新曲「May」リリースについて
──濃いメンツが揃った『Hand In Hand Tour 2025』ですが、ツアー直前となる5月14日(水)には新曲「May」がリリースとなります。前作「All We Have feat. Masato(coldrain)」からまた一転して、「May」は春の雰囲気のある、爽やかさと切なさとを持ったミドルバラードとなりました。制作はどのように進んだ曲ですか。
生形数曲作ったなかでこれを1曲目として選んだという感じだったんですけど、結構今回はアレンジで難航したかな。
村松うん、時間かかったね。
生形みんなそれぞれ、今までの曲と同じにしたくないっていうのが強いんですよね。そこで悩んだという感じでしたけど、結果、ナッシングスの最新曲としてふさわしい曲になったなと思います。
──メロディアスでエモーショナルな曲なんですが、何よりシンプルで、流れるように進んでいくのがとても新鮮な曲だと感じてます。
生形そうですね、ナッシングスはわりと難解な展開になりがちなので。そこをシンプルでいて、フックも効いてるという。
──それは今の制作のモードとしてあるものですか。
生形つねに、新しいものをというのは根本にありますね。世の中の音楽も変わっていってるし、それをメンバー全員が敏感に察知してるのもありますしね。ここ何年かの目標は、今までとはテイストのちがう曲を作りたいというのが、まず俺ら的には第一の目標であって。ナッシングスはやっぱり、新しくありたいというのが大きいかな。無理矢理ってことでなく、新しい音楽を自分たちで吸収して作りたいという思いが強いので。
──キャッチーさのひとつとして、サビはじまりというのがあると思いますが、この形は最初のデモからですか。
生形この曲はデモとかは無くて、ひなっちが持ってきたサビのフレーズから広げて作った曲なので、必然的にサビ始まりになったのかもしれない。さっき言ってくれてた流れるようにっていうのに通じるんですけど、結構今のアメリカのロックってイントロもなく歌がはじまって、間奏もなく、歌が終わったらエンディングもなく終わるみたいな感じがすごく多いなと思っていて。ナッシングスは逆に、イントロも間奏も長くてっていう曲をずっと作ってきたから、そういうテイストのアレンジをしてみてもいいのかなっていう。自分たちにはないテイストだったから、作ってみたという感じだったんです。
──アレンジしながら、やっぱりイントロやアウトロ、間奏もつけてみたくなるっていうのはないですか。
生形そういうのはまた他の曲でやればいいのかなっていう。この曲はこの曲で完成できた自信はあるという感じですね。これまでもそういう曲はなくはないんだけど、ちゃんと今の音楽にできた感覚はありますね。
──この情緒的、詩的な歌詞についてはどうですか。
村松この曲は、冒頭の《春風がまた頬をなでた》から《メイ君はどうか変わらぬように》までの1ブロックの歌詞は、多少は変えてはいるんですけど、ひなっちがくれた歌詞だったんです。そこから広げて、この世界をどう伝えようかなって思いながら綴った歌詞なので、あまり自分で書いた感じがしてないんですよね。でも、でき上がって歌詞がいいねってメンバーも言ってくれてたので。よかったってことかなっていう。
生形それも新しい作り方だったよね。
──昨年リクエストも含む武道館ライブを行なって、普段はなかなかプレイしない曲もライブで演奏をしたり。今年2月には2ndアルバム『Sands of Time』の完全再現ライブ「SPECIAL ONE-MAN LIVE “BEGINNING 2025” feat.『Sands of Time』」を行ないました。この再現ライブも今後も続いていくと思いますが、こうした過去の作品を振り返るライブも、また新たな作品へとつながっていく感覚はありますか。
生形自分たちの再確認ができますよね。その当時の自分たちのアレンジの仕方や歌詞の感じ、そのいい部分が改めてわかったりする。もちろん悪い部分もですけどね。それがその後の曲作りに影響するんですよね。尖ってましたしね、昔はまちがいなく。
村松まあ好きですよね、当時のその自分たちの尖り具合が。好きだなって思っちゃう。
生形そういう曲作らなきゃダメかなって思ったりもするしね。
──アルバム毎にその尖りは更新して、ハイカロリーな作品をリリースし続けていますから、どんどん制作でのハードルは上がってますしね。
生形10年後くらいにまた、昨年のEP『BRIGHTNESS』とか今回の「May」を聴いたときに、この頃尖ってたなと思えるのがいちばんかなって思いますね。
──それでは最後に、5月30日からスタートする今回のツーマン・ツアー『Hand In Hand Tour 2025』への意気込みを聞かせてください。
村松今の話じゃないですけど、Nothing’s Carved In Stoneって楽曲でもプレイスタイルでも引き出しが多いとは思うんですよね。それをさらに研ぎ澄ましていきたいからこそ、いくつものスタイルが生まれてきたり、いくつもの曲が生まれてきたんだなって最近よく思うので。恐れずに公演ごとにセットリストを変えたりとか、どの公演でも最大限の力やバンド力で切り崩していく、いいライブをしますよっていうのが見せられるいい機会かなと思っていて。その分俺らも練習して、しっかり準備をしていかないとダメですけどね。このツアーを戦い抜きたいです。
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