中川翔子、レベル37を迎えるバースデーライブ開催。その長すぎるタイトルに込めた想いとは

インタビュー | 2022.04.19 18:00

──また、近年はポケモン、しまじろう、ハクション大魔王と、子供の夢を応援する楽曲も多いですよね。

そうですね。芸能界に入るずっと前からあった一番大きな夢は、アニメソングを歌うっていうことで。それが、こんなにも長く叶え続けていることが嬉しくて。しかも、自分がアニメソングを歌える人になりたいっていう夢だけじゃなく、子供達に夢の種や思い出を歌で届けられていることが最高に嬉しいんですよね。コロナ前はイベントで直接会えていたんですよ。<ポケだちツアー>で、手にラメをつけて握手できていて。子供の時に出会ったもの、触れたものって、一生の思い出になると思うので、その中のどれかに入れていたら最高に嬉しいですし、「フレフレ」も一緒に踊れるダンスもあるし、「君のまんまで いいんだよ」は、生で聴くと自己肯定感がより上がると思うんですね。ヒャダインさんが込めてくれた優しさや、誰かを褒めたり、エールになる魔法やが詰まっているので、生で聴いて欲しいですね。

──先ほどもおっしゃってましたが、たとえば、2007年のコンサート「貪欲☆まつり」で出会ったファンが結婚して、子供を連れて参戦する年齢になってるんですよね。

エモいですよね、それは。ほんとに、そういうふうになってくれているのがすごく嬉しくて。<ポケだちツアー>でそれを感じられて、生きててよかったっていうのが、30代になってからくるんだなってことに感動してて。そこから3年経っていて、その子供たちもまた大きくなっていたりするだろうし。YouTubeから入ってくれた人は、もしかしたら初めてのライブになるかもしれないと思うと、訳がわからなくても楽しかったって感じて欲しいし。初見でも楽しいって思えるライブにはしたいですよね。昔ながらのファンの方が喜んでくれそうな曲やディナーショーでできない曲もいっぱい入れてみたりとかもしてるんですけど、なんとなくきた人も絶対に楽しいってことは意識しています。

──かなりバラエティに富んだ内容になりそうですね。

そうですね。このコロナ禍で5枚目のアルバム『RGB 〜True Color~』(2019年12月発売)も出てて。『ある日どこかで』は個人的にめちゃくちゃ大好きな曲なんですけど、生でちゃんと披露ができてなかったりするし。……これも、ネタバレしてるけど(笑)、ま、いいや。私が今、歌いたい曲を歌うっていうのと、昼と夜でセットリストが変わるっていうのはどうしてもやりたくて。バンドさんのメンバーも新メンバーが入ったりするんですね。ギザレンジャーは固定メンバーだったから、「やっぱりこれやりたい!」って、ゲネをやってからセットリストを変えるっていうわがままもめっちゃ通ってたんですけど、今回は、早めにセットリストを決めないといけなかったんですね。だから、悩まないで、直感と本能に聞いてみたっていう感じになってて。今、やりたいのはこれって。昔のライブの鉄板の流れも汲み取りつつ、すごい久しぶりの曲でも今だったら楽しくやれるかもっていう曲もあるし。 「誰にも言えないキスのあと」はレコーディングの時に難しいって思ったまま、ライブでもあまりできてなかったんですけど、今だったら、カッコよく歌えるんじゃないかなって気がしてて。そんな期待を自分にかけてみる。

中川翔子 『ある日どこかで』Music Video

──自分に期待するっていい言葉ですね。

ヒャダさんが作ってくれた「君のまんまが いいんだよ」のおかげですね。ライブの直前はこれまで、『私がダメだったら、みんなの時間やお金が無駄になっちゃう、消えたい……』っていう落ち込みの波がきてたんですけど、この曲のおかげで自己肯定感がとてもアップして。楽しんでやることと、好きって思ってやることを、自分のご褒美にしたい。バースデーライブができるのは最高のご褒美だと思うので、そのワクワクキラキラをぶつけたいし、勇気や覚悟を乗り越えてきてくれるのはすごいことなので、来てよかった、楽しかったって思ってもらえる、そんな時間にしたいと思います。

──バースデーライブを経て、その後の歌手活動はどう考えていますか。

昔から言ってる壮大な夢はあって。それは、いつか愛を知り、いっぱい傷つき、乗り越えた先に、カッコいい熟女になって、立派なシャンソン歌手になるっていうこと。昨年、コロナ禍っていうこと以上に、仕事とプライベートのバランスが取れなくなって、心がボロボロになってしまった時に、それでも笑顔でやらないといけないお仕事があって。どうしたらいいんだっていう壁が何回かあったんですけど、そんな最中に日本武道館で「綺麗ア・ラ・モード」を歌う機会があって。2008年の曲なんですけど、レコーディングで緊張しすぎて、松本隆さんに冗談で「下手くそだな」って言われたことがあって(笑)。でも、昨年、ボロボロになってた時に「綺麗ア・ラ・モード」を歌ったら、松本隆先生が「すごいよかったよ」って耳打ちしてくれて。それが、めちゃくちゃ嬉しくて。

