精力的に音源制作とライヴ活動を続けるORESAMAが、最新シングル曲でタイトなリズムにファンキーなビートをねじ込む“ORESAMA流のロック”に挑戦!メンバーの制作とライヴにおけるマインドを紐解いた。
さらに新しいものを取り入れて
ORESAMAの音楽やディスコをブラッシュアップしたいと思った
──ORESAMAは2018年に入り1月に渋谷WWW Xで、4月に恵比寿LIQUIDROOMでワンマンライヴを行ないました。このふたつのライヴを経てどんなマインドが生まれましたか?
小島英也(Gt)これまでもライヴのことを想定して曲作りをしてきたんですけど、ワンマンを定期的に開催して会場も少しずつ大きくなっていくという現状が、その比重をより大きくしているなと感じています。ORESAMAのライヴは踊ってくれてもいいし、お酒を飲んでくれてもいいし、聴き入ってくれてもいい。自由なものにしたいんです。でも僕らがしっかり煽って会場が一体になる瞬間もあっていいと思う。それもあって“ORESAMAのノリとは?”とすごく考えるようになりました。4月にリリースしたフルアルバム『Hi-Fi POPS』でORESAMAの集大成を詰め込むことができたので、さらに新しいものを取り入れてORESAMAの音楽やディスコをブラッシュアップしたいと思ったんですよね。
ぽん(Vo)海外の方、親子連れの方、若い男の子や女の子、私たちより年上の方…ワンマンライブにはいろんな方々がいらっしゃって、その場にいる全ての人がORESAMAを観に来てくれている。会場が大きくなるにつれて、私たちが作っているものがさまざまな人々に広がっていることを実感できるのはすごく嬉しいです。「SWEET ROOM」(シングル「ワンダードライブ」、フルアルバム『Hi-Fi POPS』収録曲)では“ROOM”という場所で完結する世界を歌っているけれど、今作「ホトハシル」のカップリング「ようこそパーティータウン」はORESAMAを“パーティータウン”に見立てて歌詞にした曲なんです。「SWEET ROOM」で綴っている気持ちもずっと持ち続けているんですけど、観ている景色が広がっていて、その景色に感動しているからこそ、「ようこそパーティータウン」みたいな歌詞を書きたいと思ったんだと思います。
──小島さんは以前インタビューで“ぽんちゃんの書く歌詞に影響されて自分の曲もエモーショナルになってきた”とおっしゃっていました。タイアップ作品であるTVアニメ『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』からの“ロックでクールなものを”というオーダーで、ORESAMA流のロックを表現したという「ホトハシル」はいかがでしたか?
小島これまでORESAMAが積み重ねてきた経験も相まって、「ホトハシル」はクールさと熱さのいいとこ取りができたなと思っています。打ち込みの機械的で冷たい、クールなカッコ良さと生音の融合が今のORESAMAの音楽の特徴のひとつですし、そこにぽんちゃんの表情豊かな生歌が入ることでクールさと熱さの調和が生まれたなと思っています。
ぽん音楽活動で躓いてしまった時期に“わたしのエモーショナルな感情を小島くんのトラックに乗せて解放することが今のORESAMAなんだろうな”と気付いたことが現在のORESAMAを作るターニングポイントになった思います。それから少しずつ“「ORESAMAのぽん」はこの曲をどう歌うべきなんだろう?”と考えるようになって、ふたりともエモーショナルなものを大事にしつつ、そのバランスをとるようにしていると思います。