デビュー15周年というタイミングで、3種類のベストアルバム『doa Best Selection“ROCK COAST”』(7月10日)、『doa Best Selection“MIDDLE COAST”』(9月11日)『doa Best Selection“BALLAD COAST”』(11月6日)を隔月リリース中のdoa。10月まで行われていたツアーdoa 15th Summer Live “open door”2019ではロック色の強い曲中心のライブを展開していたが、11月から始まるdoa 15th Winter Live“open door”2019では全くセットリストを変えて臨むという。ミドル、バラード系の楽曲を中心に、今回は“大人な”doaが見られそうだ。
──ベストアルバムを3種類、隔月リリース中ですけれど。こういった3つの側面からベストアルバムを作る計画は以前からあったんですか?
吉本大樹(Vo)いえ、全くなかったです(笑)。むしろ、ベストを出したがらない人なので、徳永さんは。
徳永暁人(Vo/Ba)全曲、ベストのつもりで作っているので、自分達でベストを選ぶのもどうかな?と昔から思っていたんです。でも、せっかくみなさんが15周年を祝ってくださっているので、だったらファンのみなさんからリクエストを募ってみようという企画がきっかけだったんです。そうしたらすごい量の票をいただいて。しかも、思いのほかいろんなテンポの曲がひしめき合っていて、これは1枚に選びきれないなと。そこでテンポ別に分けたら、プレイリストみたいなアルバムになるかもということで3種類に分けて。doaは3人だし、3という数字に絡めることにしました。
──曲を選ぶ作業は大変でした?
大田紳一郎(Vo/Gt)単純に投票数の多い順にテンポごとで曲を分けました。
徳永速い曲とバラードを分けて、そうじゃないのがミドル、みたいな(笑)。
──タイミングも季節に合っていて、夏にロック、秋がミドル、冬がバラード。
徳永はい、それぞれのアルバムに新曲を1曲ずつ入れています。
──その新曲ですが、どの曲も今のdoaがやろうとしていることが強く出た楽曲ですね。
徳永そうですね。アップチューンばかりの『ROCK COAST』に入っているのは「WINDOW」で、歌詞を書いたのは僕ですけど、デビュー曲「火ノ鳥のように」の歌詞の内容とほぼ変わらないですね(笑)。これからまだ何かできるんじゃないかというようなことを歌っていまして、変わらないなっていう気持ちで作ったんです。イントロに“ヘイ!”という声が入っているんですけど、あれは今年のアコースティック・ツアーの時、曲はまだできていなかったんですけど、お客さんに“ヘイ!” という声をくださいって録音して。それを全箇所集めて入れてあるので、すごい人数の参加作品になっています。
──これはライブ映えする曲ですね。
徳永ライブでも今やっているんですけど、すごく盛り上がりますね。
──そして、『MIDDLE COAST』に収録されているのは「CATCH」。
徳永これはもう、ミドルテンポの曲を作ろうと。doaのミドルと言ったらこんな感じだよねというところから着手したんですけど、秋の切ない歌詞を乗せて、3人のハーモニーを生かして、8ビートのカラッとした感じに仕上げました。僕の中では尖がった感じで作りました。
──そして、今回の『BALLAD COAST』収録の「野の花」は繊細なバラードですね?
徳永リードボーカルは僕たち3人がそれぞれとるんですけど、バラード曲は自然と僕がとることが多くて、今回も僕が歌っています。最初、バラードの新曲を作ろうよと2人に話を振った時、すぐに大田さんが歌詞を送ってきたんですよ。まだ曲もないのに。だから、詞先で書いたんです」
大田「初ですね。詞先の曲は僕と徳永君のコンビでは初です。これは以前に書いて置いていた歌詞だったんですけど、見返してみてバラードになりそうだったので、これに曲を付けてもらおうかなと。どんな曲ができるんだろうと、すごく楽しみでした。
大田「初ですね。詞先の曲は僕と徳永君のコンビでは初です。これは以前に書いて置いていた歌詞だったんですけど、見返してみてバラードになりそうだったので、これに曲を付けてもらおうかなと。どんな曲ができるんだろうと、すごく楽しみでした。
──もともと、どういうイメージで歌詞を作られたんですか?
大田あまり書いた時のことは覚えてないんですが、たぶんその時に思い描いたイメージだったんじゃないでしょうか。
──こんな曲にしてほしいというリクエストは?
大田全くないです。むしろどんなメロディが付くのか、そこを楽しみに待っていました。
──詞先でメロディを付けると、制約がありそうな気がしますけど?
徳永そうですけど、意外と詞先のほうが早くできたりするんです。明らかにこの言葉はこういうメロディだろうって決まってくるので。この曲自体、5分ぐらいでできました。
──こうして3種類のアルバムに分けて曲を並べてみて、改めて自分たちの足跡を俯瞰できる内容になったのではないでしょうか?
吉本そうですね、どれを聴いても古臭くない感じがするんです。15年前の音だなという感じがないというか。たぶんベースとしてやっていることが一緒だからだと思うんですけど、年代の差をあまり感じないです。声とかは違いますけどね。