SPYAIRが約束通り、今年も真夏の野外ライブ「JUST LIKE THIS 2016」を開催する。バンドの活動停止を経て、改めて自分たちが育った“原点”に戻ろうと昨年、山梨・富士急ハイランド・コニファーフォレストにて4年ぶりに単独野外ライブ「JUST LIKE THIS 2015」を開催。1万人のオーディエンスを熱狂させたあの熱いライブが、今年はさらにパワーアップして7月30日、同場所に戻ってくる。DI:GAオンラインではこのイベントを盛り上げるべく、こらから2週に渡ってメンバーのIKE(Vo)とKENTA(Ds)を交えて「JUST LIKE THIS」を大特集。彼らが「JUST LIKE THIS 2015」を振り返りつつSPYAIRと野外の関係について語った前編、今年の「JUST LIKE THIS 2016」のテーマ“ロックスター”について、さらには新曲についても語った後編、それぞれお楽しみください。
インタビュー:東條祥恵
SPYAIRインタビュー[前編]
──最初に「JUST LIKE THIS 2016」のテーマが“ロックスター”になった経緯から教えていただけますか?
KENTA 去年は流れに身を任せてやった部分もあったんですが、今年はやりたいことを決めこんでからやろうよと考えて。いま一番俺たちが何をすべきか、していくべきかって考えたときに出てきたのがこのテーマでしたね。
IKE 俺らはロックスターたちに憧れ、ロックスターたちが立ったライブステージに憧れていままで音を鳴らし続けてきてるんですね。
──みなさんがいうロックスターたちとは?
IKE 幼少期に憧れたのはGLAYとかSIAM SHADE、L’Arc-en-Ciel、B’zとかですね。そういう人たちがいたから俺らはここまでやってこれたと思っていて。いまは年齢も重ね、もしかしたら俺らもそのときの彼らの年齢になってるのかなと考えると、次は俺らがロックスターになって、俺らのファンやそのなかにいる音楽をやりたいと思ってるキッズたちにすごくカッコいいものを見せるべきじゃないかと。それができたら、また俺らの後ろにも音楽が続いていく可能性がある。そういった意味で、俺らが幼少期に体感したロックスターを具現化しようということになったんです。それを過剰な形で今年の「JUST LIKE THIS」は表現していこうと思ってます。『これダサくね?』って思われるぐらい、攻めまくりますよ(微笑)
──攻めのアイデアはもうあるんですか?
KENTA ありますよ。例えば、ライブ会場のスタッフさん全員外国人にしちゃおうぜ!とか。オープニングはヘリで登場したいねとか。
IKE できたら、美女にもいて欲しいなと。ロックスターなんでね(笑)
KENTA できたら、ブロンドでね(笑)
──そこまで振り切ってロックスター感をもりもりで出していこうということですね?
IKE そうです。ロックスターを掲げてるからってすげぇバカ真面目にそれをやる訳じゃないからね?
KENTA だから『お前ら馬鹿じゃね?』『それ無理じゃね?』っていうことばっか提案してます(微笑)。でも、エアロスミスやボン・ジョヴィ、ガンズ・アンド・ローゼズにしてもみんなアホみたいに振りきってて。そこが笑えるんだけど、めちゃくちゃカッコイイじゃないですか!
IKE かっこいいんだよな〜。
KENTA だから、遊び心があるんだけど、でもカッコイイ。そこを、俺らなりに面白く誇張して攻めて、ロックスターをやろうかなと考えてます。
IKE ヒントは、イベントのキービジュアルになってるイラスト。そのなかに俺らが今年やろうとしてることが散りばめられてます。
──分かりました。昨年はライブで一度も披露していなかった「Blowing」を初パフォーマンスしてファンを驚かせてくれましたが。
IKE 俺らはまだライブでファンに1度も聴かせたことがない曲というのがたくさん残ってるので。やるかどうかは分からないけど。
KENTA まだまだあるよ、というのはいっておきます(微笑)
──昨年、野外ならではの気持ちよさが味わえたアコースティックセットでプレイしたコーナーは?
