Dragon Ash「20年バンドやって、このツアーやって、ホント良かったと思いました」アルバム「MAJESTIC」リリースツアーセミファイナルで轟かせた7人一体の音の塊。

ライブレポート | 2017.10.13 21:00

Dragon Ash

Dragonash Live Tour 2017 MAJESTIC
2017年10月3日(火) Zepp Tokyo 
●Report/フジジュン 
●Photo/Takahiro Takinami 

「いっぱいライブハウスを回って来ました。我ながら最高のバンド、最高のクルー、最高のファンだと思います」Kj(Vo&Gt)はZepp Tokyoを埋める観客を前にツアーを振り返り、感慨深げに語った。
 
デビュー20周年を迎えたDragon Ashが、5月にリリースした最新アルバム『MAJESTIC』を掲げて行っている全国ツアー『Dragonash Live Tour 2017 MAJESTIC』のセミファイナル公演をZepp Tokyoで開催。全国31公演、ファイナルの横浜アリーナ公演を残しながら、ライブハウスとしては最後の公演となったこの日。7人は長いツアーで鍛え上げた歌と演奏、しっかり育て上げた新曲を中心とする楽曲たちを全身全霊でオーディエンスに届けた。

開演時間を過ぎ、期待高まる会場にゆっくり登場したメンバー。音が鳴らされた瞬間、まず驚いたのは規格外の爆音!200人キャパの小さなライブハウスからこの日まで、3ヶ月に渡って大小様々なハコを揺らしてきた彼らのサウンドはただデカいだけでなく、たくましさと強烈な説得力をもって胸に迫る。

kj

Kj(Vo&Gt)

『MAJESTIC』収録の「Stardust」の重厚なサウンドと激しく全身で表現するダンス、そして熱のこもった歌声と、7人が一体になって生み出す音の塊に吹き飛ばされないように、前のめりな姿勢で腕を突き上げ、声を上げるオーディエンス。BOTS(dj)のDJプレイで始まる「Mix it Up」では、長い髪を振り乱しながら圧倒的プレイで魅せるKenKen(Ba)。フロアからは強烈な熱気が上がり、ライブは序盤から最高潮の盛り上がりを見せる。

BOTS(dj)

HIROKI(Gt)の温かみあるギターイントロで始まった「光りの街」では、Kjの優しく力強い歌声に重ねるようにオーディエンスがシンガロングし、まさに会場に光が差したような美しさにしばし聞き惚れてしまう。

HIROKI(Gt)

ライブを見て思ったのは、『MAJESTIC』の新曲たちを長いツアーを回ったメンバーはもちろん、ファンもすでに自分たちの物にしているということ。浮遊感あるギターに力強い歌声、ATSUSHI(Dance)のしなやかなダンスとDRI-V(Dance)のLEDライトのグラフィックポイを使ったパフォーマンスで魅せた「Ode to Joy」に会場中が酔いしれたり、「Headbang」の桜井誠(Dr)とKenKenが生み出す重厚なビートにヘッドバンキングの波が起きたりと、オーディエンスそれぞれが楽曲への想いを持って、自由に楽しんでいる姿が実に印象的だった。

ATSUSHI(Dance)

DRI-V(Dance)

「帰って来たぜ、東京!」とKenKenがベースの超絶プレイと存在感あるボーカルで魅せた「The Live」はライブハウスならではのカオスな空間を生み、フロアをめちゃくちゃに掻き回す。最高のプレイを受けて、「世界一のベース、KenKen!」と誇らしげに紹介するKj。この日、「本当はみんな揃って20周年を迎えられるのが良いんだろうけど、続けられることが一番だと思う」と20周年を語ったKenKenは「馬場育三に大きな拍手を!」と、IKÜZÖNEへの敬意も決して忘れていなかった。

KenKen(Ba)

IKUZONE

美しく壮大なバンドアンサンブルと感傷的な歌声で聴かせた「A Hundred Emotions」、フロアの歓声で始まった、もはや貫禄さえ感じる代表曲「百合の咲く場所で」、「Fantasista」と、新旧織り交ぜた楽曲たちがデビュー20年の重みと深みを痛感させると、「20年バンドやって、このツアーやって、ホント良かったと思いました」と、言葉少なに喜びを語るKj。20周年を迎えた今も揺らぐことない信念を持ち、進化と成長を続けるDragon Ashの現在をライブハウスという濃密な空間で感じられたことが本当に嬉しかった。

kj

アンコールでは「せっかくだから」とそれぞれがマイクを持ち、アットホームな雰囲気の中でセミファイナルを迎えての感想や心境を語った7人。ファイナルに控えた約18年ぶりの横浜アリーナに向けて、「横浜アリーナ、あんなもん大した事ない。みんなが来てくれれば、余裕でしょう?」と語る桜井の言葉は力強く、さらなる高みへ連れていってくれることを予感させた。

桜井誠(Dr)

Dragon Ashが『MAJESTIC』を掲げて臨んだ旅は残すところ、横浜アリーナのみ。ライブハウスツアーで鍛え上げた強靭なステージングと強く固く結ばれたメンバーやファンとの絆をもって挑む横浜アリーナ公演は、きっと彼らの歴史に新たな1ページを刻む、素晴らしい夜になることだろう。

SET LIST

1.Stardust
2.Mix It Up
3.Pulse
4.光りの街
5.Ode to Joy
6.Singin’ in the Rain
7.Walk with Dreams
8.Circle
9.Headbang
10.Faceless
11.The Live
12.Beside You
13.静かな日々の階段を
14.Jump
15.百合の咲く場所で
16.Fantasista
17.A Hundred Emotions
ENCORE
1.Hot cake
2.Iceman
3.Lily
4.Curtain Call

SHARE

  • ツイートする
  • LINEでシェア
  • Facebookでシェア
  • Pocketに保存
  • はてなブックマーク

  • チェリオ ライフガード

    <PR ライフガード>