いつもは青春を歌うことが多いのに、今回は曲頭の「永久(とこしえ)の木々 根に沙羅双樹」と荘厳な感じで。HoneyWorksのGomさんが作ってくださって、沖縄民謡をリスペクトした歌い方に初めて挑戦しました。自分の中にあるスキルではなかったので、参考になるアーティストさんを教えていただいて、楽曲を聴いたり、ライブ映像を拝見させていただきました。一瞬、裏声に切り替わる声の出し方など研究して、家で練習して。歌詞もサウンドも歌い方も新しいチコハニの楽曲になったなと思います。
この曲が流れることで、みんなが緊張の糸が張り詰めた状態から開放されるような。神秘的なサウンドを聴きながら、作中のことを思い返したり、余韻に浸ってもらえたらいいなと思っています。
確かにそうですね。血を「絆繋ぐ赤露」と例えていたり。「きっと姉妹や家族にリンクさせて書いたのかな?」と私もいちファンみたいに歌詞の意味を考察していました。映画を見終わった後にフルで歌詞を見ながら、聴いていただくことで、シーンを思い出したり、いろいろと発見や再確認したり、そんな楽しみ方ができるんじゃないかなと思います。
演奏がストリングとピアノというシンプルな編成はボーカルが際立つし、普通に歌うだけではのっぺり聴こえてしまうので、何かアクセントを付けようと。仮歌を歌う時にGomさんから「奄美大島を感じてくれ」と言われて、「何のことだろう?」って(笑)。他のアーティストさんを参考にしたり、研究する前だったので、自分なりの歌い方でやってみたら意外に声の出し方を理解できたので、それをいかにレコーディングで自然に出せるかが難しかったです。あとは歌っていて単調に聴こえるところはアクセントを付けてと、抑揚を付ける部分を意識しました。
今までのチコハニの曲も難しかったけど、ボーカルが際立つということは歌声を聴こえる部分も多く、大きいので、もっと上達しなきゃと再確認した曲になりました。
そちらもぜひ見ていただきたいんですけど、実は実写のMVも撮影しました。撮影場所も『樹海村』の近くなのかな?その時の富士山が絶景で。『樹海村』にリンクした神秘的かつ不気味さに加え、せつなさもある映像になりました。またダンサーさんがコンテンポラリーダンスを踊ってくださっているシーンもカッコいいんです! MVでもチコハニの新たな魅力を感じていただけたら。
Gomさんがコーラスで歌ってくださっているので、男性の歌声が入ることでよりロックっぽさやバンドサウンド感が増していると思います。カッコいい曲が好きなロック好きな方にもハマっていただけると思うし、元気を出したい時にぜひ聴いてほしいです。
歌詞を見て、空魚っぽいなと思いました。私自身、空魚に共感する部分がすごくあるんです。友達に恋心を抱いているわけではないけれど、私にとってあの子は友達の中で親密だと思っているのに、あの子はそこまで私と同じ境界にいない、あるいは違うベクトルに向いていると感じることがあって。そんなジェラシーを感じることがあるので、『裏世界ピクニック』を見ていても他人事には思えなくて。
物事を斜めに見ているような歌詞なので、共感してくださる方がたくさんいると思います。そしてプライドが高かったり、素直になれない人もたくさんいると思うので、この曲を聴いて、自分自身が築いている心の壁を壊すきっかけになれば嬉しいです。
女の子を好きになってしまった女の子の物語を中心に描かれていますが、中には男女の恋愛もあって、いろいろな恋を描いたイマドキっぽい映像になったかなと思います。ヒロインの女の子は「乙女どもよ。」(11thシングル)のMVにも登場していて。前作を見ていなくても楽しめますが、前作を見ていると彼女の成長がわかるし、HoneyWorksのshitoさんが以前、ツイッターでつぶやいていましたが、「ハートの主張」(1stアルバム『世界はiに満ちている』収録)→「乙女どもよ。」→「醜い生き物」の順番で見るとすごく世界観が見えるし、楽しいと思います。楽曲を聴いて皆さんの中では妄想が広がっていると思いますが、映像を見ることでより広がると思うし、きっとヒロインの子を応援したくなるはずなので必見です!
今回もヤマコさんが描いてくれましたが、めちゃめちゃカッコいいですよね! 「ツインズ」(7thシングル)のジャケットでは浴衣を着ていましたが、今回はお着物で妖艶な姿で、2曲の世界観に合っていて。いちファンのように喜んでいます。ちなみにシングルリリース後、皆さんから楽曲やジャケットの他、歌詞カードもカッコいいという声をたくさんいただきました。ぜひシングルを買って、見ていただければ。