今年の夏に3か月連続で新曲をリリース。9月には初めての有観客ワンマンライブ『八木海莉 First One-Man Live -19・20-』(渋谷・DUO MUSIC EXCHANGE)を行うなど、活動の幅を広げ続けている八木海莉に、2021年の夏以降の活動、そして、来年2月のワンマンライブについて聞いた。
味わえるものは全部味わえたし、あっという間でしたね。1日目はめちゃくちゃ緊張していて。2曲目までは声が震えていたので、「落ち着け、落ち着け」と言い聞かせてました(笑)。バンドのみなさんと一緒に歌うこと自体、“Vivy”のイベントくらいで、ほとんど経験したことがなかったんですよ。(リハーサルのとき)最初は「ドラムの音が大きい」と思ったり(笑)。新鮮でしたけど、環境に慣れるだけで精一杯でしたね。
はい。人と一緒に音楽をやるって、こんな感じなんだなって。オケで歌うのとはぜんぜん違うし、新しい感覚でした。
あれは自分で決めたんですよ。MCが苦手で、たぶん上手くしゃべれないだろうなと思って、「“ぐうたらじお”でお願いします」と提案して、家で録ったものを提出して(笑)。リリースしている曲は全部歌ったんですけど、それだけだと時間が足りないし、しゃべるコーナーを映像で作りました。
それも新鮮でした。特に1日目はファンの方に直接会うのも初めてなので、「どんな人が来るんだろう?」って、ぜんぜんわからなくて。客席が見えやすい会場だったので、マジマジと見ちゃいました(笑)。「“Vivy”のころから応援してくださってるんだろうな」という方もいるし、いろんな年齢の方が来てくれて。普段から「どんな人が聴いてくれてるんだろう?」と思っていたので、「私のファン、実在してたんだ!」って(笑)。
そうですね。すごく楽しかったんですけど、ちょっと不安もあったんですよ。曲を作り始めたのは3年くらい前だし、あまり自信がなかったので。でも、みなさんが楽しんでくれてるのを見て、ちょっとだけ自信が付きました。
知り合いに「作ってみたら?」と言われて。その日に鍵盤を買って、すぐに作り始めました。それまでは「世の中にこんなにいい曲があるんだから、(自分で作っても)越えられるわけがない」と思ってたんですけど、作詞・作曲をはじめてからは、「自分が好きな曲を作ろう」という気持ちになって。最初の頃はメロディと歌詞を同時に作っていたんですが、最近は曲を形にしてから、歌詞を乗せることが増えましたね。曲に合った言葉を探したほうが(歌詞が)書きやすいいので。
EPが全部自分で作った曲だったので、次はいろんな方と一緒に作ってみようと。「僕らの永夜」は、まずホリエさんがギターの弾き語りのデモを送ってくださって。それを江口亮さんがアレンジしてくれたんですが、その時点で「めっちゃいい!」ってなりました。ホリエさんには「entのこういう感じの曲がいいです」とお願いしたんですよ、じつは。その理想を超えてくるようなすごくカッコいい曲で……嬉しかったです。
めちゃくちゃ難しかったです。江口さんに「ガムシャラな歌詞だね。絞り出した感じがする」と言われたんですけど、本当にそうで。現実逃避がテーマなんですけど、私も逃げそうになってました(笑)。最後の4行は納得しているので、よかったかなと。終わりよければすべてよし、です(笑)。
曲を聴いたときの印象だったり、そのときの状況だったり……。EPをリリースしたあとに、「こうしたほうがよかった」「次はこうしたい」みたいなことが生まれてきて、できること、できないことがいろいろ見えてきたんですよ。それを整理できず、グチャグチャになってたんですよね。「僕らの永夜」を聴くと、その頃のことを思い出しますね(笑)。
はい、最近やっと。自分がやりたいこととか、「どうしたらいいんだろう?」みたいなことを周りの人たちと共有できたので。なかなかできなかったんですよね、それが。自分のことを話すのが得意じゃないので……。それが上手くできれば、MCもやれるんでしょうけど(笑)。