KAMITSUBAKI FES ’24、花譜、理芽、春猿火、ヰ世界情緒、幸祜ら所属アーティスト&クリエイターが大集結!昨年よりさらに進化したクリエイティブで圧巻のステージを魅せる

ライブレポート | 2024.08.23 19:30

第3部

物語はクライマックスへ。ここからはKAMITSUBAKI STUDIOを支えるバーチャルシンガーが揃い踏みだ。KAMITSUBAKI DISCOTHEQUEで再度会場のボルテージを上げると、まず登場したのは音楽×物語の新プロジェクト・少女革命計画。3人組バーチャルシンガーユニット・罪十罰が「弔花」を、バーチャルとリアルを越境するXtuberユニット・心世紀は実体による生パフォーマンスで「フェイクナイト・シンデレラ」を歌唱する。両曲とも歌もダンスも難易度が高く、デビュー直後とは思えないほど堂々としたステージで観客を大いに驚喜させた。

罪十罰
心世紀

KAMITSUBAKI STUDIOでリアルとバーチャルを行き来するガールズグループの元祖と言えばVALISである。この日はバーチャルスタイルで「熱愛フローズン」と「乙女的サイコパシー」を披露した。MYUが体調不良により急遽欠席という事態に見舞われるが、晴れやかかつスマートに会場を盛り上げる。4人でも完成度の高い、だが5人でVALISであると提示するようなパフォーマンスに、グループの結束を見た。

VALIS

昨年4月に留学から帰国した理芽はKAMITSUBAKI FESに初登場。「フロム天国」「食虫植物」と程よく肩の力が抜けた自然体のパフォーマンスと伸びやかな高音で会場の空気を和らげる。春猿火はラップやエモーショナルなポエトリーリーディングを含んだドラマチックなバラード「巫女」で情感豊かに歌い上げると、ヘビーロックチューン「META」で挑発的なボーカルを響かせた。カジュアルな衣装で登場した幸祜は「MiMi Cry」でキュート、クール、ユーモア、ピュアネス、エモーションなど様々な感情を表現し、「始まりの銃声」では果敢に観客を煽り会場を盛り上げた。

理芽

春猿火

幸祜

明透は吐息を巧みに用いた歌唱で「Spiral」を色付け、「ソラゴト」では名の通りの輝かしい透明感で純粋な感情を紡ぐ。前日に同会場でワンマンライブを開催したヰ世界情緒は「昨日ぶり!」と明るく呼び掛けると「ヴァーミリオン」「描き続けた君へ」と華奢でありながらも芯の強さを帯びたボーカルで会場を沸かし、花譜は代表曲のひとつ「過去を喰らう」でボルテージを上げて「ゲシュタルト」ではキュートなダンスとともにテンション高くパフォーマンスする。ライブならではのエキサイティングな光景が広がった。

明透

ヰ世界情緒

花譜

発表されたすべての出演者のアクトが終了するが、これだけでは終わらないのがKAMITSUBAKI FESである。ここからは怒涛のコラボステージだ。初手はヰ世界情緒、幸祜、罪十罰の夕凪機の3人による「キミ消失セカイ」。凛々しいボーカルと疾走感のあるバンドサウンドの親和性が熱量を倍増し、理芽と春猿火と梓川は男女ボーカルと豊かなハーモニーで「ピルグリム」を彩った。花譜と明透のステージにはEmpty old Cityのkahocaと実体バージョンのVALISが参加し、さらにバーチャルとリアルの垣根を越える。怒涛の3連続豪華コラボレーションに、客席からは多数の「最高!」の歓声が上がった。

