ASH DA HERO、ソロからバンドへ進化「みんな見たいだろ?ロックバンドが大暴れするところを」

インタビュー | 2021.11.02 19:00

──では、自己紹介とともになぜこのバンドをやろうと思ったのかを教えてください。
Sato北海道出身、ベースのSatoです。僕もバンドに憧れてベースを始めてバンドをやってたんですが。さっきASHも似た様なこといってましたが、僕もバンドへの思いが強いが故に、これ以上できないと思って離れたんですよ。皮肉なもので、バンドを離れたら僕は音楽で飯が食えるようになったんです。それで、ここ8年ぐらいはサポートミュージシャンとしての活動をやってたんで、ずっとバンドのことは心の底の宝箱にしまってたんですね。

Sato

──ASHさんに続いて、Satoさんはしゃべるとロマンチックフレーズ多めの詩人だし。なんなんですか。このバンドは(微笑)。
ASHだからいったでしょ? カッコよさが5倍になるだけだって。
Satoすいません。ASHの影響でちょっと自分に酔った発言をしちゃいました(笑)。で、このご時世でライブ活動が止まったなか、ASHから電話を頂きまして。元々サポートをやらせてもらってたときから、限りなくバンドマンとしての自分に近い状態で自由にやらせてくれてたんで、それに自分はすごく救われてたんですよ。で、そのASH DA HEROがいよいよバンドになる、と。これは自分にとってはもう1度大事なものを回収に行くラストチャンスだという気持ちで「ぜひやらせてほしい」と返事をしました。
ASH電話した後、三茶のカフェで会ってね。
Satoそうしたら10代の頃に蓋をした宝箱から気持ちが溢れてきて。恥ずかしくて、いまだにこんなこというと照れるんですけど、みんなといると「バンドってこんな感じだった」、「これは確実に大事なものだ」という感覚が確かにあって。バンドで武道館に立ちたいと思って10代の頃にバンドを始めたんですけど「もう1回そういうこと思っちゃおうかな」って。そう思えるのが嬉しいし。この人たちとなら自分の憧れの想像、さらにその先までいけそうだなと思える。そんな日々をいま過ごしていますね。
NarukazeギターのNarukazeです。自分もずっとバンドをやってきて。それが終わってからはSatoさんと同じで、サポート業やレコーディング、楽曲提供で生きてきて。楽しくない訳じゃないんですけど、それをやってもやっても心は満たされないところがあって。それと並行して自分がやりたいバンドの理想像を考えだしたんですよ。そこで、ヴォーカルとなる男はASHしか思いつかなくて。心が満たされないまま今後もやっていくのか、どうするのかって考えてるときにちょうどASHから電話があって。「バンドやんない?」って。僕としては断る理由もなく「やりましょう」という感じでした。

Narukaze

ASH電話する前にとあるライブをNaru君と一緒に観に行って「バンドっていいね。この先どうするの?」って聞いたら「じつはさ」ってNaru君がいいだしたときにNaru君の電車が来ちゃって(笑)。俺もNaru君も伝えたいことがあったなか電話かけたから、早かったよね。返答が(笑)。だから、このメンバーのなかで一番電話した時間は短かった。
──お互いのタイミングがちょうど合った。
ASH交差点でした。
──言葉一つで、いちいちドラマ作りますよね(微笑)。
ASHリリシストなんで。
──さすがです。では次はWANIさんお願いします。
WANIドラムのWANIです。僕もみんなと同じで元々バンドをやってて、解散して。それでもバンドはずっとやっていたかったので、サポートをやりながらもバンドを組んだりして活動はしてたんです。でも、年々歳をとるにつれて守りに入っちゃう自分がいて。本当にバンドでひと山当てるって難しい、それはすごい分かってるんで、これからの人生はサポートとして生活を安定させていこうかなと思ってたタイミングでASHから電話がかかってきまして。

