10月6日と7日の2日間、新潟県長岡市で開催される『米フェス』こと『長岡 米百俵フェス ~花火と食と音楽と~ 2018』。初開催となるイベントをひも解くインタビューの第2回は、スペシャルナビゲーターに就任した、いきものがかりの山下穂尊と6日のMCを務めるモデル・女優の長井短に、家族で楽しめるフェスの魅力を訊いた。
長岡が誇る大迫力の花火を間近で観られる音楽フェス
──山下さんと長井さんがそれぞれ『米フェス』のスペシャルナビーゲーターと1日目のMCを務めることになったいきさつから教えていただけますか?
山下穂尊長岡の駅前にあるアオーレ長岡というアリーナで、6年前にいきものがかりが杮落とし公演をやらせてもらったんです。その縁で今回、うちの事務所(株式会社キューブ)が主催でフェスをやることになった時にスペシャルナビゲーターをやってくれないかという打診があったんですよ。短ちゃんは?
長井短マネージャーと共有しているGoogleカレンダーに突然、『米フェス』というのが現れて…気付いたらMCになってました(笑)。
山下長岡には8月2日と3日に行なわれる『長岡まつり大花火大会』がひとつメジャーなものとしてあるんですけど、それ以外に足を運ぶ機会ってなかなかないと思うんですよね。その2日間はものすごい人数の人が来るんですけど、それ以外の時も盛り上げたいということで、こういうフェスを企画して、地元の役所や商店の方々にも賛同してもらって、開催にこぎつけました。
──長岡って、実は行きやすい場所なんですね。
山下それは強みというか、魅力ですよね。意外と近いんだなっていうのは僕個人も感じました(笑)。新幹線のほかにも関越自動車道や北陸自動車道が通っているので、車でのアクセスもいいんですよ。
──さて、『米フェス』は“花火と食と音楽と”と謳っていますが、どんなフェスなんでしょうか?
山下ひと言で言えば、J-POPのフェスですかね。家族で来られるように敷居をできるだけ低くしたかったんです。年齢、老若男女問わず…極端な話、おじいちゃんやおばあちゃんが孫を連れて来られるくらい、ポップ寄りのフェスにしたいっていうのがひとつありました。チケットも小学生以下は無料なんですよ。それはなかなかないと思いますね。
長井みんな、やさしそうじゃないですか?出演者もやさしそうだし、そのファンもやさしそう。私はフェス=若者のイメージがあって“ちょっと怖いな”って気持ちがあったんですけど、そんな私でも行きやすいです(笑)。
山下バックバンドには(いきものがかりのプロデュースで知られる)本間昭光さん、島田昌典さんがバンマスで入るんですけど、それはいまだかつてなかったことだと思うし、両氏を含めバックミュージシャンも豪華で。実はなかなかスケジュールが取れないトップミュージシャンたちがバックで演奏してくれているっていうのは貴重な機会だと思います。
──敷居は下げながらも、玄人も楽しめるものになっていると。
山下それとやっぱり花火ですね。今年、花火大会を初めて観に行かせてもらったんですけど、すごかった。
長井すごかったですねぇ。すごいっていう噂は聞いていたので、すごいものを観るぞっていう気持ちで行ったつもりだったんですけど、びっくりしました!想像を超えていたんですよ。
山下つい先日の8月29日には現地に行って『米フェス』のための試し打ちをしてきて、その様子をYouTubeで生配信したんですよ。
“点火してください!”って僕がトランシーバーで合図をして、3発だけだったんですけど迫力がありましたね。通常の花火よりも大きい“ミュージックスターマイン”や長岡名物の“フェニックス”も打ち上げる予定なんですけど、これを間近で観られるっていうのは、長岡でフェスをやるひとつの醍醐味だと思います。
“点火してください!”って僕がトランシーバーで合図をして、3発だけだったんですけど迫力がありましたね。通常の花火よりも大きい“ミュージックスターマイン”や長岡名物の“フェニックス”も打ち上げる予定なんですけど、これを間近で観られるっていうのは、長岡でフェスをやるひとつの醍醐味だと思います。
──それがクライマックスに打ち上がるわけですね?
山下僕が書き下ろした「輝き」というテーマソングを、両日の最後に出演者の皆さんに歌ってもらおうと思ってます。レコーディングには地元の長岡市立阪之上小学校の生徒のみなさんにも参加してもらうんですけど、その曲に合わせてプログラミングしてもらった音楽花火を打ち上げます。長岡には“米百俵精神”というのがあって、明治維新の際、戊辰戦争で焦土と化した長岡に米百俵が届けられたそうなんですけど…
長井でも、食べなかったんですよね。
山下そう。食べるとあっという間になくなっちゃうから、その米を売った資金で未来のために学校を作ったそうです。その精神が長岡の人たちの財産になっていて。今回、テーマソングに参加していただく阪之上小学校も、その流れを汲む学校なんですよ。
──「輝き」は、どんな曲になりましたか?
山下最初はバラードにしようかなと思ったんですけど、花火師さんと話をした時に、テンポが良くてキメがあったほうが花火の演出がしやすいと聞いたのでそういう曲にしました。ただ、長岡の花火にはもともと鎮魂と復興というテーマがあるので、テンポはあるけどマイナーな感じでというせめぎあいのところで作りました。
──歌詞も山下さんが書かれたんですよね?
山下ええ。小学生に歌ってもらうので、歌詞があまり難しくならないように意識しました。でも、出演者の方々に歌ってもらうことも考えなきゃいけなかったので分かりやすいけど、分かりやす過ぎずに(笑)。花火をテーマに現地に行った時、そこから見えた風景を思い浮かべることができる曲にしたいと思ったんですよね。音域が広い分、誰もが歌える曲になりました。