G-FREAK FACTORY主宰「山人音楽祭 2024」参加者すべてが一丸となってつくり上げた2日目をレポ

ライブレポート | 2024.10.17 19:01

山人音楽祭 2024
2024年9月22日(土)日本トーターグリーンドーム前橋

9月22日、2日日。パラパラと雨が降る中、2日目も最高の一日になることを期待して、山人たちと一緒に日本トーターグリーンドームへ向かう筆者。「妙義ステージに行くのに、カッパは必要だろうか?」などと考えながら、スマホの雨予報とにらめっこしてたが。基本は屋内なので、天候に左右されないのも『山人音楽祭』の強み。

開演時刻となり、赤城ステージに初日同様、NAIKA MCが登場。初日大成功の感謝と喜びを告げると、来場者への注意事項を喚起してフリースタイルで開会宣言。いよいよ2日目が幕を開ける。この日の赤城ステージのトッパーは、3人組ガールズロックバンドのTETORAだ。

TETORA

「このためにバンド始めたんじゃないか?ってくらい、達成感があります」と、上野羽有音(Vo&Gt)が会場を見渡しながら感慨深げに語り始まった、TETORAのライブ。「G-FREAKを聴いてきたからこそ、G-FREAKのライブを見てきたからこそ出来た曲です」と曲に込めた想いを伝えて「4月」が始まると、たっぷり気持ちを込めた歌と演奏が大会場に優しく響く。続いて疾走感ある「7月」で雰囲気を変えると、「私がお小遣いを貯めて買ったCDがROTTENGRAFFTYで、10-FEETのライブ見てバンド始めて……今日、カッコいいバンドしかいないんですけど!?もう、やるしかないよな!」と上野。気合十分、さらに加速していく彼女らのライブ。初めて観る人の心もグッと惹き込む強烈な求心力をもって、全力で駆け抜ける。「1mmも後悔したくない!見てて下さい、これが本気や!!」と宣言して始まった、ラスト「Loser for the future」の渾身の歌と演奏は圧巻だったし。噛みしめるように歌う<未来は今日だ>の歌詞にグッとくるばかりだった。

四星球

TETORAのライブを見て胸アツになってるところに、「この時間は群馬の名産、下仁田ネギの収穫祭です!」と北島康雄(シンガー)のバカバカしい説明が始まって、肩の力を抜いてくれたのは四星球。下仁田ネギのお神輿に乗った下仁田ネギ姿のまさやん(Gt)が、わっしょいわっしょいと登場して会場を沸かすと、ステージに下仁田ネギ姿のメンバーが登場し、「ふざけてナイト」でライブがスタート。ホントにふざけてんなぁ!(笑)「運動会やりたい」のスクワット対決で会場中にスクワットをさせたりと、やりたい放題の彼ら。「ちょんまげマン」ではこの夏、『ザ・ローカルズ』ツアーで共に地方を回った、G-FREAKの原田季征(Gt)が、ちょんまげ原田に扮して登場し、まさやんとの貴重なツインギターで沸かす。そして、ここでは写真での紹介のみだったが、茂木扮する“どんだけマン”が存在することも発覚。まさかその後、すぐにどんだけマンに会うことが出来るとは思ってなかったけど……。ラスト「コミックバンド」ではザ・ドリフターズへの敬意や高木ブーに会えなかった無念を告げ、笑いの素晴らしさをしっかり届けてフィニッシュ。愛と笑いとリスペクトに溢れた、本当に楽しいステージだった。

LOW IQ 01&THE RHYTHM MAKERS PLUS

続く赤城ステージには、LOW IQ 01&THE RHYTHM MAKERS PLUSが登場!LOW IQ 01(Vo&Ba)に加え、渡邊忍(Gt)、フルカワユタカ(Gt)、山崎聖之(Dr)という豪華メンバーが広い並ぶ光景は、それだけで壮観だが、存在感あるLOW IQ 01のベース&ボーカルと息の合った演奏でオーディエンスの心をガッツリ掴んだ、1曲目「LITTLE GIANT」に続く「SNOWMAN」ではTOSHI-LOWもコーラスで参加!さらにライブ後半の「BIG LITTLE LIES」では、SCAFULL KINGのホーン隊のTGMX&AKIRATTも登場し、バンド界のスーパースターが次々と集結するアベンジャーズ状態。それぞれのプレイやバンドアンサンブルの素晴らしさは言わずもがな、新旧織り交ぜた名曲を惜しみなく披露するセットリストも凄まじいし、広いステージを走り回る渡邊がフルカワにちょっかい出したりと、自由すぎるステージも楽しいし。見どころ満載のライブは、LOW IQ 01無双!クライマックスで演奏されたSUPER STUPID「WHAT’S BORDERLESS?」は、僕を含む古くからのファンは大興奮。ガッツリ盛り上げて、夢みたいなステージを締めくくった。

ライブゾーン(TOSHI-LOW&茂木洋晃)

