
2025年は新体制パーカーズのデビューイヤーだ。3月に正式加入したタクオ(Ba)との化学反応は効果抜群で、楽曲制作もライブも絶好調。「ハッピー」を合言葉に、精力的なワンマン、イベント、フェス出演で新たな観客を巻き込みながら、大ブレイクの時は刻々と近づいている。
10月1日にリリースした3rd mini album『HUG』は、5人のメンバーが総力を結集した充実作で、ストリングスやピアノを導入したカラフルなサウンドが聴きどころ。そして11月から始まる「Hug me!! TOUR」のファイナルは、バンド史上最大キャパの東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)だ。大きなターニングポイントを超えて一致団結、笑顔の未来を目指す5人の言葉を聞いてみよう。
10月1日にリリースした3rd mini album『HUG』は、5人のメンバーが総力を結集した充実作で、ストリングスやピアノを導入したカラフルなサウンドが聴きどころ。そして11月から始まる「Hug me!! TOUR」のファイナルは、バンド史上最大キャパの東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)だ。大きなターニングポイントを超えて一致団結、笑顔の未来を目指す5人の言葉を聞いてみよう。
今回、自分が関わったからってわけじゃないですけど、出来上がってから毎日聴いてます(タクオ)
──まず、タクオくんに聞きますね。バンド加入後初の3rd mini album『HUG』は、どんな作品ですか。
タクオ(Ba)本当にいいものができました。僕は元々リスナーだったんで、こういう言い方をしていいのかわかんないですけど、自分の中では『心の中なら何度も言えるのにな』(2023年)の2nd EPがベストだったんですよ。あれが一番良かったなと思ってたんですけど、今回、自分が関わったからってわけじゃないですけど、どの曲を聴いても「めっちゃいい!」ってなって、出来上がってから毎日聴いてます。自分が作ってるから、どんな仕掛けがあるかわかってるんですけど、「今日はギターに耳を傾けようかな」みたいな感じで聴いても、いろんな音がして楽しいし、バンド以外のストリングスとか鍵盤が鳴ってるのも新しいし、元々そういう音楽が好きなこともあって、本当にいいアルバムになったと思いますね。
人と人とが関わることで生まれるものは全部ハグだと思うし、そういうメッセージを込めた曲がたくさん詰まってる(豊田賢一郎)
──たぶん一番ファン目線に近い、タクオくんが言うと説得力ある。みんなはどうでしょう。
豊田賢一郎(Gt&Vo)それこそピアノやストリングスを入れて新たな挑戦をしたところもあって、タクオちゃんが言ってくれたみたいに、自分たちも聴いててワクワクする1枚です。そもそも『HUG』っていうタイトルに込めた思いが、聴いてくれた人が心を抱きしめられて、温めてもらえるような感覚になれる1枚になったらいいなということで、まさにそれができたかなと思います。ハグは“人を抱きしめる”っていう意味だと思うんですけど、それだけじゃなくて、言葉だったり思いやりだったり、人と人とが関わることで生まれるものは全部ハグだと思うし、そういうメッセージを込めた曲がたくさん詰まってるんで、ただのハグじゃないぞっていう意味も込められた1枚かなと思ってます。あと、実はジャケットの写真は、僕とタクオちゃんが抱きしめ合ってるんです。そういう裏テーマもあって。
フカツ(Dr)そんな裏テーマないよ(笑)。
豊田いや、そういう意味じゃなくて(笑)。タクオに「入ってくれてありがとう」っていうことでもあります。裏テーマとかはないです(笑)。

リズム隊が同時にレコーディングできるようになったので、今までに比べて、土台のグルーヴ感が出てるんじゃないかな?と思います(フカツ)
──あらためて、タクオくんの正式加入はパーカーズにとって大きなターニングポイントでした。
