
結成25周年&メジャー・デビュー20周年にあたる2026年は、1月28日に新しいミニアルバム『Lyrical Tattoo』をリリース。2月15日愛知・名古屋BOTTOM LINEを皮切りに、7月11日熊本B.9 V2までの15本のリリース・ツアーを回り、9月4日にはLINE CUBE SHIBUYAにて、岡村靖幸やRHYMESTERを迎えて『SHIBUYA NONFICTION Ⅲ』を開催するBase Ball Bear。
2025年から、結成25周年のプロジェクトをスタート。5月にミニアルバム『1985』をリリースしてツアーを回り、8月にはトリビュート・アルバム『Dreams Never End』をリリース。10月からそのトリビュート・アルバムに参加したバンドたちと対バンするシリーズ・イベントを、続行中のART-SCHOOL。
以下は、Base Ball Bear小出祐介のたっての希望で実現した、ART-SCHOOL木下理樹との対談である。読んでいただければあきらかなように、音楽的な共通項も、スタッフ等の人的な共通項も多いし、知り合ってから四半世紀が経っているにもかかわらず、公の場で話をするのは、今回が初めてとのこと。ぜひじっくり読んでいただければ幸いです。
2025年から、結成25周年のプロジェクトをスタート。5月にミニアルバム『1985』をリリースしてツアーを回り、8月にはトリビュート・アルバム『Dreams Never End』をリリース。10月からそのトリビュート・アルバムに参加したバンドたちと対バンするシリーズ・イベントを、続行中のART-SCHOOL。
以下は、Base Ball Bear小出祐介のたっての希望で実現した、ART-SCHOOL木下理樹との対談である。読んでいただければあきらかなように、音楽的な共通項も、スタッフ等の人的な共通項も多いし、知り合ってから四半世紀が経っているにもかかわらず、公の場で話をするのは、今回が初めてとのこと。ぜひじっくり読んでいただければ幸いです。
学校帰りに制服でART-SCHOOLを観に行ってました(小出)
──同じ人に発掘されて、レコード会社もマネージメントも同じ会社の同じ部署に所属して、メジャー・デビューしているんですよね。
小出祐介そうなんです。GARAGE(下北沢のライブハウス。2021年12月31日に閉店)に出てたしね、僕も木下くんも。
木下理樹うん。
──小出さんがアルバイトしていたハコ。
小出はい。下北沢、GARAGE、加茂啓太郎(発掘した人)、河原田仁(デビュー時のマネージメントのボス)、SMA、アンド東芝EMI。全部一緒です。で、僕らの方が、メジャーデビューでは、4年後輩。
──最初に会ったのは?
小出18歳の時ですね。僕らは加茂さんに育成で見てもらうことになってから、加茂さんの紹介でGARAGEに出るようになったんですが、加茂さんは木下くんがソロの頃からずっと関わっていたんで「ART-SCHOOLのライブだったら見せてあげられるよ」と言ってくれていたんですよ。下北沢に出始めた僕らからしたら、ART-SCHOOLは、間もなく下北沢を出て行こうとしているバンドでしたから「そういう方のライブを見させていただけるなんて」みたいな感じで、学校帰りに制服で観に行ってました。そうだ、この間、ART-SCHOOLとDOPING PANDAが対バンした時のMCで、フルカワ(ユタカ)さんが、木下くんとの出会いは、2003年に「KINOSHITA NIGHT」に出た時だった、みたいな話をしていたそうで。
木下うん。新宿ロフト。
小出それも僕、観に行ってるんですよ。その時、アートは2回目とか3回目とかだったんですけど、ドーパンは音源も知らない状態で。「めちゃくちゃうまいバンドだぞ、こりゃ」ってビビったのをよく憶えてる。
──木下さんがBase Ball Bearを認識したのも、その頃?
