今年10月25日でデビュー20周年を迎える、ゆず。20年間の歩みと想いを振り返りながら、3度目の東京ドーム公演「ゆず20周年突入記念弾き語りライブ ゆずのみ」について話を聞いた。
──この夏は、シンガポールを皮切りに香港、台湾での初のアジアツアーを敢行。現地でのライブはいかがでしたか?
北川悠仁 まずは、約9年越しに夢への第一歩を踏み出せたことがすごく嬉しかったです。現地のファンの方は、ゆずの過去の作品を持っている人がたくさんいたり、僕たちも忘れているような思い出や、ひとつひとつの思い入れを感じて。それがすごく新鮮でした。
岩沢厚治 アジアツアーを行うにあたり、もちろん準備も必要でしたが、そもそもやるうえですごく勇気がいることで。本当にゆずを迎え入れてくれるんだろうかという不安はあったんですけど、蓋を開けてみたら、なんのことはない。すごく熱狂的なファンの皆さんに迎えられて、良いライブができたと思います。
──10月25日にデビュー20周年を迎えられますが、デビューから今までで、変わったなぁと思うこと、これは変わっていない!ということを教えて下さい。
北川 20年経って思うのは、俺は人一倍変わりたくなかったんだろうなって。それは「ワクワクする気持ち」というか。路上ライブをやり始めたとき、ずっとなにかワクワクするものが自分の中にあって。その気持ちがなくなって、形だけがゆずだと、俺はおもしろくなくなっちゃうんだろうなと思っていて。その初期衝動みたいな気持ちを、常にゆずが持っていることを変えないために、たくさんのチャレンジや変化を繰り返してきたんじゃないかと思います。
──20年の歩みの中で印象深かった出来事を教えて下さい。
岩沢 ひとつに絞るのが難しいくらい、一個一個を積み重ねてこれた20年だったなと思います。ちょこざいな技は使わず、真剣に音楽をやってきた20年だとは感じていて。ゆずとして指針がブレずにここまでやってこれたのは、すごくいいことだなと思います。
北川 ターニングポイントは…無数にありすぎて(笑)。でも、僕にとってはやっぱり10周年が“ものづくり”としてのターニングポイントでしたね。それまで寺岡呼人さんに教わってきたいろいろなことを吸収して、今度は自力で歩き始めた頃で。同時に、刺激という面では村上隆さんかな。アートワークを軸に楽曲や作品をつくっていくということを見つけられた第一歩でした。
──音楽と真剣に向き合って来られた20年間だということが改めて分かりました。ちなみに、お二人の「原動力」とは何ですか?
岩沢 大げさではなく、ファンの皆さんの応援なくしてはここまで続けることはできなかったと思います。あとは、ゆずとしてできることの“極み”をずっと探し続ける、磨き続けていること。その結果が20周年だとも思うし、まだ磨ききれていないとも思うし。正解を出してないからこそ、『また次なにかやりたいね』ということになるので、未完成な気持ちが原動力になっていると思います。
3度目の東京ドーム公演で伝えたいこと