──以前インタビューさせていただいた時に「ORESAMAのライブはいろんな人たちが集まるから渋谷みたいだ」とおっしゃっていましたが、となるとフロアは現実の縮図なのでしょうか?
ぽんどちらかというとわたしにとって渋谷は現実に存在しつつも、非現実的な空間でもあるんです。国籍や年齢を越えていろんな人たちが密集する場所というところがどこか非現実的というか――自分たちのライブのフロアが渋谷みたいというのは自分たちの日常では実現できないくらいの「いろんな方々と遊びたい」という「非現実」なので、すごくうれしいことでもあるんですよね。だからこそ私たちとお客さん一人ひとりの間だけでなく、お客さん同士の間でも愛と思いやりが生まれる空間が作りたい。もっともっとみんなが愛と思いやりを持って「一緒に遊んでいる」という感覚を得られるライブにしたいですね。だからこそ私たちもみんなを上回る愛をもってライブに挑みたいです。
──そういうおふたりの熱い想いが、着実にワンダーランドへと近づく上で軸になっているのだろうなと思います。
ぽんライブはわたしたちだけでなくいろんな人の力をお借りして作るものでもあるし、チーム全員が1本1本熱心に向き合ってくださるんです。その相乗効果でどんどんいろんなトライができるようになってきていると思いますね。照明さんは「ワンダーランドへようこそ」シリーズの前に月1で開催していた「FLAT NIGHT CARNIVAL」という自主企画をTSUTAYA O-nestで開催していた時からお世話になっている方なんです。
小島裏で支えてくださるみなさんもずっとORESAMAのことを応援してくださっていて、「ここのフレーズが好きなんだよね!」と言ってくださったり。
ぽん本番を終えるたびにチームのやりたいことも増えていくんです。
小島そうだね。ライブはORESAMAだけで作っているわけではなくて、サポートしてくださる音楽のプロがいて、光のプロがいて、映像のプロがいて。それ以外にもマネージメントやコンサート制作などいろんなプロが集まることで作り上げられる、まさしく合作なんです。僕らも僕らの役割を120%出さないといけないという責任感が生まれてくる。だからこそ作っていて楽しいし、1歩1歩大きくしてこれたのかなとすごく思います。
──信頼関係を強めてきた人たちと一緒に思い描いてきたワンダーランドに近づけるというのは本当に感慨深いですね。
ぽん本当にそうですね。お客さんも同じ感覚を持ってくださっていたら、とてもうれしいです。当たり前のことですけど、わたしたちのライブはわたしたちだけでは成立しない。お客さんがいて初めて完成することが伝わっていたらいいな……と思っています。
──視覚的なアプローチ以外にも、音の充実性もORESAMAのライブの魅力ですが、それぞれ大きい会場だからできることとはどんなことでしょう?
小島会場が大きくなるにつれてDJのMONICOちゃんにスクラッチを入れてもらったりもして、生音のアプローチを厚くしています。Studio Coastは低音がかなりパキッと出る会場だからそこは生かしつつ、でも僕らの音楽はポップスなので、歌や楽器が全部しっかり見える最高の状態にしたいですね。ギターの音の微妙な上げ下げの違いは聴いている人からしたらわからないかもしれない。でも音のちょっとした工夫で、聴く人が受ける印象は変わると思うんです。
──そうですね。
小島大きい会場で生音感を薄めないために、ライブメンバーのグルーヴも強化していて。毎回会場で最善の音が鳴らせるように試行錯誤しています。会場が大きくなると音響システムが良くなることがほとんどですし、さらにいい音でお届けしたいですね。目に見えない音の部分でどれだけ魅了できるかは僕の課題なので、新しい音も入れていけたらと思っています。
──小島さんはにこやかにギターを弾く姿やギターソロで魅了する姿も印象的ですが、相変わらずステージ上でMCをなさらないんですか?
小島話してないですね。でもこの前のO-EAST(TOKYO FLAT NIGHT CARNIVAL THE FINAL)では最後に一言だけ「また会いましょう」と言いました。
──ははは。語らないで魅了するポジションおいしいですよね(笑)。
ぽんわたしとしては小島くんが作曲家としていちばん良いポジションにいてくれたら嬉しいです。
小島これからもかっこつけていきます(笑)。
──ワンマンライブと同タイトルであり、1月にリリースされる配信シングルの表題曲「ワンダーランドへようこそ」は初期のころからある楽曲だとお聞きしましたが、どんな楽曲なのでしょうか?
小島明るくファンクで、ディスコ要素もある楽曲です。作ったのは数年前なのでメロディだけ残してアレンジをし直して今のORESAMAに完全に寄せても良かったんですけど、それも寂しいなと思って。この曲を作った当時の作曲のデータを引っ張り出してみたら、今では考えられないようなめちゃくちゃなことをやっていて。その要素と今の僕がやっていることを掛け合わせたら、ディスコやファンクはもちろん、ポップでエイトビートの要素も入った曲になりました。
ぽん小島くんが言っていたとおり、このワンマンシリーズを立ち上げる前からあった曲ということもあって、完全に新しいものにしてしまうのはちょっと違うなと思ったので過去の自分たちの要素を汲み取りつつ作っていきました。当時の気持ちもやっぱり大事にしたかったんですよね。
──ORESAMAのヒストリーとしても、美しいタイミングでのリリースですね。Studio Coastのワンマンライブがさらに意味の深いものになると思います。
ぽん成功させたいですね!大きな会場ではあるけれど、一人ひとりのお客さんと向き合えるような存在でありたいと思います。
小島2017年はたくさん曲を書いて、2018年はたくさんワンマンライブもできたので、パワーアップした実感があるんです。2019年はその経験を踏まえて制作もいっぱいして、もちろんライブもしていきたいと思っています。そのためにもまず、新木場Studio Coastを成功させていいスタートを切りたいですね。まだまだ走り続けます!
PRESENT
直筆サイン色紙を1名様に!
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