BLUE MOON presents「MONKEY MAJIK JAPAN TOUR 2017 -LIVE HOUSE 原点回帰-」
2017年6月6日(火) Shibuya WWW X
TEXT:岡本 明
PHOTO:武 裕康
地元のライブハウスから出発した彼らのスタート地点であり、純粋に音楽を楽しむ行為の原点に立ち返りたいという強い想いから実現したライブハウスツアー。 その折り返しともいえる東京公演が6/6(火)Shibuya WWW Xで行われた。
大がかりなセットもなく、バンドロゴのバックドロップのみというシンプルなステージ。まさに原点といえるその場所にメンバーが登場すると大歓声で迎えらえる。ダイレクトに熱気が感じられ、観客と至近距離で接することのできるライブハウスならではの醍醐味だ。 バンドのキャリアを感じさせる多彩なナンバーを揃え、ライブが進むにつれ、大きな手拍子や合唱が何度も起こる。
伸びやかな歌声を聴かせるMaynard(Vo&Gt)。時にラップで、時に美しいファルセットで魅了するBlaise(Vo&Gt)。骨太なベースでグルーヴを生むDICK(Ba)。シャープなドラミングでバンドのボトムを支えるTAX(Dr)。それぞれの個性が混ざり合い、次々に楽曲を輝かせていく。
「トーキョー、最高!今日で28回目ですよ。背中が痛い(笑)。あと20公演です。今日のみんなはクレイジー、大好きだよ!」(Blaise)
「肝臓も痛い(笑)。みなさん、テンション高いですね。一緒に歌って楽しんでください」(Maynard)
パワフルなビートで会場全体を踊らせる「虹色の魚」「U.F.O」のように明るく華やかな曲、DICKのスラップベースとBlaiseのラップの応酬が火花を散らす「Change」、切なくもダンサブルな「Save the last dance」など、さまざまなカラーの曲を揃えて、自分たちの世界に観客を引き込んでいく。
さらに、ライブ中には“兄弟コーナー”もあり、MaynardとBlaiseのみでアコースティック・ナンバーを披露。2人のハーモニーを存分に楽しめる場面が用意されていた。しかもこの日は、初めてライブで演奏する曲、アコースティック編成で行ったことのない曲なども取り上げ、今回ならでは貴重な空間を作り上げていた。
また、ライブの前日に行われた「Once in a BLUE MOON Party with MONKEY MAJIK」で和気あいあいと飲み続けていた話、その前日にはBlaiseが山梨のワイナリーで飲んだ後、東京に着くと友人からの誘いでさらに飲み続けていた話など、楽しげなエピソードで和ませていく。
そして、映画『CYBORG 009 CALL OF JUSTICE』のオープニング曲「A.I. am Human」、エンディング曲「Is this love?」といったシングル曲も披露。タイプは異なるが、どちらも彼らの最新のサウンドとメッセージが込められていた。
もちろん、「空はまるで」「Around The World」といった代表曲も用意され、観客との距離を縮めるとともに大きな一体感を生み出し、最高に盛り上がるライブを展開した。
さらに嬉しいことに、この場で秋のホールツアー「BLUE MOON presents MONKEY MAJIK Japan Tour 2017 -REPRISE-」が発表され、熱気あふれる会場がさらに沸き返った。
「ビッグニュースがあります!10月から11月にかけて6か所でホールツアーをやります。秋にまた会いましょう!」(Maynard)
エネルギッシュなナンバーから感動的なバラードまで、彼らの幅広い音楽性を感じさせつつ、ライブハウスならではのフレンドリーな空気で満たされたライブだった。
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