SPYAIR、全国ツアー「SPYAIR TOUR 2025 -BUDDY-」を締め括り、2026年新たなツアーへ

ライブレポート | 2026.01.30 12:00

SPYAIR TOUR 2025 -BUDDY-
2026年1月20日(火)Zepp Haneda(TOKYO)
※2025年6月7日(土)Zepp DiverCity(TOKYO)の振替公演

SPYAIRが昨年延期となっていた仙台、東京の2本の振替公演を無事終えて、全国ツアー「SPYAIR TOUR 2025 -BUDDY-」を締め括った。

「すごい熱量押しつけてくるね(笑)! このパワー、次のツアーに持っていくんで!」

ツアーファイナルとなったZepp Haneda(TOKYO)公演。YOSUKE(Vo)にそう言わしめたSPYAIRとファンがBUDDYとなって作り上げた熱狂のライブ。UZ(Gt)、MOMIKEN(Ba)、KENTA(Dr)、サポートメンバーのtasuku(Gt)に続いて、最後にYOSUKEがステージに登場すると、本ツアーのオープニングナンバー「RE-BIRTH」が鳴り響く。スタンドマイクの前に立ち、手を後ろに組んだYOSUKEがフロアを埋め尽したオーディエンスに向かって強烈なシャウトを1発ブチかましたあと、滑らかなファルセットヴォイスで場内を包み込んでいく。この瞬間が、たまらない。これは、SPYAIRがYOSUKEというヴォーカリストに出会わなければできなかったオープニングの景色。YOSUKE加入後、最初に作った記念すべきこの曲で、ライブ冒頭からフロントマンとして会場の空気を歌声1つで操っていったあと、お立ち台に立ち「ようこそ、SPYAIRのライブへ!」と恒例の挨拶を届ける。やっぱり、これがなきゃSPYAIRのライブは始められない。“ウォー”と歓声を轟かせるフロアに、KENTAが笑顔でクラップを求め「FEEL SO GOOD」をドロップ。この日BUDDYとなるオーディエンスの合唱も、この時点で絶好調だ!

歌い終えたYOSUKEは「“SPYAIR TOUR 2025 -BUDDY-”、ツアーファイナル。大変長らくお待たせしてしまいました」と振替公演について触れ、そのツアーにも「やっと終止符が打たれます」と安堵の表情を浮かべる。そして「一緒に楽しんでくれるかな?」とフロアに話しかけたあと、いきなり「エーオ」と叫び、このツアーではお馴染みとなった、オーディエンスとのコール&レスポンスを始める。ハイトーン、早口、ロングトーンと持ち前の歌唱力を使ったハイレベルのコールに一生懸命ついていくBODDYたちが、なんとも愛らしい。それを眺めるメンバーの表情もどんどん笑顔に変わっていく。そのコーレスが“Wow Wow Wow”に変わっていって、曲はもちろんあの曲、「WENDY ~It's You~」だ。KENTAとMOMIKENが奏でる軽やかなビートとオーディエンスの歌声で、場内はやわらかく包まれていく。“Wow Wow Wow”の合唱に即興で上ハモを入れていくYOSUKE。いつしかKENTAのドラム台の前にYOSUKE、MOMIKEN、UZが自然と集まり、曲をさらにキラめかせていったあとは、YOSUKEが「もっと楽しいことしようぜ!」といって“イーヤーサーサー”と合いの手を入れながら陽気にひと踊りして始まったのは「One Day」だった。曲のなか、“One Day”は自分たちに任せとけといわんばかりに大声でシンガロングするオーディエンス。その観客たちを“君がそこにいたから”と歌いながらYOSUKEがビシッと指さし、これぞBUDDYな瞬間を作り上げていく。「あの頃にタイムスリップしてもいいんですが、SPYAIRのいまの姿をしっかりといまの音で届けたい」とYOSUKEが振替公演への思いを伝えると、昨年の本ツアー以降にリリースした新曲をアクト。『JUST LIKE THIS 2025』テーマソング「Bring the Beat Back」はブレイクビーツとUZのギターが大暴れ、「Chase the Shine」は4つ打ちのビートにのせられ、フロアも大盛り上がり。それをUZのギターのフレーズで沈ませて「青」へと繋いでいく。胸が締め付けられるせつなさと、ほとばしる熱情。この繰り返しを全身で浴び、たまらなくなったオーディエンスは声を発し、歌でそのパッションをアウトプットしていく。この、感情を激しく揺さぶり、血湧き肉躍らせ歌わせるところがSPYAIRのライブの真骨頂なのだ。