「あいつもほら、忙しいからさ。俺一人で頑張るから、来なくていいよって言っちゃったんだ」と、フィールドを埋める観客を前に一人で登場したTOSHI-LOW。「大したヒット曲は無いですが、この曲くらいは」と、G-FREAK FACTORY「ダディ・ダーリン」を歌い始め、驚きと笑いに包まれて始まった妙義ステージのライブゾーン(TOSHI-LOW&茂木洋晃)のステージ。Bメロの頭、サビに入るタイミングと、歌に加わろうと何度もステージに登場するも、そのたびTOSHI-LOWに制止されて、舞台袖に戻っていく茂木。そのバツの悪そうな顔と間の良さに笑いが起きる中、結局、最後まで一人で歌いきったTOSHI-LOW。ようやくライブゾーンの2人がステージに揃うと、「すげぇいい曲だった」(茂木)「いや、大したことねぇよ。あの曲しかねぇから盛り上がんねぇんだよ」(TOSHI-LOW)なんて自然体のトークから、「Pressure Drop」や「ナオミの夢」のカバーを披露。野外によく似合うアコースティックのサウンドと心地よいハーモニーで聴かせると、茂木のリクエストでOAU「朝焼けの歌」を演奏。しっかり魅せ場を作ると、ラストはTOSHI-LOWの演奏に乗せて、茂木が「スローバラード」を気持ちいっぱいに歌い上げる。同じ1974年11月9日生まれ、兄弟と呼び合う二人の仲の良さがよく見える温かく楽しい時間だった。

ライブゾーンを見終えた後は、昨日食べそこねた王里のもつ煮を食べようと、MAEBASHI PARK PARTYへ。大根やこんにゃくを入れない、もつオンリーの味で勝負するもつ煮という情報も仕入れて期待しながら出店に向かうも、今日も売り切れ……。だったらとカレーショップ スワンに向かって、少し並んでヒレカツカレーを購入。ついでにビールも買って、妙義ステージ近くのひと気のないところに陣取ってモシャモシャ。野外で食べるカレー、最高!と大満足して、心もお腹も満たされたところに妙義ステージでは、NakamuraEmiの音出しが始まっている。リハーサル代わりに「りんご追分」、「歌舞伎町の女王」、「今夜はブギー・バック」なんて名曲たちを美声で披露していた彼女。ビールを飲みながら、少し遠くからそれを聴いて、なんて良い時間なのだろう!とステージに近づくと、同じくその歌声に惹かれた人たちが妙義ステージに集まって来た。本番前から大いに期待が高まる中、NakamuraEmiのライブが始まる。

NakamuraEmi

「山人、戻って来ました!」と19年以来となる出演の喜びを告げ、明るい笑顔で始まったNakamuraEmiのステージ。1曲目「Don't」でライブをスタートすると、軽快なビートに乗せたキュートで芯のある歌声と心地よく流れるフロウに、フィールドも笑顔が溢れる。「今日は雨が降ると思ってたんで選んできました」と始まった「雨のように泣いてやれ」から「スケボーマン」と続き、美しく感情豊かな歌声でオーディエンスを魅了した彼女。「『山人音楽祭』の温かいお客さんに育ててもらって、フェスが改めて好きになりました。また成長して帰って来れるように頑張ります!」と話し、YAMABITOならぬ「YAMABIKO」が始まる。彼女のリードに会場中が歌声を合わせ、心が通じ合った瞬間を見届けたところで妙義ステージを後にする。

公演情報

DISK GARAGE公演

山人音楽祭 2024

2023年9月21日(土)22日(日祝)日本トーターグリーンドーム前橋

■出演者 ※50音順
・9月21日(土)
アイカワヒトミ / 打首獄門同好会 / Age Factory / ENTH / おとぼけビ〜バ〜 / ザ・クロマニヨンズ / 佐藤タイジ / サンボマスター / G-FREAK FACTORY / SIX LOUNGE / 上州弾語組合 / Dragon Ash / HAWAIIAN6 / FOMARE / プッシュプルポット / The BONEZ / MAN WITH A MISSION / MOROHA / ゆってぃ&バリ3TV

・9月22日(日祝)
KUZIRA / G-FREAK FACTORY / SHADOWS / SHANK / 上州弾語組合 / 四星球 / SCAFULL KING / 高木ブー / DJダイノジ / TETORA / 10-FEET / NakamuraEmi / HUSKING BEE / バックドロップシンデレラ / ハルカミライ / THE FOREVER YOUNG / ザ・ボヤキングス / ライブゾーン(TOSHI-LOW&茂木洋晃) / LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS PLUS / ROTTENGRAFFTY

■山人MCバトル×戦極MC BATTLE 出場者 ※開催は9月21日(土)
アイカワヒトミ / Amateras / armadillo / MC☆ニガリaka赤い稲妻 / 小池潔宗 / Shamis / DOTAMA / ピラフ星人 / Bendy / 歩歩 / MAKA / ミメイ
DJ:R da Masta / 司会:NAIKA MC

  • フジジュン

    取材・文

    フジジュン

    • ツイッター
    • Facebook
    • instagram
  • HayachiN

    赤城ステージ撮影

    HayachiN

    • ツイッター
    • instagram
  • Kazuya Kohsaka

    榛名ステージ撮影

    Kazuya Kohsaka

    • ツイッター
    • instagram
  • タマイシンゴ

    妙義ステージ撮影

    タマイシンゴ

    • ツイッター
    • instagram

SHARE

G-FREAK FACTORYの関連記事

アーティストページへ

最新記事

もっと見る