ヰ世界情緒 × 幸祜 × 夕凪機

春猿火 × 理芽 × 梓川

花譜 × 明透 × kahoca × VALIS

そしてこの大規模イベントを締めくくるのは花譜、理芽、春猿火、ヰ世界情緒、幸祜の5人によるユニット、V.W.P。朗らかな空気感で自己紹介を済ませると「同盟」でのびのびと躍動的なパフォーマンスを見せ、ライブ初披露の「欲望」ではシリアスなボーカルと繊細なコーラスワークでエッジの効いたグルーヴを作る5人で歌っているのにひとつの生命体が歌っているようで、ライブを重ねるごとに5人のチームワークがより強固になっていることがうかがえた。ラストを飾ったのは初シングル曲「電脳」のバラードバージョン「電脳-THE DAY THE EARTH STOOD STILL-」。一人ひとりが真摯に歌に思いを込め、新しい物語の始まりを告げるような華やかなハッピーエンドを描いた。

エンドロールの後は少女革命計画2組のデビューシングルリリース、TVアニメ『神椿市建設中。』が来年放送開始予定であるなど様々な告知が行われたなかで、「KAMITSUBAKI WARS 2024」の第4弾として「神椿幕張戦線」を発表。11月2日にV.W.P 2nd ONE-MAN LIVE「現象Ⅱ(再)-魔女拡成-」、11月3日に花譜4th ONE-MAN LIVE「怪歌(再)」が開催されること、そこに新たに結成されるKAMITSUBAKI PHILHARMONIC ORCHESTRAが登場することが明らかになると、会場からは大きな拍手と歓声が巻き起こった。

どうやらこの「幕張戦線」は今年1月に開催された「神椿代々木決戦二〇二四 IN 代々木第一体育館」のリビルド公演とのことで、過去公演がどのように進化するのかに注目したい。様々なフィールドをハイブリッドし、常に新しいクリエイティブを生み出し続けているKAMITSUBAKI STUDIO。9月の後楽園2days、11月の幕張2daysと、まだまだ我々を興奮させることだろう。

SET LIST

<第1部>
01.OPENING DJ(ど〜ぱみん)
02.今さらサレンダー - ノルカ//ソルカ Medley(梓川)
03.凍結(跳亜)
04.黎明(詩道)
05.Pale&Deep(Awairo)
06.烙印(Awairo)
07.Replay(梓川×Awairo)
08.KAMITSUBAKI DISCOTHEQUE
09.カミツレと愛のブーケ(Empty old City)
10.Buffer(Empty old City)

<第2部>
11.OPENING DJ(雄之助)
12.フォニイ(V.I.P)
13.機械の声(V.I.P)
14.知りたい(水野あつ)
15.スターダスト(雨宿り)
16.猫かぶり(雨宿り)
17.月の匂い(ANMC × WaMi)
18.Sad Sad Hot Latte(ANMC × むト)
19.虚ろを扇ぐ(獅子志司 × 初音ミク)
20.絶え間なく藍色(獅子志司)
21.神下り(獅子志司 × 可不)

<第3部>
22.KAMITSUBAKI DISCOTHEQUE
23.弔花(罪十罰 from 少女革命計画)
24.フェイクナイト・シンデレラ(心世紀 from 少女革命計画)
25.熱愛フローズン(VALIS)
26.乙女的サイコパシー(VALIS)
27.フロム天国(理芽)
28.食虫植物(理芽)
29.巫女(春猿火)
30.META(春猿火)
31.MiMi Cry(幸祜)
32.始まりの銃声(幸祜)
33.Spiral(明透)
34.ソラゴト(明透)
35.ヴァーミリオン(ヰ世界情緒)
36.描き続けた君へ(ヰ世界情緒)
37.過去を喰らう(花譜)
38.ゲシュタルト(花譜)
39.キミ消失セカイ(ヰ世界情緒 × 幸祜 with 夕凪機(罪十罰))
40.ピルグリム(春猿火 × 理芽 with 梓川)
41.ホワイトブーケ(花譜 × 明透 × kahoca × VALIS)
42.同盟(V.W.P)
43.欲望(V.W.P)
44.電脳-THE DAY THE EARTH STOOD STILL-(V.W.P)

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