このあとはメンバーのトークコーナーへ。「東京、みんな元気かい? あけましておめでとう」とKENTAが新年の挨拶を告げると、UZは本ツアーを振り返り「ツアーではいろんな曲をやってきたけど、改めて楽しいなと。最高です」と伝えた。MOMIKENは、新年が明けた1月にSPYAIRがライブをやること自体、珍しいことだと話し「年明け早々みんなの顔が見られるのはいいね」と笑顔を浮かべた。YOSUKEは約8カ月前に始まったこのツアーの記憶を思い出しながらやってることを打ち明けた上で「このツアーで聞いてきたことなんだけど、初めてSPYAIRのライブに来たっていう人?」と質問を投げかけると、フロアのあちこちから手が上がる。最前列の“どセン”で挙手した男子を見つけたYOSUKEが「これあげる」とタオルをプレゼントしたあと「僕たちとあなたたち、エネルギーをぶつけあって羽田から離陸しましょう」と観客に呼びかけ、「LINK IT ALL」をアクト。MOMIKENの描く歌詞は、揺れや迷いを抱えたまま、それでも進もうというメッセージが込められたものがとても多い。初期からそうだった。この歌では“「頑張ろう」って言葉は傷つける 「大丈夫だよ」って言葉も不安になる 「信じてる」とか「繋がろう」とか 伝えたいけど、コワいいんだ でも、目は そらせない”の一節がそれだ。大騒ぎして歌って楽しいだけではなく、なによりも生きていく上で迷ったとき、壁にぶつかって一歩が踏み出せないとき。同じように悩んで、心の支えとなる人生のパートナー的存在として、SPYAIRの音楽はちゃんと君のそばにいつもいる。そんな意味も、今回のツアータイトル“BUDDY”には込められていたんじゃないかと感じた選曲だった。そうして、YOSUKEはそんな気持ちを察知したかのように「東京のBODDY」とオーディエンスに向かってやさしい口調で呼びかける。「この7カ月間のモヤモヤ、衝動…どうかそれを素っ裸にして、僕らにぶつけて下さい」と、どんどん語気を強めていって、ここでなんと「Buddy」をアクト! “君と一緒に笑えば”、“君と一緒に歩けば”、“君と一緒に歌うよ”、この曲でステージとフロアをどんどん強い絆で結んでいったあとは、初期ナンバー「STRONG」をパフォーマンス。歌詞をかみしめるように歌っていたYOSUKEはどんどん感情が露わになり、たまらずペットボトルをフロアに投げ込むと、オーディエンスは全員で激しくジャンプ。KENTA、UZ、MOMIKENが塊となって放つグルーヴが一気に熱を帯び、UZのギターとMOMIKENのベースで、フロアをゾクゾクさせていたところで始まったのは「0 GAME」だった。YOSUKE加入のきっかけとなったこの曲、歌には自然と力がほとばしる。その熱を受け、ミラーボールが煌めく下でオーディエンスはジャンプを連発。そこからKENTAの迫力満点のバスドラがビートを刻んでいく「ファイアスターター」へとぶっ飛ばしていくと、それに応えて東京のBUDDYは一丸となって盛大なクラップと"oi、oi“と威勢のいいコールを送る。UZがラップを畳みかけたあと、訪れるサビメロで会場のテンションは大爆発。それをさらにKENTA、MOMIKEN、UZのソロをフィーチャーした「RAGE OF DUST」がどんどん押し上げていく。

「僕らは、ちゃんと押し返せてる?」。予想を遙かに超える東京のBODDYたちの熱量をフロントで浴びたYOSUKEが、思わずフロアに問いかけると、観客はさらに熱狂。この熱量を2月から始まる次のツアーに繋いでいくことをステージで約束したあと、YOSUKEが本ツアーを自身の体調不良で延期せざる終えなくなったときのことを振り返る。

「あのときはマジで絶望してて。“次どうなるんだろう…”って思いしかなかった。でも、歩き出したら支えてくれる人、メンバーやスタッフがいて、目の前にはBUDDYがいました。みなさんも、くじけそうになったとき、止まることも大事。止まったとき、前や後ろを見て下さい」と、ファンにメッセージを届けた。じつは、先のメンバートークのなかで、KENTAとUZにこのライブが始まる前、直前にものすごく緊張していたことを暴露され、そのときは「こっちだっていろいろ背負ってんだよ!」と笑い飛ばしていたYOSUKE。その裏にあった気持ちを本音で話したあと、「オレンジ」の演奏が始まる。SPYAIR存続を救ってくれたこの曲は、最近ではTOMORROW X TOGETHERのヒュニンカイが東京ドーム公演でカヴァーするほど、世界中で愛された現SPYAIRの代表曲。YOSUKEのMCの影響か、この日の「オレンジ」は破壊力満点なのに、めちゃくちゃほろ苦くて、泣きたくなるほどせつなさが胸の中に広がっていった。そのせつなさを吹き飛ばすように続く「イマジネーション」投下でフロアをいっきに大興奮させていって、本編は終了。

