──『山人音楽祭』に高木ブーさんが初出演!お二人は今日、初対面だそうですが、ブーさん出演に至るにはどんな経緯があったんですか?
茂木洋晃“今年、誘いたいアーティストは?”って話の中で、ブーさんの名前が出まして。僕ら世代にとってドリフはど真ん中ですし、子供の頃に多大な影響を与えてくれた方なので。生まれ故郷にブーさんに来ていただきたいという、純粋な気持ちでダメもとでお声がけさせていただいたんですが。ご快諾いただけて、本当に光栄です!
高木ブー出演者を見ると、みんな若いロックバンドでしょう?この中に僕の出る幕はないんじゃない?
茂木とんでもないです、みんな楽しみにしてます!ブーさんが出演することを発表したら、Twitterのトレンドに上がりましたからね。“フェス出んのかよ!? ”って、みんな注目してます。出演者もお客さんも会えるのを楽しみにしてると思います。
──『山人音楽祭』のオファーを受けた時、どう思いました?
高木年齢的にも全然関わりのない世代で、みんな若いでしょう?だから、お客さんにどれくらいウケるかなぁ?と思って。我々の年代だったら、昭和の歌を聴きたがったりするから、それに応えてあげればいいんだけど。どんな音楽をやったら良いか、分からないもんね。外国の歌がいいのか、オリジナルがいいのか?ずっとハワイ語の歌ってわけにもいかないでしょう?
茂木「千の風になって」のカバーも歌ってましたよね?
高木あれはね、ちょっと歌詞を変えてあるの。(ウクレレを持って)♪僕のお墓の前で 泣かないでおくれ~って。
茂木めちゃくちゃいいですね、最高ですよ!ウクレレの旋律だと、一発でハワイアンになりますね。
高木ウクレレ弾いて歌うと、癒やし系の音楽になるから面白いよね。これやってもいいけど、だったら自分の曲やりたいな(笑)。
──いや、ブーさんのハワイアンの音楽やウクレレのサウンドって、音楽好きならどんな曲でも世代を超えて伝わると思いますけどね。
高木だから怖いのよ、逆になにをやっていいか分からなくて。
茂木あはは。絶対、大丈夫です!(笑)。
高木僕はハワイアン歌手だし、こういう歌しか歌えないからさ。ハワイ語の歌を歌って、みんな分かってくれるのかな?って。
茂木そうですね。それは実際、分からないと思います。
高木そうだよね、僕も分かってないから(笑)。ハワイアンの歴史って古くて、日系2世の人が持ってきてやってるんだけど。僕らがハワイアンを始めた頃はその次の世代の人がやっていて、オリジナルで日本のハワイアンを作ったりしてて。その後の人たちがフラダンスをやったりしたんだけど、フラダンスだって今みたいに一般的ではなかったからね。元々、フラダンスはハワイに伝わる神様に捧げる踊りだったし、昔はムームーなんてものもなくて、アメリカの人たちが着せたものだったりして。いまはウクレレやフラダンスがブームになってるけど、それって最近の話なんだよね。
茂木そうなんですね。ハワイアンも深いなぁ。
──お客さんも出演者も集まってる人は音楽好きばかりですから、普段触れることのないハワイアンを楽しんでくれると思いますよ。
高木なにか僕に要求はあるの?やってもらいたいこととかさ。みんなで「いい湯だな」を歌うとか?
茂木いいですね。群馬と言えば、草津温泉ですし(笑)。
高木そうだよね。そもそも、デューク・エイセスのオリジナルの「いい湯だな」は草津とか伊香保とか、上州を歌った群馬の歌なの。それをドリフで歌う時は「いい湯だな(ビバノン・ロック)」ってロックのアレンジをして、日本全国の温泉を歌った歌詞に変えて。
茂木そうなんですね、それは知らなかったです!楽しみにしてます!!ブーさんはいまもギターは弾くんですか?
高木ギターは弾かない、ウクレレばっかり。
茂木ツインネックのウクレレも使ってらっしゃいますよね?
高木あれはね、12弦ギターの真似したの。僕はもともとギター弾きだけど、今はギターが弾けないから。4弦を2本で8弦にしたら、ギターっぽい音がするんじゃないか?って8弦にしたの。でもソロが弾けないから、ソロの時には4弦を弾いて、リズムの時には8弦を弾いて。4弦と6弦と8弦のトリプルネックもあるんだけど、重くて弾けないの(笑)。
──あはは。ブーさん、群馬にはなにか思い出ありますか?
高木僕はね、草津には何回か行ってるの。ドリフの映画の撮影で行ったんだけど、大変だったな。まだ荒井注の時代に雪山で撮影したんだけど、僕らが上にいる時にロープウェイが止まっちゃってね。救命隊が着て、ベッドみたいになったソリに一人ずつ乗せられて、山を下りましたよ。普通はないことだから、楽しかったけどね。
茂木わはは。草津温泉も当時よりは良くなっていると思うんで。ぜひ草津にも寄って、群馬を楽しんで下さい。