ASKAが14年前に刻んだ足跡が“完全限定生産”のライブ映像作品になる。2010年3月末で閉館した東京厚生年金会館(以下、厚年)での最後の10日間公演の1ステージを、丸ごと収録したBlu-rayが9月4日にリリースされるのだ。
ASKAと厚年との縁は深い。1989年にもCHAGE and ASKAで10日間公演を行っている。その後も何度も厚年のステージに立ってきた。「ホールに背中を押される感覚があった」とASKAは語る。2010年の10DAYSも感傷ではなく、感謝とともに未来へと進んでいくステージだ。まず選曲がいい。ソロ曲、グループ曲、さらには提供曲のセルフカバーなど、バラエティーに富んでいる。「L&R」「同じ時代を」「UNI-VERSE」など、時空間を共有することのかけがえのなさが描かれた曲が目立つ。
歌もバンドの演奏も素晴らしい。喉の調子も万全で、52歳のASKAの圧巻のパフォーマンスを堪能できる。しなやかな歌声がどこまでも広がる「風のライオン」、異世界へと誘われる「No Way」、月に吠えると形容したくなる「月が近づけば少しはましだろう」、未来に思いを託すような「君が愛を語れ」などなど、感動が次から次へと波のように押し寄せる。ソロでの屈指のステージの1つだ。
レアシーンも収録。本編終了後、制作途中の新曲をラララで披露する場面もある。のちにアルバム『SCRAMBLE』に収録される「僕の来た道」だ。厚年最後のステージを“完”ではなく、“未完”で終わるところがASKAらしい。終演後にはサプライズもある。最後の1秒まで楽しめる作品だ。
52歳のASKAの歌声が思い出の詰まった空間で鳴っている。鑑賞するうちに、部屋の中に厚年の空間が広がり、2010年と現在が混ざり合っていくだろう。これは時空を越えて届く作品だ。
音楽ライター:⻑谷川 誠
ASKA 10 DAYS SPECIAL グッバイ&サンキュー東京厚生年金会館 -ここにあなたの足跡を-
完全限定生産のため、下記の期間受注申し込み受付を行います。
受注期間:2024年6月18日(火)12:00〜2024年7月28日(日)23:00
全国CD店各店舗(タワーレコード / HMV 他)
※完全限定生産商品のため、受注期間内にお申し込みの方は、確実に入手できます。発売日以降でも上記店舗でご購入いただけますが、完全限定生産のため枚数に達し次第販売終了となります。
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