アンコールの声に呼ばれ、再びステージにメンバーが集結すると、ここではまず3月18日にYOSUKE加入後初となるニューアルバム『RE-BIRTH』を発売すること。さらに、このあと2月からスタートするライブハウスツアーは新曲「Kill the Noise」を掲げた「SPYAIR TOUR 2026 - KILL THE NOISE -」というタイトルになること。続けて、3月から始まるホールツアーはアルバム『RE-BIRTH』を掲げた「SPYAIR TOUR 2026 - RE-BIRTH -」というタイトルになることを次々と発表し、ファンを驚かせた。「2026年もSPYAIRと楽しんでいきましょう!」とYOSUKEが伝え、アンコールは現在放送中のTVアニメ『勇者刑に処す 懲罰勇者9004隊刑務記録』の主題歌「Kill the Noise」をパフォーマンス。最新曲とあって、緊張感がフロアに走る。YOSUKEのシャウトからKENTAのバスドラとともにギター、ベースが一丸となって戦いの狼煙を上げるように激しく響き渡る。Bメロでは変拍子という変化球が投げ込まれ、サビでは中毒性あるメロディーを奏でるこの曲。サウンドは鋭くパワフル、なのにこのスリリングな展開がクセになる最新型のSPYAIRがあまりにもカッコよくて、その音にしびれたオーディエンスは最初から爆ノリ! そこから「サムライハート(Some Like It Hot!!)」へ。もうBUDDYたちは何度も聴いてきたお約束の鉄板曲。なのに、この盛り上がりはなんなだ! メンバーもオーディエンスもタオルをブン回して、この曲の沸点を相互に高めていく。そうして、場内が破裂するほどものすごい一体感が広がり、SPYAIRとオーディエンスでBUDDYな空間を体感したところで、ライブは終わりを告げた。

SPYAIRは、この熱狂を繋いだまま2月からライブハウスツアーを開始。ニューアルバム、さらにはアルバムを掲げたホールツアーと、今年も熱いライブを各地で展開していくので、ファンは楽しみに待っていて欲しい。

【SPYAIR TOUR 2026 – RE-BIRTH -】SPOT動画

SET LIST

01. RE-BIRTH
02. FEEL SO GOOD
03. WENDY ~It's You~
04. One Day
05. Bring the Beat Back
06. Chase the Shine
07. 青
08. LINK IT ALL
09. Buddy
10. STRONG
11. 0 GAME
12. ファイアスターター
13. RAGE OF DUST
14. オレンジ
15. イマジネーション
Encore
16. Kill the Noise
17. サムライハート(Some Like It Hot!!)

公演情報

DISK GARAGE公演

SPYAIR TOUR 2026 - KILL THE NOISE -

2026年2月14日(土)神奈川・横浜BAY HALL
2026年2月21日(土)岡山・CRAZYMAMA KINGDOM
2026年2月22日(日)広島・HIROSHIMA CLUB QUATTRO
2026年2月28日(土)石川・金沢Eight Hall
2026年3月1日(日)新潟・NIIGATA LOTS
2026年3月7日(土)愛媛・松山WstudioRED
2026年3月8日(日)香川・高松MONSTER

SPYAIR TOUR 2026 - RE-BIRTH -

2026年3月20日(金祝)千葉・森のホール21 大ホール
2026年3月29日(日)大阪・オリックス劇場
2026年4月5日(日)福岡・福岡市民ホール 大ホール
2026年4月12日(日)愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
2026年4月29日(水祝)北海道・札幌教育文化会館
2026年5月14日(木)東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)

ローチケ最速先行

受付期間:2026年1月22日(木)00:00 ~ 2026年2月3日(火)23:59

申込みはこちら

RELEASE

『Kill the Noise』

New Single

『Kill the Noise』

1月15日(木)より先行配信、2月11日(水)CDリリース!

※TVアニメ『勇者刑に処す 懲罰勇者9004隊刑務記録』主題歌

Streaming&DL


Music Video

  • 東條祥恵

    取材・文

    東條祥恵

    • ツイッター
  • 撮影

    鳥居洋介・野口みみ

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