コレサワ LIVE TOUR 2024 追加公演 日々会々々
2024年8月23日(金) Zepp Shinjuku (TOKYO)
本ツアーは5月18日(土)の宮城公演を皮切りに、弾き語りとバンド編成の2つのスタイルで全国13箇所での開催を予定していたが、チケットがソールドアウトしたため、東京、愛知、大阪、福岡での追加公演が決定。最終的には追加公演もソールドアウトし、全国13箇所で17公演を実施。各会場には女の子の本音と何気ない日常を綴ったラブソングに共鳴した10代、20代女性を中心にした同性のコレンズ(ファンの呼称)が多数駆けつけ、コレサワとの音楽を通したガールズトークを繰り広げながら、ライブを思う存分に楽しんでいた。
8月9日(金)に続く、わずか2週間ぶり2度目となるZepp Shinjukuのライブは「Day by Day」でスタートした。2020年にリリースされたミニアルバム『失恋スクラップ』のオープングナンバーで、思わせぶりな態度をとる男性に対する女性の憂鬱な気持ちを歌ったギターロック。音源ではアレンジを担当したHelsinki Lambda Clubが演奏していたが、今回は、ひぐちけい(Gt)、しずぴ(Ba)、U(Dr)、北村真奈美(Key)といったお馴染みのバンドメンバーで、コーラスも含めて息のあったアンサンブルを響かせた。ツインテールに姫カット、シャインマスカットのような可憐なミニワンピース姿で歌うコレサワに「可愛い」という声が飛び交う中で、彼女が「みんな手をあげて!」と呼びかけると、満員の観客は一斉に手をあげて盛り上がり、「あたしを彼女にしたいなら」ではクラップが鳴り響き、サビでは盛大なシンガロングも湧き起こった。
「今日は楽しい夜にしましょう」と話すコレサワは、終始明るく元気に弾んでおり、時間があっという間に感じるくらいの勢いでライブを進めていく。「センチメンタルに刺された」では観客一人一人の胸を射抜くように指を刺し、「次は怒ってる人の曲です」と話した「ぷんぷん」では歌詞だけでなく、歌声でもカントリーポップに隠した恋人への静かな怒りを表現。雑踏のSEに導かれたバラード「この恋はスクープされない」では照明が少し落ちた暗がりの中で紡ぐ切実な物語に惹き込むと、「今日までにあった、ちょっと嫌なこととか、ちょっとイライラしたことを私の楽曲やライブでざぶ〜んと洗い流してあげたいなと思って作った曲があります」という言葉から始まった「バスタイム」では<今日はいいことがなかったけれど/このバスタイムで帳消し>というサビのフレーズで大合唱が生まれ、コレサワはフェイクを重ねて、観客のモヤモヤを解放し、最後に投げキッスも送った。
「たくさん歌ってくれてありがとうございます。うれしー」と感謝の言葉を伝えた彼女は、前回のZepp Shinjukuで初披露した新曲「元彼女のみなさまへ」で過去に出会った全ての人への感謝の気持ちを込めた晴れやかな表情をみせ、ワンピースのポケットに潜ませた紙吹雪をジャケットと同じように散りばめてみせた。そして、観客が自身のいつかの恋と重ねながら静かに耳を傾けた代表曲「たばこ」からバスドラが夏の終わりを急かす「サマーエンド」を経て、衣装をチェンジ。
「この服、みんな可愛いって言ってくれるかな?」と呟きながら衣装を着替えたコレサワがステージ上に設置された円形の着替えボックスから<今日もコレちゃん可愛いよ>と書かれたうちわを持って姿を表すと、「デートの前の夜に」では「可愛いよ」というコールが起こり、再び、着替えボックスに入って、猫耳としっぽをつけて登場した「にゃんにゃんにゃん」ではピアノは猫じゃらしの棒でプレイ。打ち込みやシンセベースを基調にしたアーバンR&B「君のタトゥー」ではステージでクルクルと自由に回りながら豊かなグルーヴを生み出して観客の体を揺らし、心地よい一体感をもたらした。