Organic Call 初主催サーキット・フェス、下北沢で開催の理由。新しい環境下で生まれた新曲「Night Forever」についても訊く

インタビュー | 2022.11.16 20:00

2017年、東京で結成、年間のライブ本数は100本以上。着実にフェス、イベント出演機会を増やし、2022年はタイアップ、TV地上波での出演を果たし名実ともに人気のOrganic Call。2022年11月19日(土)に下北沢4会場で開催の"Organic Call pre. 『東京日輪音楽祭』"はOrganic Call初主催となるサーキット・フェス。全ラインナップが出揃いタイムテーブルも発表された。このフェスの開催決定に至る経緯や思いを平田真也(Vo/Gt)、カワカミトモキ(Gt)の二人に答えてもらった。
また、約半年ぶりとなる新曲『Night Forever』は本日11月16日(水)より配信開始。MVも解禁されている。メンバーの脱退、コロナ禍という環境下での曲づくりについて訊いた。
──どういったきっかけでサーキットを主催することになったんですか?

平田そうですね。コロナ前とかは結構ライブをやっていて、それこそ年間100本ぐらいやっていたんです。そうすると当たり前ですけどいろんなバンドと出会う機会が多くあって。それを自分たちに還元できるイベントはないかなと思っていて、2年ぐらい前から自分たちのサーキットイベントをやれたらいいねっていうのをうっすら話してはいたんですよ。でも労力のいることなので中々実行に繋がらなかったんですけど、去年の冬から今年の春ぐらいに、サーキットやるかみたいな話が出て。なんでだっけ?
カワカミやろうかなみたいな。それぐらいの感じだったよね。
平田なんかいけるかなって。ツアーファイナルが今年の8月にShibuya WWWであって、そのあともお客さんに見せていくっていう中で、ツアーも結構やってたしリリースももちろんずっとしていくものなので、今までやってこなかったことを新しくやろうっていう話になったんです。多分その中にサーキットがあって、それまでも話に上がってたし、初めてのことだしやってみようっていうので、今回挑戦してみたっていう流れだったと思います。
──会場は下北沢ですが、これには特別な理由はあったんですか?
平田下北でも『下北沢にて』とかがありますし、渋谷だったら『JAPAN'S NEXT』とか、名古屋は『でらロック』、大阪は『MINAMI WHEEL』とサーキットも色々ありますけど、一番いいなと思うのが下北だったんですよ。ライブハウス同士の距離も近いし、一番苦労せずサーキットを楽しめるのは下北だなって思っていて。あとは純粋に下北でよくライブしてたので、繋がりも深い箱が多くて。やるなら下北でやろうっていう感じでしたね。
──こういうものにしたいという理想像となるサーキットはあるんですか?
カワカミ主催者の像が見えやすいイベントってめっちゃ素敵だと思ってますね。色んなイベントがあって、主催者が誰だか分からないで来るっていうことも多いと思うんですけど、主催者の方が素敵な人なんだろうなっていうのがライブに行って伝わる、そのライブを見て共感できたりとかするイベントにしたいなとはすごく思いました。

平田Organic Callだからできる、人と人との関わりとか、これまでの道のりみたいなのを見せれるサーキットにできたらなって思いましたね。最近はバンド主催のサーキットも多いじゃないですか。でも俺だからやれることは絶対にあるだろうなって思って。あとは自分たちの中で大きかったのは、下北で一番大きいライブハウスの下北沢シャングリラを借りてやろうっていう。下北とかで活動してるバンドにとっては結構大きいところなので、そこを借りてできたらめっちゃ面白いかなと思いましたね。
──出演者はどのように選んでいったんですか?
平田結構今の時代の流れとかも汲んでいて。かつ、古くから自分たちと付き合ってるバンドもいるっていう感じです。
カワカミそうね。仲がいいだけっていうよりは、もっと深いというか。仲いいだけで呼ぶのは簡単なんですけど、会場の雰囲気とか、みんながどういうバンドを見たいのかとかもちょっと考えながら、その中で友達のバンドとか今後繋がっていきたいバンドを呼びましたね。
平田初のバンドも3バンドくらいいるのかな。Twitterで呼びかけて2バンド誘ってるんですよ。今までも「対バンしたことないバンド限定で誰か対バンやりませんか」みたいな企画をやっていて。バンドって長くやっているとどんどん仲いいバンドが増えてくるじゃないですか。ツアーも始めは知らない場所に行って知らないバンドと対バンすることが多かったんすけど、もちろん段々仲いいバンドが増えて、一緒にツアーに行けるバンドも増えて。それはすごい良いことなんですけど、逆に新しい出会いがちょっとずつ減ってきてるような気もしていて。閉鎖的にはなりたくないなと思って、そういうことやってたりしているんです。それで今回もそういう枠として、初対バンのバンドいないかなっていうので誘わせてもらったのが何組かいますね。
──これまでも付き合いがあった人たちに加え、また新しい刺激になるような人も呼んだと。
平田そうですね。どこにきっかけが落ちてるかってわからないんで。自分たちできっかけを作れるところは気取らず作っていきたいっていう思いはあります。
──そんな中、準備段階で大変だったことなどはありますか?
平田純粋にバンドとの連絡ですかね。(笑) そういうのがやっぱり一番大変だったかなって感じですね。僕らもツアーがこの前まであったりとかレコーディングとかもあったりして、その合間縫いながらっていう感じだったので。
カワカミ大変とまではいかないですけど、知ってもらうためとかのフライヤー配りとかはやりましたね。毎回やってるんですけど、自分らが出るイベントのあとも手分けして配るとか。
平田フライヤー配りとかは結構ずっと続けていきたいですけどね。めっちゃでかくなってもやってたら面白いじゃないですか。俺らはこれまでいっぱい泥水もすすってきた気がするので、変わらず泥臭くやってこうみたいな感じです。
──もちろんどのステージも楽しみだとは思うんですけど、お2人が特に注目しているバンドを教えてください。

