ASKA、聴き手に希望と救済をもたらす『Wonderful world』。楽曲に込めた想いを語る

インタビュー | 2022.11.24 18:00

──「プラネタリウム」「君」「誰の空」など、ラブソングも目立っています。「君」はいつ作られたのですか?

5、6年前です。こういうテイストの未発表曲はいくつかあって、今回、ちょっと入れてみようかなと思って、サビを作り変えました。もともとは普通のコード進行だったところを転調してます。これは韓国ドラマを観た影響もありますね。

──というと?

韓国ドラマを観ていたら、こういうテイストの曲があったんですよ。韓国ドラマって、実にいいんですよ(笑)。音楽の使い方もうまい。いちばんいいシーンで、いい楽曲が使われていて、テーマ曲とは限らないんですよ。海外の曲が使われていることもある。ワールドワイドの視点で作っているところがいいと思いますね。そんな話をアレンジャーの澤近泰輔にして、お願いしました。アレンジャー、プレイヤーとしての彼の見せ場が詰まった曲になりました。

──今回の新作では「プラネタリウム」「君」「I feel so good」など、ラブソングもたくさん収録されています。たまたまたくさんできたのか、今の時代にはラブソングが必要だと思って作ったか、リスナーが求めていると思って作ったのか、アルバムのバランスとして多く入れたのか、どんな理由からですか?

全部の理由が入っていますね(笑)。ラブソングを歌うのはどうなんだろうと違和感を感じる時期もありましたが、今はラブソングを歌うことへの抵抗がなくなりました。普通にラブソングを書いていますし、歌っています。

──ラブソングを歌うときに、何か意識していることはありますか?

いや、とくに意識していることはないですね。ラブソングに限らず、曲によって、歌が呼ばれるという感じなので、意識せずに自然に歌っています。

──「誰の空」は、ASKAさんの音楽への情熱や覚悟が詰まった曲なのではないかと感じました。<生きることのすべてを歌う>というフレーズがガツンと入ってきました。いつ頃作った曲ですか?

曲自体は去年終わりくらいからあったのですが、完成したのは今年の夏すぎですね。内容は歌詞のそのままですよね。ここまで音楽をやらせていただいているので、“なんでも歌にしてやろうじゃないか”という気持ちを持っているんですよ。その感情を歌にしたということです。“できるものなら、やってみろよ”って、自分に向かって挑発するようなところもあります。

──強い意志が伝わってくる曲です。最後の「I feel so good」まで聴き終わった時に、希望と救済のアルバムだと感じました。アルバムタイトルを『Wonderful world』とした理由を教えてください。

1つの出来事(コロナ禍)を人類がこんなふうに共有することって、そうそう起こらないじゃないですか。言葉には言霊があると思っているので、今、この言葉を使いたかったんですよ。2020年に「僕のwonderful world」という曲を発表したときの“wonderful world ”とはすこし加減が違ってきてますね。あの時はリアルに出口が見えない状況だったので、“wonderful world”という言葉にすがるようなところがあったかもしれない。今はもっと希望を抱いた“Wonderful world”になっているんじゃないかと思います。

──最近のASKAさんの活動を見ていると、今回のアルバム『Wonderful world』などの楽曲制作活動もそうですが、バンドとストリングスとの三位一体のツアー、シンフォニックコンサート、フェスなど、精力的にライブ活動も展開しています。ASKAさんの音楽への情熱の源はどこのあるのでしょうか?

僕は音楽をやれない期間があったので、その期間を取り戻そうとしているところはありますね。どこまでやれば、取り戻せるのか、いつになったら、落ち着けるのかはわかりませんが、もう1度、音楽の基盤をゆっくりと、でもしっかりと固めたいと考えています。もうひとつ、単純に音楽って無限だなと感じていることも大きいと思います。今、別の曲を書いているところなんですが、底なしの宇宙がテーマなんですよ。六畳くらいのスペースの仕事部屋で、底なしの宇宙を描くという、その“とてつもなさ”にやられているところはありますね。

ASKA、音楽活動43年間&ソロ35周年の集大成となるニューアルバム『Wonderful world』

『Wonderful world』
2022年11月25日(金)SALE
(DADA label)
DDLB-0021

01. 太陽と埃の中で
02. 自分じゃないか
03. 笑って歩こうよ
04. どんな顔で笑えばいい
05. だからって
06. 僕のwonderful world
07. 幸せの黄色い風船
08. それだけさ
09. PRIDE
10. プラネタリウム
11. 君
12. 誰の空
13. I feel so good

◆先行予約&先着特典
タワーレコード全店舗:特製ASKAオリジナルポストカード
HMV全店舗:特製ASKAオリジナルステッカー
Amazon
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公演情報

DISK GARAGE公演

ASKA&DAVID FOSTER PREMIUM CONCERT 2023

2023年3月16日(木) ぴあアリーナMM
2023年3月19日(日) 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール

出演:ASKA、DAVID FOSTER
ASKAバンド&Get The Classics Strings

来場者特典:全来場者を対象にASKAの今夏の多様な音楽活動を伝えるBlu-ray
[ASKA Premium Symphonic Concert LIVE(2022年8月6日名古屋公演)約120分]を謹呈いたします。

チケット一般発売日:2022年12月24日(土)

RELEASE

Wonderful world

ASKA、音楽活動43年間&ソロ35周年の集大成となるニューアルバム

Wonderful world

2022年11月25日(金)SALE
(DADA label)
DDLB-0021

01. 太陽と埃の中で
02. 自分じゃないか
03. 笑って歩こうよ
04. どんな顔で笑えばいい
05. だからって
06. 僕のwonderful world
07. 幸せの黄色い風船
08. それだけさ
09. PRIDE
10. プラネタリウム
11. 君
12. 誰の空
13. I feel so good

◆先行予約&先着特典
タワーレコード全店舗:特製ASKAオリジナルポストカード
HMV全店舗:特製ASKAオリジナルステッカー
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  • 長谷川 誠

    取材・文

    長谷川 誠

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  • 撮影

    (株)フォトスタジオアライ 豊嶋 良仁

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