ついついね、欲しくなっちゃうんですよ。ギターが曲を作らせてくれたりすることもあるから。「1曲よろしくね」みたいな気分で。
──先日、南佳孝さんのステージを拝見しながら思ったんですが、音楽を始めた頃のがむしゃらにギターを掻き鳴らすような弾き語りも、いろんな演出や表現方法を得た上で、あえてギター1本で歌うというスタイルの弾き語りも、そこにある熱量みたいなものは変わらない気がしたんです。弾き語りはまさに、先ほど言われた<原点>なんだろうなと。
なるほどね。うんうん。僕もこのまえ田島貴男くんの弾き語りを見に行ったんですけど、ほとんど演出らしい演出もなく、本当にひとりのステージだったんですね。でも彼のギターがとんでもないことになっていて!もう、上手くてね。ジャズギターとかも最近は習いに行ってるらしくて、「接吻」とかすごいことになってたんですよ(笑)。でもそれが全然嫌味なく、すごくかっこいいアレンジなんです。そこいらのギタリストより100倍上手いくらいのジャズギターを弾きながら歌ってた。すごくよかったですよ。
──田島さんのアツさが伝わってくるようですね。
そんな田島くんの影響もあって、最近は俺もフルアコにハマったりしてて。よくLINEで「どれがいいの?」とか「これ買っちゃった」とかやりとりしてるんです。「ピックアップはこれがいいよ」とか、いろいろ教えてもらったりしてますよ。
──新しく買ったギター、次のツアーでお披露目ですか?
たぶん持って行くとは思うんですけど、田島くんのあんなすごいの見ちゃったら持ちづらくて。あんなの弾けないし(笑)
──いやいや、せっかくですから(笑)
ついついね、欲しくなっちゃうんですよ。かっこいいですからね、ギターは。それに、そのギターが曲を作らせてくれたりすることがあるんでね。それで買ってしまうこともあるんです。「なんか曲ちょうだい」、「1曲よろしくね」みたいな気分で。
──ギターにしてみたら責任重大ですね(笑)
(笑)。そんな変わらないんだけど、やっぱり、みんな音色も違うしね。
──ご自身のモチベーションにも関わってくることでしょうし。
そうなんです。自分が上がりますからね。だからやっぱりかっこいいギター持ちたいなって。増えてっちゃうのが困ったもんなんですけどね。置き場所がもう本当に大変なことになってるんで。
──そんな中から、このツアーでは何本ぐらい連れて行くことになるんでしょうね。
どの曲をやるかにもよるんですけどね。チューニングが違うやつとか、半音下げだったりとかいろいろありますけど、結構気分なんですよ。本当はこの曲にはあのギターの方がいいんだけど、今はこっちを持ちたいからなとか、こっちの方が自分が盛り上がるからなとかね。
「それをひとりでやるんだ!」って思わせる曲もちょいちょい入れたいです。
──選曲も含め、その辺りも注目ですね。
最近リリースした曲だと「遺伝」や「はるかぜ」がありますけど、この辺は基本的にアコースティックなタイプの曲だからひとりでやる感じも想像つくと思うんです。「それをひとりでやるんだ!」ってお客さんに思わせる曲もちょいちょい入れたいですよね。あと弾き語りだからって、何も全部ギター1本でやんなくてもいいと思っていて。ワンマンショーというか、以前もドラム叩いたり、リズムマシーンやサンプラーを使ったり、ピアノを弾いたりしてますからね。そういうのもやりたいなと思ってます。
──今は機材も充実してますからね。ひとりで何役も出来るというか。
そうなんですよね。ただ機械に弱いんで、ドラムマシーンとかも大好きでいっぱい持ってるんですけど、使い方がよくわからないんですよ。なので明日からの準備は、「この機械、どうやって使うんだろう?」ってとこから始まると思います(笑)
■斉藤和義 – 遺伝 [MUSIC VIDEO Short]
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