斉藤和義が初めて立ったステージは?
編集部:斉藤さんが初めて立ったステージを教えてください!
小学校の吹奏楽部でトランペットをやっていたので、フェスティバルみたいなものには何度か出ましたけど、ギターを持って初めて立ったステージは、中3の時の学園祭です。学校なんで、着てるのはもちろん制服。普通の学ランなんだけど、ちょっとだけ太いパンツにしてたかな。セミボンタンってやつ(笑)
中学校の体育館で、メンバー6人なんだけどギターが3人っていうすごい編成のバンドでした(笑)。あとはボーカル、キーボード、ドラム。誰もベースという楽器の存在を知らなかったんですよね。俺とイシイくんってギターのやつだけは結構本格的にやってましたけど、他はみんなただの寄せ集め。ドラムのケンイチなんて、畑の真ん中に住んでるってだけで、そこを練習場にして、ドラムまで買わせましたからね(笑)。その時演奏したのは、中島みゆきさんとかオフコース、ビートルズは「Let It Be」か何かやったと思います。他にもいくつかバンドが出たんですけど、全校生徒プラス近くの大学の学生たちも来て、体育館は超満員でした。
そのステージではアコギとエレキの両方を弾きました。栃木の田舎だし、昔だったんで、当時はエレキ禁止って校則があったんですよ。それが、うちらの代ぐらいからエレキもいいことになったんです。安いアンプ買って使ってたけど、家だとそんな大きな音で出せないじゃないですか。だけどそこで、初めてフル10(テン)で使ったんです(笑)。せいぜい10ワットか20ワットぐらいの小さいアンプなんだけど、それが体育館中に響き渡るようなイメージで「これはたまらんっ!!」って感じでしたね(笑)
その頃から将来はギタリストになりたいとは思ってたんですけど、その時に感じた楽しさが、その夢を決定付けたような気がします。
編集部:中学生時代のエピソードをとても楽しそうに語ってくださる姿が印象的でした! 和義さんのセミボンタン姿、みてみたいですね(笑) 斉藤和義さん、ありがとうございました!