豊田今までは、僕らが録音した後にタクオさんに投げて、ベースラインを考えてもらってたんですよ。いつも期間が短い中で納品してくださいっていうお願いをしてたので、ベースラインを作り込む時間があんまりなかったと思うんですけど、今回は最初から一緒に制作に入ってるので、そこは大きく違いますね。
タクオベースの自由度が上がりました。自分のアレンジに応じて、みんなもアレンジをこう変えようとか、おのおのが自由にできる範囲が広がりました。
フカツ今回の1~6曲目に関しては、リズム隊が同時にレコーディングできるようになったので、そこのノリの違いは出てるかな?と思います。今までに比べて、土台のグルーヴ感が出てるんじゃないかな?と思いますね。
ヴァイオリンとかチェロとかが、自分たちのやってる曲に入ってるだけで嬉しいです。色々と新鮮な1枚になったんじゃないかなと思います(ナオキ)
「心がぎゅっとするな」って、聴いてる人に思わせたい作品になりました(ねたろ)
──ナオキくん、mini albumの感想をどうぞ。
ナオキ(Gt)バラードが2つ入ってて、バラード対決だったら「おやすみのキス」のほうが勝ちですね。ストリングスがいっぱい聴こえて、めっちゃ綺麗なんですよ。ヴァイオリンとかチェロとかが、自分たちのやってる曲に入ってるだけで嬉しいです。あと、赤っぽいジャケットって今まであんまりなかったんだなと思って、色々と新鮮な1枚になったんじゃないかなと思います。以上です。
フカツ薄いな(笑)。
タクオでも僕、ナオキはバラードが得意だって気づいちゃった。
ナオキ「おやすみのキス」のギターソロを親に聴かせて「これめっちゃ良くない?」って聞いたら、「めっちゃいい。泣ける」って言ってくれました。親にも公認されてるんで、間違いないですね。バラードのギターって、ニュアンスが出しやすいんで、いろんな表現ができるんです。早くライブでやりたいです。
ねたろ(Gt)全部が温かみのある曲に仕上がったなと思っていて、でも1曲1曲がジャンルとして確立されていて、たとえば「Hug me!!」はちょっとブラックミュージックなロックだったり、「トマトジュース」は爽快なロックサウンドで、「Ding Dong Dang Dong」は今までのパーカーズらしさもありつつ新しいパーカーズに挑戦してるし、「ASOBO」はポップなロックだし。ナオキが言ってくれたバラードも、ケンちゃん(豊田)の「大恋愛」は陽のバラード、僕の「おやすみのキス」は陰のバラードで、そういう意味でも確立されてるし、いろんな意味で『HUG』というタイトルが似合うアルバムになって、「心がぎゅっとするな」って、聴いてる人に思わせたい作品になりました。
──ナオキくん判定のバラード対決では、豊田くんが負けちゃったけど。
豊田負けちゃいました。
ナオキでもいい勝負でしたよ。
──審査員か(笑)。
豊田負けちゃいましたけど、「大恋愛」は自分の中で過去イチにいいバラードが作れた感覚があって、「僕はたぶんこの曲を一生歌い続けるんだろうな」みたいな、未来のビジョンを思わせてくれた曲になりました。でもどうだろう、年を取ったら恥ずかしくなるのかな。
──そんなことないと思いますよ。スケールの大きな愛の歌だし。
豊田「大恋愛」は、恋の歌かな?って思う人もいると思うんですけど、愛っていうテーマで書いた曲なので。すごく好きな歌になりました。
フカツ今回は、タクオがメンバーになって初めてのアルバムっていうところと、ストリングスとピアノが入った初めてのアルバムっていうところで、「初めて」が多いアルバムになってるんですね。新しいパーカーズが動き出したぞっていうのをいろんな人に伝えつつ、「パーカーズらしさって何だろう?」っていうことを考えた時に、ドラムで言うとシャッフルのリズムなのか、それとも爽快なロックチューンのリズムなのかとか、色々考えたんですけど、全部含めてのパーカーズなのかな?と。今までのパーカーズらしさを残しつつ、新しい要素も入れられて、タクオが入ってからの名刺となる1枚になったかなと思います。