KENTA これは今年もやると思います。
IKE ゆったりする空間も素敵ですからね。
──もっとも気になるのが、7月13日に発売する新曲「THIS IS HOW WE ROCK」のパフォーマンスなんですが。ライブでは見られそうですか?
IKE (きっぱり)やりますよ!
KENTA 新曲を作るにあたって、今回はみんなですげぇ話したんですよ。SPYAIRとしてなにをやっていくんだって、メンバーもスタッフも含めて去年ぐらいからずっと。それで、回り回って最終的に“ロックスターを目指そうぜ”というところにいき着いたんです。
──つまり、今年のイベントと新曲のテーマはつながっていたということ?
IKE じつは、そうなんです(微笑)。SPYAIRはこれまでいろんなことを“点”で表してきた。例えば、シングルだったらそのシングル1つのために俺らはなにができるのかに集中し、点のパンチ力を求め続けてきたバンドだと思うんです。
KENTA そのなかで”じゃあSPYAIRってなに?“といわれたら、こっちもできるけどこっちもできるよねって、なんかふわふわしてたと思うんです(微笑)。俺ら自身も。
IKE 『俺らバラードも歌えますし、ハードなロックも歌えます』って。だから『俺らってなんなの?』と、すごい悩んだ時期もありました。自分らでさえも、自分らがどんなバンドなのかを言葉で表現できなくて。
KENTA そこはずっと悩んでた。それで、俺らが出した答えがこれなんですよ。俺らの根本はこれだよねってところに振りきってからは、レコーディングしてる段階からみんなすごく生き生きしてて。『これはめちゃくちゃカッコイイ』って、半端ない手応えを感じてました(微笑)
IKE みなさんをぶち抜く気満々で楽曲制作をしましたから。俺らがバンドとして目指していきたい場所はロックスター。こういうサウンドを鳴らし、こういうライブをして、こういう表現をしたときに感じられるものが欲しくて俺らは音楽をやってる。
KENTA それが一発で分かる曲なんで、今回の「JUST LIKE THIS」にぴったりはまるんですよ。だから、楽しみにして下さい。
──それでは今年の「JUST LIKE THIS 2016」に向けて、メッセージをお願いします。
IKE 俺がこのイベントで一番体感して欲しいのは、会場のみんなが一斉に声を出した瞬間なんですよ。俺らの楽曲はみんなで一緒に歌える曲が結構あるんで。1万人を超える人たちが本気で歌ったときの空気がビリビリする感じ?その空間にありえないぐらいのパワーが出てる感じを、俺がまずとても見たいんです。その瞬間こそが「JUST LIKE THIS」で『最高だろ?この音』っていうのを体感できる瞬間だと思うんで、それをみんなと共有したいし。それが焼きついた状態で帰ってもらいたいと思ってます。『すごくない?この感じ』って感無量になる瞬間だと思うので、一番の見所、聴きどころ、体感場所はその瞬間だと思います。もちろん、パフォーマンスするのは俺らなんですけど、ライブは俺らだけで作っているのではない理由がそこの瞬間にあるから。『ああ、私たち、僕たちもライブを作ってるんだ』というものも一緒に感じて欲しいです。
KENTA 今回は1日を通して“ロックスター”というテーマーパークだと思って楽しんでもらいたいですね。
IKE 元々このイベントは、ライブが始まる前後も含め、1日を通してみんなで楽しんでもらいたいというのがコンセプトですから。1日を楽しめるようにフードコート、オフィシャルバスツアー…去年よりもグレードアップしたものを用意したいと思ってます。
KENTA そのなかで“ロックスター”を一緒になって楽しみましょう!!
■SPYAIR 単独1万人野外ライブ『JUST LIKE THIS 2016』今年も開催!