木下はい。加茂さんから「いいバンドがいるよ」ってきいて。よく制服でライブをやってたよね、関根(史織)ちゃんとか。
小出関根さんはそうですね。あ、初めて一緒に写真撮ってもらったバンドマンも木下くんです。ちわきまゆみさんが(渋谷)7th FLOORでやっていたパーティーに木下くんも来ていて。話したのはその時が初めてでした。加茂さんが「写真撮ってあげるよ」みたいな感じで……あの時、何歳ですか?
木下24とか25とか。
小出そんな若いんだ?
木下Base Ball Bearも若かったよ。キラキラしてたよ。
バンドは結局ニンが求められる(小出)
──小出さんは、ART-SCHOOLの音楽をどんなふうに捉えていました?
小出この間、対バンさせてもらった時に「スカーレット」をカバーしてみて……他にも候補曲があったんで、何曲かコードを拾ったりして、検討してたんですけど。本当にシンプルで、ロック・バンドの音の構造としてはかなりオーセンティック。そこに木下くんの書くメロが乗っかるというのが、すっごい重要なんだなって改めて思いました。高校生の時に何回もライブを観ていましたけど、パフォーマンスは激しいのに、メロディーが繊細で突き抜けてくると感じていたんですね。20年近く経って、カバーしたことでそれを思い出した。木下くんの作家性なのかな。こういうメロ、他で聴かないですよ。全然J-POPっぽくない。
──ああ、それはわかります。
木下J-POPを通って来ていれば、J-ROCK的な曲も作れるはずなんだけど、そういうのを聴いて来なかったから。デビューしたあとは、いろいろ聴いて「あ、こういうバンドもいるんだ」という発見はあったんだけど。いわゆる思春期ぐらいで、自分の作家性みたいのは、だいたい確立すると思ってるのね。その時期に俺が聴いてた日本のものは、スピッツとCorneliusぐらいで、他は海外のバンドばかり聴いて来たから、しょうがない。
小出だからだと思うんですけど、曲の構成も、Aメロ→Bメロ→サビ、みたいなやつじゃないし。サビもJ-POPみたいな抑揚の激しいメロじゃなくて、ワンフレーズを繰り返すとか。それでポップに聴かせるのって、めっちゃ難しいんですよ。しかも、日本語の歌詞が乗っかっていて、成立していて、かつポップなんて。自分も何回もそういう曲を作ろうとしたことがあるんですけど、全部ART-SCHOOLのコスプレになっちゃうんです。ベースラインにコード進行を任せて、ギターは単音で弾いて、そこに日本語のメロディで歌う、ってなると、ART-SCHOOLのフォーマットをなぞっちゃう。木下理樹の模倣にしかならない。それ、すごいと思います。
──リアルサウンドのインタビューだったかな、前作『天使だったじゃないか』の時も、それと同じようなことになった、という話をされてましたよね。
小出はい。
木下ああ、俺も読んだよ。
小出イメージとしては、ジョイ・ディヴィジョンみたいな冷たい音の上に、日本語でメロを乗っけようとしたら、ART-SCHOOLに寄って行っちゃうんですよ。どうです?
木下(笑)え? いや、ジョイ・ディヴィジョンとか好きだし、ニュー・オーダーも好きだし。ただね、小出くんのボーカルって、そんな冷たくないじゃん。あたたかいでしょ。
小出そうなんですよ。自分もそうだし、メンバーのキャラにも合ってないんですよ、冷たい音が。
木下違うことをやってみたいっていうのはわかるけど、でもその3人のキャラを生かしたものを、ちゃんと掬い取って、小出くんが作ってると思うけどね。
小出結局、誰がやるかの世界じゃないですか。バンドはニンが求められるっていうか。自分のパーソナル・キャラクターからはみ出たものって、コスプレになっちゃうんだと気が付きました。作品は自分の外に切り離して作っていたとしても、聴く人はそうは思わないから。そこは一致してた方がいいんだな、っていうのは、その実験でわかりました。












