか?
もし会場内でミックスを発動する前の「あーーーー!!」っていうかけ声がはじまれば、ハロオタたちがより大きな「オイ! オイ!」で掻き消して、容赦なく潰します! 他にも、「はいせーの!」や「おれもー!」みたいな地下アイドル独特のかけ声は、やってはいけないことになっています。
知らないことも、盛り上げるために一生懸命やる“ハロオタの優しさ”
―ハロオタはミックスのような“地下の応援スタイル”とは、距離を置いてるんですね。
基本的にはそうです。でも実は、そんなハロオタがミックスを打った“伝説のライブ”がかつてありました。それは、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんがボーカルをやってる jealkbとBerryz工房の2マンライブだったんですけど、淳さんも“アイドルファン=ミックスを打つ人たち”と思っていて、「おれらの曲にミックス打ってよ!」っていうMCをしたんです。そしたら会場からは、「ハロプロは、ミックスやんないよー」っていう優しい指摘がありながらも、ハロオタは「盛り上げてあげよう!」っていう気持ちが強い人達なので、曲がはじまると普段やらないミックスを打ちはじめたんです!
―なんという優しさ!
でもやったことないから、うまくできないんです(笑)。「よっしゃいくぞー! タイガー!ファイヤー!」まではいいんですが、その後が分からないから、「サ%$#バー!ファ&$@バー!ダ&$#*バー!バ¥#$%バー!」って感じでぐちゃぐちゃになって。でも、ミックスの最後が「ジャージャー!」ってことは皆知っていたので、締めの部分の「ジャージャー!!」だけは揃って、会場は大盛り上がりでした。
新しいルールを日々生み出す、ハロオタたちの集合意識
―ハロオタの皆さんは、一体感がすごいですね。
そうなんです。だから応援のルールも自然と決まっていきます。最近だと、こぶしファクトリーの『ドスコイ!ケンキョにダイタン』という曲のルールが決まりました。この曲には、ファンが“ケチャ”(注:いわゆるオタ芸の一種)を入れるパートがあるんですが、こぶしファクトリーにはハロオタ以外のファンもついてるので、ケチャの前に手を叩く“クラップケチャ”を間違えてしちゃう人もいるんです。
ハロオタのファンの間では、「クラップケチャ=地下アイドル文化」なので、ケチャはいいけど、クラップケチャはダメなんです。
―そんな細かい違いが……。
でも『ドスコイ!ケンキョにダイタン』は相撲がモチーフになっている曲なので、「土俵入り前に手を叩く」という意味で、クラップケチャを特別に許可しようという流れになったんです。
―誰が決めたんですか?(笑)
ネットと現場での雰囲気じゃないでしょうか。 不思議なことに、ファンの間では新たなルールとして、今や定着しているんです。
最後に伝えたい、ハロオタしての夢
―知られざるたくさんのお作法を教えていただき、ありがとうございました。最後に、ハロオタとして、一言いただけますか!
“ハロオタ・ベリオタ・ももちオタ”の私としては、今年こそは「ももちにお仕事でお会いしたい」と思っています。そんな壮大だけど、実現できなくもない目標に向かって、歌手・タレントとしての活動を頑張ろうと思います!
―でか美さんなら実現できそうですね!本日はありがとうございました。
芸能界トップクラスのハロオタである、ぱいぱいでか美先生直伝の“ハロプロ応援のお作法”、いかがでしたか。でか美さんいわく、守らなければルールはあっても、基本的には優しい人ばかりのハロオタの皆さん。でか美先生の教えを参考に、現場に足を運んでみてはいかがでしょうか。
山本隆太郎
ぱいぱいでか美
1991年5月3日生まれ。三重県出身。 一度聞いたら二度と忘れられない名前と、「言うほどでかくないがそこそこでかい」おっぱいを武器に、場所を選ばず大活躍。日本テレビ「有吉反省会」への出演、大森靖子プロデュース楽曲の発表やゲスの極み乙女。の幕張ワンマンライブへのゲスト出演、はたまた週刊プレーボーイでの水着グラビアなど、ジャンルやメディアにとらわれず神出鬼没。退屈な人生を送っていたが、ももちこと嗣永桃子さんに出会って以来人生桃色に。 休みの日はハロプロの動向をつぶさにチェック、もしくは動物園巡り。生涯ベリヲタ。