Organic Call、初主催「東京日輪音楽祭」は大成功!圧巻の大トリを務める

ライブレポート | 2022.11.29 18:00

Organic Call pre 「東京日輪音楽祭」
2022年11月19日(土) 下北沢シャングリラ、下北沢MOSAiC、下北沢ReG、下北沢SHELTER

<出演>
Organic Call / アイビーカラー / 明くる夜の羊 / Atomic Skipper / Absolute area / アメノイロ。 / Arakezuri / アルコサイト / アルステイク / UtaKata / OCEANS / ofulover / kao / KAKASHI / クジラ夜の街 / ケプラ / the quiet room / Conton Candy / the satellites / サバシスター / 35.7 / シンガーズハイ / とけた電球 / TRACK15 / なきごと / ニアフレンズ / Bye-Bye-Handの方程式 / バイリンジボーイ / プッシュプルポット / Blue Mash / ペルシカリア / ミイ / メメタァ / ルサンチマン

<各会場opening act>
オレンジの街 / マイナス² /メから鱗 /「夜と同時に、動き出す。」

11月19日(土)、 Organic Callが初めて主催したサーキット・フェス『Organic Call pre. 「東京日輪音楽祭」』が行われた。

本公演では約40組のバンドが集まり、下北沢シャングリラ / 下北沢MOSAiC / 下北沢ReG / 下北沢SHELTERの全4会場を盛り上げた。

公演前に行ったインタビューで、理想として「主催者の像が見えやすいイベントにしたい」と話していたOrganic Call。この日、多くのバンドのMCではOrganic Callへの感謝や2人とのエピソードが繰り広げられており、何度も彼らの人望と彼らへの愛を感じたサーキット・フェスでもあった。

「夜と同時に、動き出す。」

「夜と同時に、動き出す。」

下北沢最大級の会場であるシャングリラでオープニングアクトを務めたのは『夜と同時に、動き出す』。現役高校生だという彼らはのっけからエネルギーにあふれる演奏で「話の続きは居酒屋で」を演奏し、イベントの始まりを彩った。荒々しい演奏が怖いものなしの勢いを放出し、正午の会場にエンジンをかける。

the satellites

オープニングアクトののち『サバシスター』を一目観ようとMOSAiCに向かうと、既に入場規制。入口付近でそのキャッチーなメロディを1節だけ耳にして、SHELTERの『the satellites』に向かう。雄たけびのような朗々とした歌声で「東京」、「From DEADEND」、を披露した。彼らの演奏や歌声には信念をストレートに伝える力強さがあり、荒々しくも切実だ。MCでは「水道止まったら風呂入れてくれるし、キンキンのジョッキにビール注いでくれるし、平田はいいやつ」と友人ならではのエピソードも語る。独白のような「生活のすべて」、しびれるように熱い音色を鳴らした「ロックスター」で締めた。

なきごと

なきごと

「ついてきてください!後ろまでめちゃくちゃ見えてるから」とボーカル・水上による堂々たるセリフで開幕した『なきごと』は、希望的で爽やかな風を吹かせる「憧れとレモンサワー」を披露。ポップかつ切なげな「知らない惑星」、メロウな「D.I.D.」と穏やかでなベースラインでオーディエンスを揺らしたあとに、MCにて「今日、平田から手紙をもらったんです」と水上、岡田も「忙しいのに挨拶してくれたし、愛のある平田だからこそこのイベントができたのかなって」と明かされた。「東京でライブしたかったので、休ませるつもりないですからね!」との言葉に続き、MOSAiCが初心を忘れないための思い出のライブハウスであることを話すと「メトロポリタン」、弾き語りの導入からドラマチックに展開した「深夜2時とハイボール」と軽快かつ抒情的に披露。力強く疾走感のある、ポップな音色を紡いだ。

とけた電球

ReGでは、『とけた電球』の華やかな音色とドラムのアタックが推進力のある「どうすんの」で開幕。軽快なキーボード、穏やかなボーカルとグルーヴィーなリズム隊から構築されるメロディアスなポップサウンドがオーディエンスを癒すようだ。ファルセットも使いながら歌い上げる岩瀬のボーカルを、支え彩るバンドサウンドも心地よい。最後には新曲「spring sleep」を披露し、日常の暖かさをじんわりと伝播させ会場を暖かく染めた。

アメノイロ。

アメノイロ。

シャングリラで、大トリ前を務めたのは『アメノイロ。』、優しくかみしめるように「あのね」を歌うと、「あなたにつらい日があっても、今日の東京日輪音楽祭を思い出して前に進めますように」と優しい言葉を投げかける。メロディアスかつ希望的な「春風を待つ君へ」を演奏し、華のある歌声と軽やかな演奏で会場を光で満たし、明るい雰囲気のままOrganic Callにバトンをつなげた。

Organic Call

Organic Callのステージ直前、リハーサルの時点で満員のShangri-La。拳も上がり、ステージもフロアも気合十分だ。定刻、SEで登場した彼らは「ブルーアワー」を披露。情熱的なその演奏は、この日ともにサーキット・フェスを作り上げた約40組のエネルギーを受け取り、自らの力に変えているような熱さを感じる。エネルギッシュなスタートから一転、さわやかなギターリフが率いる「Hello My Friend」で美しい情景を作り上げると、景色が開けるような「海が見える街」で一体感を紡いでいく。みずみずしい気持ちを想起させる間奏のギターフレーズは、エモーショナルでありながら哀愁を感じさせ、太く迷いのないボーカルがずっしりとしたリズム隊に支えられて響き渡った。
「サーキットをやろうと言ったのは2年前のことで、1年くらい準備していて。今日大トリを務めます、Organic Callです!」と堂々と宣言する彼らには貫禄があり、この日他のバンドから彼らが受け取ったパワーの大きさや、彼らの今の実力をひしひしと感じさせる。新曲「最後の愛」を披露すると、最新リリースの「Night Forever (feat. ナナジュウハチ)」へ。ハンドマイクでゆったりと、気持ちよさそうにリリックを紡いでいく。ベースやギターの揺蕩うようなフレーズや、ゲストボーカルとして登場したナナジュウハチのスモーキーな声色も、落ち着いた夜の雰囲気を作り上げていた。

ナナジュウハチ

Organic Call 平田真也(Vo/Gt)

「何かになりたいわけじゃないけど、誇れる自分でいたい。俺にはなにもないけど、音楽だけはマジで好きなんだ、バンドってものが心底好きなんだなって思いました。俺は命をかけてこのバンドを守り続ける、だから最後までついてきてください!俺らがやりたいからやり続ける、誰にも邪魔はさせない」とどこか冷静に、しかし熱く宣言した平田。オーディエンスもその言葉に応えるように拳を掲げる。「アンコールはないぞ、ラスト1曲!」と雄たけびをあげて「愛おしき日々たちへ」へ。ほとばしるような熱い演奏と骨太なボーカルで情熱と貫禄を漂わせた。
熱狂的なステージを作り上げ、圧巻の大トリを務めたOrganic Call。愛のある、そしてエネルギーあふれるイベントとなった。

Organic Call -SET LIST-

01. ブルーアワー
02. Hello My Friend
03. 海が見える街
04. 最後の愛〈新曲〉
05. Night Forever
06. 朝焼けに染まった街へ
07. 愛おしき日々たちへ

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