──そんな時期にリリースする『100』。本作は、フューチャーベースを導入して冒険的に振り切ったエッジーな「Time Has Gone」とニュージャックスウィングを取り入れ、昔からのファンも喜びそうな間口を持った「Dirty Talk」。その間を埋めていくような作品になるのかなと思ったんですが。いかがでしょう?
橘慶太
まさにそうです。今作は“ジャンルレス”というのをテーマにしていて。僕のなかで“ポップス”というのはジャンルがないんですよ。どんな曲でもキャッチーな部分があればすべてポップス。そんなイメージが個人的にはあって。そういう意味で、このアルバムは“w-inds.らしいポップスを作ろう”という思いで制作に入りました。「Dirty Talk」と「Time Has Gone」は全然違う楽曲性で、まさに両極端だと思うんですけど。アルバムを制作していくなかでは、その2つをつなぐような楽曲を何曲も作っていって。それらを合わせて、大きな枠でみるとひとつのポップスというものが成立する。そんなアルバムになる予定です。
──アルバム収録曲はすべて慶太さんの手によるもの?
橘慶太
全曲僕です。さすがに2カ月で全曲一人で作るのは無理だなと思ったんで、ずっと一緒にやってる仲間を2人引き連れて。ウチのスタジオに全員でこもって、延々曲作りをしてました。
──今作は、全曲橘慶太セルフプロデュースによる初のアルバムとなる訳ですね?
橘慶太
はい。そうなりますね。
──まだ制作中ということですけど。どんなアルバムになりそうな予感がしてますか?
緒方龍一
現状4曲上がってるのを聴いたかぎりは、まぁ耳が心地いいんですよ。まだミックスも終わってない段階ではあるんですけど(※編集注:取材日は5月上旬)。心地よく耳に入ってくるサウンドと、心をつかむ世界観を持った歌詞。そういう楽曲たちをレコーディングしてて僕が思うのは、リズムの捉え方が一番難しいところであり、楽しい部分でもあり、w-inds.のリズムになっているということ。楽曲のリズムを今回はすごく楽しんでて。歌詞も、泣けるものもあれば楽しいのものもあるんですけど。その歌詞を歌うときの歌い回しというのかな。そこに、それぞれ3人とも特徴があって。その混ざり具合がw-inds.であり、やってて楽しいんですよね。
──慶太さんがプロデュースするようになって、より3人の歌い回しの違いは明確に表に出るようになりましたよね?
緒方龍一
そうですね。独特の空気感があるんですよ。単語一つとっても、3人それぞれが歌うと全然違うんで。そういう3人の特徴を散りばめつつも、サウンド全体は心地よくて。クールだし、セクシーだし、w-inds.らしいせつない部分もあってという作品ですね。
──「Dirty Talk」以上にエロい楽曲がきちゃったら困っちゃいますけどね。
橘慶太
エロい(笑)。
──あ、失礼しました。大人の色気を感じさせるようなっていったほうがいいですね。
緒方龍一
いや。「エロい」で間違ってないです(笑)。ここまでエロさがダダ漏れな曲は他にはないですから安心して下さい。
──「Dirty Talk」は歌詞と歌、吐息でここまで大人の色気出されちゃったんで、聴く方もドキドキでした。
緒方龍一
歌うこっちも最初はそうでしたから(微笑)。さすがに体に馴染みましたけど。
橘慶太
もう大丈夫?
緒方龍一
ステージ上でパフォーマンスしてるときはいいんだけど、改めてMVを見ると「うおぉーー」ってなりますよね(微笑)。
橘慶太
MVの話でいうと、アルバムのリード曲のMVはもう撮ったんですよ。こっちは、エロさはまったくないですから。美しくも。
緒方龍一
儚くて。
千葉涼平
なんてせつない世界なんだろうって。
──お、まさにw-inds.お得意の世界観!!
橘慶太
そうですね。
緒方龍一
なんせ始まりが「Forever Memories」ですから。そういう意味では原点回帰。これがね、めっちゃいいんですよ〜。
千葉涼平
めっちゃいい曲なんです(笑顔)。
橘慶太
自分でいうのもなんなんですけど、めっちゃいいんですよね(超笑顔)。
──「Dirty Talk」でダダ漏れのエロさに翻弄されたかと思ったら。
緒方龍一
そこからの、この話の流れだったのかという。
橘慶太
そこからの、この話の流れだったのかという。
千葉涼平
美しくてたまんない。最高です。