平田今回、各会場にオープニングアクトがいて。多分みんな10代なんですよ。「マイナス²」っていうバンドとか、「夜と同時に、動き出す。」は高校生なので、よくライブハウスに行ってるお客さんとかに見てほしいなと思ってます。そういう機会を作れるバンドでもありたいですね。まだまだ俺らもすごい大きい規模ではないですけど、何か下の世代に返せるものもちょくちょくは考えていきたいって思うので。今回のオープニングアクトの4組は俺がチェックして何か起きそうかなと思って指名した4組なので、楽しみにしてほしいです。
──後輩を見つけてもらう場を積極的に作っていこうと考えていらっしゃるんですね。
平田自分たちも20歳くらいのときなにかのオープニングアクトに出てたりしたし、それが徐々に周りつつあるのかなみたいな。俺らができる範囲でやりたいなっていうところですね。(カワカミは)何かおすすめバンドあります?
カワカミ初めて見るんですけど繋がりがあるバンドで、下北沢のMOSAICに出る「サバシスター」ってバンドはめちゃくちゃ気になってますね。ギターが前から知り合いなんですけど、このバンドになってからは一回も見てなくて。そこは気になるしみんな見てって感じですね。俺も見に行きたいなって思ってます。
平田あと「とけた電球」も楽しみですね。本当は一番最初の誘いたい人リストに入ってたんですけど、ホームページでスケジュールをチェックしたら、めちゃくちゃ近くにワンマンがあったんで、絶対無理じゃんって思って外したんすね。でもそうしたらSNSで誰かいませんかって言ったときに連絡くれて。いいんかい!みたいな。(笑) 元々誘おうと思ってたわって思って。それは嬉しかったです。
──サーキットからは話が逸れますが、Organic Callはここ数年ですごく活動の規模なども大きくなっているじゃないですか。Organic Callとしてのその成長をどう受け止めていますか?
カワカミサーキットができるってこともひとつの成長だなと思いますね。あとは最近は徐々に出れるサーキットも増えてきて、今まで呼ばれてなかったところに呼んでいただいたり。出たかったイベントに出れたりとかもしていきていて、一歩ずつ進んでるなってすごく実感しますね。ちょっとずつ進めているなって。
──平田さんはいかがですか?
平田去年の自分と同じことをやってるっていうのが俺はめちゃくちゃ嫌で。なぞってるだけじゃんって思うんですよ。そうならないようにやってきたら、ここまできただけなのかなと思いますね。去年やったことは今年やれて当たり前ですし。もちろん失敗もあると思うんですけど、どんどん新しいことにチャレンジしていきたいです。だから俺的には『東京日輪音楽祭』を来年もサーキットでやるのはなしだったりしますし。それが多分外側から見て新しい形だったりとか、進んでいってるように見えるのかなっていうのは思います。

公演情報

DISK GARAGE公演

Organic Call pre 「東京日輪音楽祭」

下北沢ライブハウス4会場にて開催!
2022年11月19日(土) 下北沢シャングリラ、下北沢MOSAiC、下北沢ReG、下北沢SHELTER

オールスタンディング ¥4,500(税込)
11:00 開場 / 12:00 開演

Organic Call

出演:
Organic Call / アイビーカラー / 明くる夜の羊 / Atomic Skipper / Absolute area / アメノイロ。 / Arakezuri / アルコサイト / アルステイク / UtaKata / OCEANS / ofulover / kao / KAKASHI / クジラ夜の街 / ケプラ / the quiet room / Conton Candy / the satellites / サバシスター / 35.7 / シンガーズハイ / とけた電球 / TRACK15 / なきごと / ニアフレンズ / Bye-Bye-Handの方程式 / バイリンジボーイ / プッシュプルポット / Blue Mash / ペルシカリア / ミイ / メメタァ / ルサンチマン

<各会場opening act>
オレンジの街 / マイナス² /メから鱗 /「夜と同時に、動き出す。」

チケット一般発売日:2022年10月1日(土)

RELEASE

「Night Forever」

New Digital Single

「Night Forever」

2022年11月16日(水)SALE

配信はこちら

前作2nd EP「セピアに褪せる」から約半年振りとなる新曲。
女性コーラスにシンガーソングライター” ナナジュウハチ” を迎え、これまでのロック感とは打って変わった雰囲気漂うサウンドに仕上がった一曲。
  • 村上麗奈

    取材・文

    村上麗奈

    • ツイッター
  • 撮影

    坂本彩美

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