飲み仲間からレーベルメイトへ
──で、最初はミュージシャンと熱心なファンだったのが、だんだん関係が近くなっていく?
TGMXそうですね。俺ら、そういう感じでイベントをやったり、みんなで飲みに行ったりしてたんですけど。そういう時に「あいつら(Riddim Saunter)呼ぼう」みたいな。そうやって、数々の居酒屋を経てだんだん仲良くなりました。僕はスキャフルがイヤになってやめて、違う自分になりたかった頃なんで、スキャフルの話をリディムのみんなに話しされても、「別に」みたいな感じだったと思うんですけど。でも、そういう飲みの場でみんなとしゃべるようになったら、それぞれのパーソナリティーがおもしろいな、って思えてきて好きになった。「今日は、あそこの店に行くから集まって」みたいな。
古川田上さんの家に行った時、後にリリースされるソロの音源をもらったんですよ。スキャフル以降の音楽。それを聴いたらとても新鮮で、これはなんか新しいことが始まりそうだな、ここに食らいついていったらおもしろそうだな、と思って。だからもう、クラブイベントからサッカーイベントから、全部行って。飲みの場も全部行くし。
田中なんなら近所に引っ越しましたね。
古川引っ越したね。
田中5分以内に行きたかったんですよ。呼んでくれた時の熱が冷める前に、辿り着きたかったんで。当時いちばんよく行くバーが、梅ヶ丘のファブリカ(BAR FABRICA)っていう店だったので、その店に5分で行けるところに引っ越しました。
Niw! Recordsの立ち上げ、TGMXと所属アーティストとの関係は
──それで、Riddim SaunterもリリースすることになるNiw! Recordsを、田上さんと山口さんが立ち上げるんですよね。
TGMX自分のソロからFRONTIER BACKYARDが始まり、チャーベくんとのCUBISMO GRAFICO FIVEも始まる、というところで、スキャフルが出していたディスクユニオンのレーベルじゃなくて、ユニオン内で新しいレーベルを作って出した方が差別化出来ていいんじゃないかな、っていうので。それで、山口がNiw! Recordsを立ち上げてくれて、第一弾でコンピを作ろうと提案させてもらって、Riddim Saunterだったり、DOPING PANDAだったりに声をかけさせてもらったんですよ。そのコンピを作ったのが、ちゃんと音楽でつながっていく理由になって。プロデューサーじゃないけど、リディムのリハスタジオに行って曲も何度も聴かせてもらって、「ここはこうしよう、こうしよう」っていうのをやって。上から目線ですけど、Riddim Saunterをなんとかしたいなと思ってた感じですよね。スキャフルとエスカレーターの子供みたいな、そのサウンドだったら俺も作れるな、っていうのもあったし。でも逆に、そうじゃないのをやってほしいなっていうのもあったので。俺は新しい音楽が好きなんで、リディムの新しい、いいところを探しメンバーに伝えたりとか。毎晩飲んでふざけつつも、そういうまじめな話も時々する、みたいな。で、(佐藤寛は)僕らの溜まり場でバーテンやってたんで。
──え、そうなんですか?
佐藤寛はい、そのFABRICA(ファブリカ)っていうバーで。
TGMXスキャフルのギター(KENZI MASUBUCHI)が作ったお店なんですけど、そこで働いてくれていて。よけい集まりやすくなっちゃって。
佐藤寛カウンターの中から、その会話を見届けていた感じです。すべての話をシラフで(笑)。
田中その時期に、なんか始まった感じはありましたね。2003年のコンピ発売の1年前ぐらいに、ちょうど僕らがうまく出会えたのが、すべての始まりなので。2026年までつながる始まりが、そこにあって。だから、本当にタイミングがよかったんだと思いますね。田上さんがバンドをバリバリやっている時期じゃなかったから、遊んでもらえたのかもしれないし。
TGMXその時は、将来はこうなるとは思わなかったけどね。自分もやり続けてると思ってないし、リディムが解散し、復活してるとも思ってないからね。ただ、その頃、世の中の音楽もけっこう変わったと思うんですよね。たとえば、ダフト・パンクがブレイクしたりとか。パンクとかロックバンドが好きだった人にも響く音楽だったじゃないですか。だから、ああいうふうに、ライブハウスとクラブをくっつけたい、っていうのは、すごく思ってたんですよね。自分もそういう音楽がやりたかったし、っていう時に、リディムは最初の頃、クラブでもイベントをやっていたりしたからね。DJもいて、ちゃんと遊べる場所っていうのを、リディムは作ってたと思います。太一はどっちかと言うとDJじゃない? 最初は。
古川そうですね、もともとは。そのカルチャーがすごい好きで。けど、バンドとDJやクラブカルチャーって、まだ混じり合う場所が少ない時代だったので。だから東京に来て、そこで起こってることに、すごくワクワクしていました。「ああ、ほんとに新しいことが始まるんだな」みたいな。
TGMXという中で、だんだん、俺だけじゃなくて、チャーベくんとか、ツネくん(恒岡章/Hi-STANDARD、CUBISMO GRAFICO FIVE)だったりとか、あとBACK DROP BOMBだったり、BRAHMANだったり。俺らの周りの人が、だんだん「リディム、いいんじゃねえか?」みたいな。