いろんな大変なことやギリギリで乗り越えたことが、この20年でいっぱいあったなって思うんですね。今も全然そうだったりすると思うんですけど、心も体も全部元気な時に歌うだけじゃなくて、だからこその味わいが出るというか、キラって光る、会心の一撃がでたりする。そういう瞬間につながると思うと、レベルが上がると私は表現していますけど、年齢を重ねることで歌の味わいや深みは絶対に増えてくるし、カッコ良さや説得力につながっていくと思う。「綺麗ア・ラ・モード」は歌い重ねることで深みが増していく曲なんだなと思うし、「空色デイズ」も何百回歌っても飽きずに、毎回、違う空の色を見せてくれるんですね。今の「空色デイズ」はきっと、今までの全部でもあると思うと、一番美味しいよって思うので(笑)、ぜひ見に来て欲しいと思います。
 
ピンチもいっぱいあったけど、乗り越えられた奇跡は、みなさんが連れてきてくれた未来だと思ってます。たぶん、新しいことを始めたり、変わってしまうことを心配していたファンの方もたくさんいたと思うんですね。YouTubeも新しいことですけど、それがあったから、20周年を無事に迎えられたというのもあるし、全部が好きなことなので、これまでの全てを含めて全然変わってない&アップデートされた今を見て欲しいなと思いますね。

──30周年、40周年につながる1日になりそうですね。20周年を記念した写真集も発売されてますし。

写真集もYouTubeをやったことが大きかったんですよ。撮影してもらいながら、20年も活動を続けて来れたのは奇跡だなって、改めてしみじみ感じて。10周年の時に『サイパン発、中野経由、未来行き 中川翔子 ギザ10』という写真集を出したんですけど、その時も冗談で、『20周年にも出せたらいいな』と言ってたことが、10年後に予言みたいに言霊が発動したのかもしれないなって感じて。今回の写真集の撮影が終わった後、カメラマンさんが去り際に、「じゃあ、30周年も」っておっしゃってたことが嬉しくて。それを真面目に叶えるためには、ほんとに奇跡じゃないとできないことだと思うんですけど、その奇跡は起きるんだよって、この20周年で感じたことでもあったんですね。バースデーライブをやれることも、その奇跡の瞬間の結晶だと思う。だから、いろんな覚悟を持ってやろうと思ってます。当たり前じゃないっていう世界を噛み締めるように、一緒に参加してもらえるような楽しい時間にしたいと思ってます。

公演情報

DISK GARAGE公演

Shoko Nakagawa LIVE 2022 三年ぶりのバースデーライブレベルアップ進化そして20周年パーティー!みんなでドリドリしながら天元突破でフレフレしようぜ!

2022年5月5日(木・祝) 豊洲PIT
14:15 開場 / 15:00 開演
17:45 開場 / 18:30 開演

来場者全員を対象に写真集のオフショットを集めたミニ冊子をプレゼント!
ミニ冊子が手に入るのはここだけ。写真集発売の1ヶ月も前に手に入るスペシャルな特典です。

特典

チケット一般発売日:2022年3月27日(日) 10:00

INFO

しょこたん、デビュー20周年記念写真集がついに完成!

中川翔子写真集『タイトル未定』
2022年6月8日(水)発売

歌手・タレント・声優・イラストレーターなど多岐に渡り活躍する“しょこたん”こと中川翔子。「ミスマガジン2002」でミス週刊少年マガジンに選ばれ、今年でデビュー20周年を迎える彼女の10年ぶりの写真集が発売!
全編沖縄で撮影した今作では、しょこたんの多面的な魅力を余すことなくおさめました。「可愛い」「セクシー」「おしゃれ」「かっこいい」「自然体」‥‥あらゆるしょこたんを詰め込んだ超贅沢な一冊!
男性にも女性にも楽しんでもらえる、しょこたん史上最高の写真集。本人が“生きた証を残したい”という想いで挑んだ、永久保存版です。

【注目ポイント】
●YouTube再生回数1100万回超えの「超バズりBODY」を披露!
●ミスマガ時代を思い出させる王道ビキニショットもたっぷり撮り下ろし。
●今だからこそ着こなせる大人なランジェリー姿やドレス姿は、女性も憧れる美しさ!
●17年ぶりに写真として残す、カラコンを外したあどけない「ガチすっぴん」を収録!
●本人自ら「今まで以上に攻めた」と公言する、過去最高の色っぽショットも!
●写真集の撮影や20年の芸能生活、今の想いをたっぷり語るロングインタビューも掲載。

★★特別付録:スペシャルポストカード1枚封入(全3種) ★★

  • 永堀アツオ

    取材・文

    永堀アツオ

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