ZIGGY、結成40周年ツアー・ファイナルで魅せた鮮烈なロックンロール・ショー!チャレンジとクリエイトで攻め続ける姿勢を体現

ライブレポート | 2024.05.27 21:00

「最後の難関ではないにせよ、ここからきついカーブです(笑)」

ハードな曲が続くことを宣言して、派手なリズムに乗せた「TEENAGE LUST」に突入。アッパーな曲でありながら、歌のメロディがくっきりと浮かび上がるナンバー。同じくアップテンポの「また雨が降り出したみたいだ」では、メンバーのソロの掛け合いが個性を際立たせる。

そして、本編最後は森重がエレキギターを手に「GLORIA」と「WONDERFUL FEELING」を立て続けに演奏。会場から大合唱が沸き起こり、森重とToshi、カトウタロウが背中を合わせて演奏するなど多くの見せ場を作り、最高の盛り上がりのうちに終了した。

熱い声援にこたえ、アンコールに登場した5人。森重が40年の想いを語る。

「(現メンバーで再始動した)2017年から非常に学びの多かった時間でした。ただ、1984年に、去年亡くなった(オリジナルベーシストの)岩田仁樹を含めて4人でZIGGYを始めなければ、今日は無かったということを忘れないでいたいし、新しいアルバムには岩田仁樹と一緒にやっていた曲を1曲入れたいと思っています。それをみんなと楽しむことが供養じゃないかな。去年もたくさん友達を亡くしました。俺が生きているほうが不思議です。ただ、まだやります(笑)。もうひと頑張り、ふた頑張りやりますので。今日はありがとうございました!」

森重がマイクスタンドを高く蹴り上げ、「La Vie en Rose」が始まる。アンコールでも攻める姿勢は変わることなく、エネルギーも高くキープされたままだ。「ONE NIGHT STAND」「I’M GETTIN' BLUE」と、名曲たちを次々に繰り出し、何度も大きな手拍子で迎えられ、合唱が起こる。

「今日はみんなの楽しそうな顔を見れました、本当にありがとう。最後に一発、ぶちかまします!」

ラストは再び森重がアコースティックギターを手に、「STAY GOLD」を披露。解放感たっぷりのサウンドと伸びやかな歌声で魅了し幕を閉じた。

新旧取り混ぜた起伏のある選曲で楽しませてくれたステージであり、40周年の大きな手ごたえを感じさせてくれたライブ。それでいて、すでに新作に取り掛かっているという話からも分かるように、偉大なキャリアに安住することなく、チャレンジとクリエイトを続ける彼ら。常に前を向いて音楽を作り続けるその姿勢を武器に、これからの歩みも間違いなく期待できそうだ。

SET LIST

01. I STAY FREE FOREVER
02. ROCK'N'ROLL QUEEN
03. 青い雨
04. EASTSIDE WESTSIDE
05. HOT LIPS
06. SHOUT IT OUT LOUD
07. ヒカリノアメ(future disco ver.)
08. Without...
09. SWING, DRIVE, ROCK'N'ROLL
10. その琥珀の水に
11. BABYLON JUNKS
12. 時の砂
13. 時の流れる音を聞けば
14. 数え切れないTenderness
15. TOKYO CITY NIGHT
16. TEENAGE LUST
17. また雨が降り出したみたいだ
18. GLORIA
19. WONDERFUL FEELING
ENCORE
01. La Vie en Rose
02. ONE NIGHT STAND
03. I'M GETTIN' BLUE
04. STAY GOLD

  • 岡本 明

    取材・文

    岡本 明

  • 撮影

    TSUCHIDA HIROSHI

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