切なさの中にも誰かを思う優しさが込められている歌詞なので、心を込めて歌わせていただきました
──ではここからは、安月名莉子さんのメジャーデビュー曲でもある「君にふれて」についてお聞きしたいと思います。
かなりアニメ(「やがて君になる」)の内容に添った歌詞になっていますが、作品をまだご覧になってない方も、きっと初恋に近いような感情が伝わってくるんじゃないかなと思いますね。切なさの中にも誰かを思う優しさが込められている歌詞なので、心を込めて歌わせていただきました。
──共感するところも多かったですか?
私にとっては、ちょっとピュア過ぎるくらいです(笑)。もちろん恋心という点ではわかるなぁって思うところもありましたけど、共感というよりも、この青春のドキドキ感に惹かれちゃう感じでした。想っているからこそ苦しくなる、とか本当にピュア。アニメをご覧になっている方にとっては恋愛っていう意味でのラブソングとして聴いていただけると思いますし、もっと大きな、人と人との繋がりみたいな部分も感じながら聴いてもらえる曲になっているんじゃないかなと思います。
──レコーディングはいかがでしたか?
ここまで本格的なレコーディングは初めてだったんですが、1時間ちょっとで録り終えることができました。原作も読みましたし、自宅でずっとイメトレもしていたので、レコーディングの時は素直に歌うことができたんです。だけどアニメを毎回見ていると、「(原作にあったこのシーンは)こんなに溜めて喋ってたんだ!」って思う場面や、実際に歌詞になっている場面もあったりして、放送直後のライブでは思わずアツく歌ってしまうことも(笑)。ストーリーが進むにつれて変化していく楽曲でもあるなと思いましたし、何よりも歌っていてすごく楽しいなと思いました。
──カップリングの「rise」は、RUCCAさんとの共作で歌詞も手掛けていらっしゃいますね。
はい。私は星とか森とか自然が大好きなので、自分の感情を照らし合わせながら歌詞を書くことが多いんですね。この曲も、濱田貴司さんの楽曲を聴いた瞬間にすごく壮大なイメージが浮かんできたので、すんなり書くことができました。Aメロに「生まれゆく歌 水鏡映るスコア」とありますが、水って自分で意識をしていなくてもありのままを反射していますよね。たとえ曲作りで悩んだり行き詰まったりすることがあっても、考え過ぎず、水鏡を覗くような気持ちでいればきっと自然と生まれてくるよって、自分へのエールみたいな気持ちも込められているんです。作ったのは1〜2年前なんだけど、ちょっと追い込まれてたのかな?(笑)。
──そしてもう1曲、映画「Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow」の挿入歌である「Memories」は全編英語詞の楽曲です。
人気TVアニメの映画化になるんですが、TVシリーズの時からとにかく個性豊かなキャラクターが登場しますし、濃すぎるくらいの内容だったんですね。さまざまな試練に立ち向かったり、みんなで笑いあったり、たくさんの思い出があるからこそ、その全部を引っくるめての「Memories」なんです。これまでの思い出であり、これからもたくさん思い出を作っていこうねっていう優しい愛が込められた楽曲になっています。
音楽を軸にしながら、声優にもチャレンジしたいなって思っています
──最後に、これからの夢を聞かせてください。
最初にもお話ししましたが、私はこれまでシンガーソングライターとして自分から出てくる気持ちを歌にすることが多かったんです。だけど今回アニメの作品に寄り添い、作品の一部となって歌えたことは私にとって本当に大きな経験になりました。音楽はもちろんですが、今後は声優としてのお仕事にも挑戦したいなと思っているんです。
──興味を持ったらとことん追求してきたこれまでの実績を思うと、安月名莉子としての表現はまだまだいろんな分野で広がっていきそうですね。
それこそ「やがて君になる」の第1話のアフレコ現場にお邪魔した時に思ったんですが、その道のプロの方って本当にかっこいいんですよね。撮影現場のカメラマンさんも照明さんもメイクさんも、自分に持ってないものを持っている方ってすごいなと思う。だから声優にもチャレンジしたいなって思ったんです。音楽を軸にしながら、これからもひとつひとつ丁寧に頑張っていきたいと思っています。
──今後のライブも楽しみにしていますね。
アニソンを歌う方でギターの弾き語りって、そんなに多くないと思うんですね。そこは自分の武器だと思うし、大好きなギターなので、これからみなさんにしっかり見せていきたいところでもあります。そして何よりも自分らしく、楽曲に込められたメッセージを届けられたらなと思っています。
PRESENT
サイン入り色紙を1名様に!
※転載禁止
受付は終了しました