3バンドがステージに並ぶ姿をみんなに見てもらう…ってことをやりたいなぁ
──あと、これも聞いておきたかったんですけど。今回、7年ぶりに「MUD FRIENDS」を開催することになった経緯って?
seekまず、Waiveの解散というのがあって。解散に向けてのシナリオがあるのは分かってるんですけど、僕は僕なりにWaiveを送り出す最後のイベントを『MUD FRIENDS』にしたいなという勝手な気持ちがずっとあって。やっぱり2018年の時も楽しかったですからね。
杉本僕ら、2018年に『MUD FRIENDS』をやるまでは、数年に一回再演をするみたいな謎サイクルが勝手に出来上がりつつあったんですけど。あの時は「誘ってくれるならやろうか?」って、復活するキッカケになった感じがあって。僕らにとっても大事なイベントなんです。
逹瑯でも今回、直前に『CROSS ROAD Fest』に出るんだって!
杉本WaiveとPsycho le Cémuはいるけど、MUCCのいない『CROSS ROAD Fest』ね(笑)。それは同時進行で進んでいた話だから、しょうがない。
seekあはは。で、前回はそういう経緯で、Waiveの復活を楽しみに来るファンもいるから。「みんなでわちゃわちゃするのも楽しいけど、その空気はやめよう」って話して。各バンドでしかライブをやらなかったから、みんながステージに揃う姿をファンの人は見ていないんです。だから、今回は3バンドがステージに並ぶ姿をみんなに見て欲しいなって。
杉本え、そんなんやるの!?聞いてないよ、びっくりした!
seekあ、いや、やりたいなぁと思ってて……。
逹瑯イベント当日まで言ってるんでしょ? 「やりたいなぁ」って。で、それが「やりたかったなぁ」になって。
──じゃあ、やってないじゃないですか(笑)。
seekまぁ、そんなことを前々から考えてたんですが。そんな中、WaiveとMUCCのツーマンが去年の11月にO-EASTでありまして。そこで2組が「これで最後だね」みたいな空気になったら嫌だな、『MUD FRIENDS』に誘いづらいなと思って。俺はその日、リハをやってたんですけど、「ちょっと行ってきていいかな?」ってメンバーにお願いして、リハ終わりで慌ててEASTに行って。アンコール前くらいに到着したら、お涙ちょうだいみたいな感じではなく、みんなすごい楽しそうにやってて。それはそれで良いんですけど、それを2階席から見てたら、今度はそこに俺がいないことに腹が立ってきて。終わってから楽屋に行って、「どうしても『MUD FRIENDS』やりたいんですけど!」って善徳さんにお願いしたんです。で、その日に決まったわけじゃないですけど、これじゃ口説かれへんかなと思ったので。「この日になったんですけど、どうですか?」って方向で進められるように、日程と会場を決めちゃおうと思ったのがその日でした。
杉本これは後日談として話すんですけどその時、すでに『CROSS ROAD Fest』を開催するために動いていくことを自分は決心していたから、僕は『MUD FRIENDS』を組み立てるのに労力を割くのが難しいと判断して、「そこはまかせます!」のスタンスになってて。seekが動かなければ、誰も動かない状況になってたんです。あと、MUCCからは「対バンツアーを考えてるから、そこでもう一度Waiveとやりたい」ってミヤくんから打診されていたので。言葉として悪いけど、みんなのやりたいことを全部やるのは多分無理だなと思ったし。各々で動いてて、早く決まったものをスケジュール調整してやるしかないと思ったから、「俺、知らん」って言い方になってしまったんです。まさか、『CROSS ROAD Fest』がこんなに近い日程やと思わなかったし。
──でもそれぞれが多忙な中、seekさんが会場を押さえた日にたまたま3組の都合も合って。こうして7年ぶりに『MUD FRIENDS』が開催出来るってことは、実際にやってみて分かる意味とか意義がありそうな気がしますね。
杉本そうかもしれない。あと、『CROSS ROAD Fest』に逹瑯とかが観に来て、「Psycho le Cémuと楽しそうにしてるのがムカつく」って楽屋に来て。「来年も『MUD FRIENDS』やろうよ」って言ってくれてっていうのが無限に続けば、Waiveは解散しないかもしれない(笑)。
逹瑯ははは。でも、こういう関係性を築けるバンドと出会えるって多くないと思うし、すごく幸せだなぁと思うし。やって良かったなとか、ここまで来れて良かったなってライブになったら と思いますし。観てくれるお客さんにとっても、特別な一日になったらいいなと思いますね。
杉本お客さんもそういうのがあるかもね。ファン同士、名前も知らない同士だとしても、今回初めて観た子を7年前も観た子や、20年前から応援してくれてる人が受け入れてあげるとか。そういうのって、長く続いてないと起きないことやから。20年応援してくれてるファンと新しいファン、あとは3バンドそれぞれのファンが入り混じって楽しんでくれるこういう機会が、すごく貴重だし大事だなっていうのはめっちゃ思います。考えたら7年って、すごく長い期間だったので。開催を待っててくれた人も初めて来る人もそれぞれの想いを持って、ライブに来てもらえたら嬉しいですね。







