いろんな楽曲を書いてみて、自分たちのいろんな可能性を見つけたい(本多)
──今作のフルアルバムはどのような作品になりましたか?
本多2019年にリリースしたミニアルバムは、今までの自分たちのことを忠実に入れたっていう感じだったんですけど。今作のフルアルバムに関しては、新しく挑戦した部分もたくさんあって。わかりやすく言うと3曲目の「MUSIC!!」っていう曲で、初めてブラスを入れたりとか。今までそんなん想像もしたことなかったんですけど、ポップに振り切ってるものも作ってみたいなと思って。
──詞も曲も、本多さんが8曲、以登田さんが5曲書いている、ソングライターが2人いるというのはちょっとめずらしいような。
本多高校を卒業して「じゃあ自分たちで曲を作ってやっていくぞ」ってなった時に、2人とも自然と「自分が曲を作るんやな」って思ったんでしょうね。
以登田特にそんなに深く考えず、作りたいから作ろうっていう感じなんです。作詞作曲をするメンバーが2人いるというのはバンドの強みかなと思いますね。
本多1人が書いた方が、曲の統一感もあると思うんですけど、僕らの場合は違和感があるほど2人の作る曲がかけ離れてる感じでもなく、お互いが書けへんような曲を書くっていう感じなんで、自然といいバランスになってるなって思います。
──このアルバムは、いつ頃作り始めたんですか?
以登田ええと、作り始めたんは、去年の夏くらいですかね。
本多去年、4ヵ月連続で配信シングルを出したんで、そのタイミングからフルアルバムを見据えて制作していく状態でしたね。レコーディング自体は配信の4曲は去年のうちに録って、他の9曲は、今回のリリースのために3週間、東京に泊まり込みで一気に録りました。
──13曲って、今時のバンドにしては多いですよね。最近みんなミニアルバムが多いので。
本多初めはね、曲数、もうちょっと少ない予定やった気もするんですけど。「この曲は要るだろう」っていうので、話し合っていくうちに13曲まで増えていって。
──これでもけっこう落とした?
本多ええと、曲数としては、もう全然──。
以登田めっちゃ作ったな。
本多うん、数えたら2人合わせて70曲ぐらい。
──70曲!? コロナ禍で、あまりライブができなかったから?(笑)。
本多まあ、それもありますよね。時間があったというのもありつつ、とにかくいろんな楽曲を書いてみて、自分たちのいろんな可能性を見つけたいみたいなので。そうやっていっぱい書いたからこそ、さっき言った「MUSIC!!」みたいな、自分たちになかった畑の曲も創造することができたんで。修行みたいな感覚で曲を書いてましたね。
──でもまあ、70曲から選んだのなら、それはいいアルバムにはなりますよね。
本多でも、逆に、迷った部分もありました。選択肢がありすぎて。みんな好きな曲がバラついたりして。「これ、全部入れたら20曲を超えるぞ」って、選曲は苦戦しましたね。
音楽を聴いて、今までにない感覚に陥った時。それがいい曲っていうことやと思う(オザキ)
──ザ・モアイズユーにとって、いい曲というのはこういうものだという定義があるとしたら、どのようなものでしょうか。
以登田僕はやっぱり、メロディーですかね。メロディーって初めて聴いた曲を印象付けるからすごく大事だと思っていますね。
オザキ僕は……なんか、音楽を聴いて今までにない感覚に陥った時。それがいい曲っていうことやと思うんですよね。すごい新鮮味があるとか、なんか違和感があるとか。そういうのを感じる瞬間があるっていうのが、いい曲である基準なのかなと思います。
本多僕は、曲を聴いた時に、自分自身のどっかとリンクする部分があったり、自分自身で気づいてなかった部分に入ってくる感覚というか……要するに、グッとくるかこないかっていうだけなんですけど。
自分自身が生きていて、あんまり深く考えてなかったことを気づかせてくれて、ハッとして、感動を覚えたりとか。僕らが高校時代にバンドでコピーしていた、銀杏BOYZもそうですけど……曲で歌われてるようなことを自分が普段から思ってたわけじゃないのに曲を聴いた時に、自分のことのように感じるというか。初めて聴く曲なのに、自分の気持ちが形にされているような。そういう気持ちになる曲がいい曲やな、というのはあります。
自分自身が生きていて、あんまり深く考えてなかったことを気づかせてくれて、ハッとして、感動を覚えたりとか。僕らが高校時代にバンドでコピーしていた、銀杏BOYZもそうですけど……曲で歌われてるようなことを自分が普段から思ってたわけじゃないのに曲を聴いた時に、自分のことのように感じるというか。初めて聴く曲なのに、自分の気持ちが形にされているような。そういう気持ちになる曲がいい曲やな、というのはあります。
──で、9月にはようやく東名阪ツアーが。
本多本多:はい。ようやくツアーをやれるし、なおかつフルアルバムを引っさげてやるんですけど、まだライブでやったことない曲もあって。それをライブで聴いてもらえるっていうのも楽しみです。今まで当たり前にやってたツアーが、やっとできるっていう喜びが一番強いですかね。自分たちのツアーっていうのが、ほんとに久々なんで楽しみです。
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