WANI

──WANIさんは交差点がずれちゃったケースですね。
WANIええ。だからその電話がきたときは1回断ったんですよ。
ASHフラれました(微笑)。
WANIでもその数日後にまた連絡がありまして。「WANIさん家の近くにある公園でしゃべりません?」って。
──公園って、子供じゃないんだから(笑)。
WANIだから、夜の公園でした。
ASH8時半ぐらい。
WANI行ったらガラの悪い男がいて(笑)。「なんでバンドやんねぇんだよ」てボコられるんじゃないかと思いつつ話を聞いてたら「俺とバンドやるべきだと思いますよ」って。
──そんな上から(笑)。
WANI強いんですよ。「俺についてこい」、「間違いなく夢を見させてやる」っていうのが。自分も守りに入りながらも、心の奥底では「バンドで売れたい」という夢がずっとあったので、これがラストチャンスという気持ちで、Dhalsimは初めましてだから分からないんですが、他は間違いなくいいバンドになると思えるメンツで、自分の夢を叶えられるチームだなと思ったので「じゃあやりますか」と。
ASHそれが夜の10時ぐらいでしたね。
──そのときはお互い熱いハグを交わして。
WANIいや。意外とサクッと帰ったよね?
ASH「蚊が多いんで帰りますか。じゃあよろしくお願いします」って(笑)。
WANIあっさり別れたけど、心の中は熱かったです。
ASH俺は俺でそのあとマネージャーとコーヒー飲みながら「WANIさんマジやってくれるってよ。やった!」って熱くなってました。
──ASHさんのなかには口説けばいけるという勝算はあったんですか?
ASHフラれたら逆に燃えません? どうしても欲しいと思った人なら。他に取られちゃうかもしれないから、思いっきり口説きました。
WANIそこで自分を純粋に必要としてくれてるのが伝わってきて、僕は心が動きました。あと「WANIさんは絶対に俺とやるべきです」というパワーワードも刺さりました。いまどきこんな人、いなくないですか? だから安定を捨ててベットしました。自分の人生を。
──では最後にDhalさん、お願いします。
DhalsimDJのDhalsimです。自分もずっとバンドをやってて、そのときはギターを弾いてまして。バンドって誰かダメになると上手くいかなくなるから、そういうので過去に何回もバンドが解散して。DJとしてレコーディングとか、音楽の仕事はしてたんですけど、俺はもうバンドは無理だなと思って地元のヤツに「もう年内でそっち帰るわ」っていってたタイミングでNaruさんから連絡がきたんですよ。そのタイミングでマネージャーさんやASHさんからツイッターのフォローがきて。「なにが起きてるんだろう?」と思ってたらマネージャーさんから連絡がきまして。カフェに行ったら「このたびASH DA HEROがバンドになります。つきましてはメンバーでやりませんか?」といわれて「えっ!」となりまして。こっちはレコーディングで1曲DJ欲しいから入れてよ、ぐらいのテンションで行ってたらそんな話だったんで、前のめりぐらいの即答で「やります!」といいました。地元帰ろうとバンドを諦めたタイミングでこういう話がきたんで、自分はまだ音楽やってもいいのかなと。これで腰をすえてバンドがやれるんだと思ったらすごい嬉しいですね。

Dhalsim

──Dhalさんが初めてメンバーのみなさんと会ったときの印象はどうだったんですか?
ASH朝イチのファミレスだよね?
Dhalsimそうですね。Naruさんとはギタリスト時代に親交があって。Satoさんは俺、知ってたんです。一方的に。WANIさんだけまったく知らなかったんですよ。俺は。
WANIそれで、ファミレスで会ったとき、みんなはドリンクバー頼んでるなか、俺一人だけ「腹減った」って朝飯食ってて。
Dhalsim「なんか怖っ」みたいな印象でした。
──こうしてロックバンド、ASH DA HEROが誕生して。ソロ時代の楽曲は今後どうなるんですか?
ASHこのメンバーで曲もどんどん作っているので、それとともにやっていこうと思います。ソロの曲も“バンドASH DA HERO”のものですから。
──そんなロックバンドになったASH DA HERO、その初パフォーマンスを目撃できるのが11月18〜20日までTSUTAYA O-WESTで開催するワンマンライブ<NEW STRTING OVER>。しょっぱなから3DAYSとは、攻め攻めですね。
ASHインパクトあるでしょ? 攻めたいなと思って。負けてらんないでしょ、この時代に。

──ロックバンド、ASH DA HEROとしての夢の始まりの第一歩。どんなライブにしたいですか?
Satoアンプフルテンで、ずっとニヤニヤしてたいですね(笑)。バンドとしての船出ですから、この日集まった人たちとライブの喜びを極限まで分かち合いたいです。
Narukaze「バンドになってよかった」と思ってもらうのが一番だと思ってます。
WANI新たな始まりなんで、5人になっての初期衝動的な勢いを全面的に出せれたらなと思いますね。
Dhalsimお客さんは「この人なに?」と思って来ると思うんで、そこでブチかましてこようかなと思います。ロックバンドでDJ、カッケーじゃないかっていうのを。
ASH本当にバンドスタイルとしての始動のライブはこのときにしか観られないので、見逃して欲しくないし、絶対来て欲しいと思う。ソロからバンドに変わったといっても、ぶっちゃけみんな未知数だと思うんですよ。その答え合わせをしにきて欲しいなと思います。で「あのとき私、ライブに行ってたんだよね」と満遍の笑みでいえるような未来を、僕ら提示していきたいと思います。

PRESENT

「New World Order」メンバー全員直筆サイン入りCDを2名様に!

※転載禁止

受付は終了しました

  • 東條祥恵

    取材・文

    東條祥恵

    • ツイッター
  • 撮影

    井上 翔

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