BURNOUT SYNDROMESにとってバンドは「クリエイターの遊び場」
言いたいことは全部曲に込めているので、僕はあんまりステージで喋りたいタイプではなくて。適材適所ということで石川くんに基本MCを任せています。「MCとして立ち回るならベースとアンプをつなぐシールドが邪魔じゃない?」ということでワイヤレスベースになって、「ワイヤレスになったならもっと前に出たいよね?マイクも顔にくっつけたら?」とヘッドセットマイクになって(笑)。よく「平成世代はつねに携帯電話を身につけているから、どんな人体被害が出るかわからない」なんて言いますけど、平成世代のなかで彼がいちばん電波を浴びまくってると思いますね……電波少年ですね(笑)。
最初のうちは石川くんはけっこう後ろ指さされたりしてましたね。でもあれをやれと言ったのは僕なので、彼がへこむたびに「いいからいいから!気にすんな!見る目ないやつが言ってるだけだから!」「大丈夫大丈夫、かっこいいよ~!」と言ってモチベーションを上げてました(笑)。今はもうなんにも言われてないです。
こういうものは結局、やり続けた者勝ちですよね。おまけにただ同じことをし続けただけではなく、勉強したことを「こういうことしてみれば?」と提案しつつ、石川くんは石川くんなりに新しいアイディアを入れてどんどんアップデートしている。それは廣瀬(拓哉/Dr)くんの映像制作もそうですね。いろんな人の意見に耳を傾けつつ、自分なりに成長を求めてきたことが、スタイルとして定着させられた理由のひとつかなと思います。やっている側も観ている側も、どんどんアップデートされていくほうが楽しいと思いますしね。
そうですね。この世にいる人全員が違う声を持っていて、好きな音楽の組み合わせも違うから、誰しも固有の世界を持っている。それを100%出せたらどうしたって唯一無二のものになると思うんです。今ある技術をすべて使って、やりたいことをやっている――これはもうある種の諦めなんですよ(笑)。
流行りに合わせて作るなんて器用なこともできないし、美声なわけでもないし(笑)。僕は僕に作れるものしか作れない。それを良いと言ってもらえて、BURNOUT SYNDROMESに関わるすべての人がハッピーになれるものを作れたら、これほど幸せなことはないですよね。向き不向きは絶対にあるから、己の持ち味を生かしたほうがいい。それをうまく回していくのがチームなんじゃないかな。
そう。だから僕は好きなことだけやれているし、石川くんと廣瀬くんの作るもののファンだし、ふたりの持ってくるものに対して毎回「わっ、すげえ!」と思えるので、本当に楽しいんです。全部ひとりでやらなきゃいけない環境だったら、とっくにバンドやめてますね。
そうです、そうです。各々が自分の担当する仕事を9割9分まで作って持ってくる場所。「クリエイターの遊び場」ですね。
ああ、それもあるのかな……。あとは単純に、関西人だからだと思います(笑)。「やるからには見たことないことやりたいし、面白いことじゃないとね?」っていうのが根底にありますね。バンドを14年続けてきたなかで制作のノウハウはできているし、その結果スランプという言葉は自分にないし、不安もないし、ただただ楽しい。そのわくわくが曲に表れていけばいいのかなと思っています。
このツアーは我々のやりたいことができるだけ100%に近いかたちで届けられるんじゃないか
あれこそ間違いなく我々のライブでしか観られないものですね(笑)。石川くんがアルバムの世界観を彼なりに加味したうえで持ってきた分厚い台本をみんなで読んで意見を出し合う。その結果、ライブと曲がお互い高め合うような空間が作れているなと思います。
大きい会場は観ていてもテンションが上がるし、うちは音数が多いから、シーケンスを流すにしても小さいところだと音像が潰れちゃうこともあって。だからこのツアーは我々のやりたいことができるだけ100%に近いかたちで届けられるんじゃないかな。「こういう音が鳴ってたんだ!」と気付いてもらってもいいし、新たな我々の姿を観てもらえる気もするし、我々も今までに見たことがないお客さんの姿や表情を見られるかもしれないなと思ってますね。まさに「Good Morning World!」のマインドです。やっぱり、知らない世界って楽しいですよね。
PRESENT
熊谷和海(Gt/Vo) 直筆サイン色紙を3名様に!
※転載禁止
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