fox capture planが、結成10周年記念のニューアルバム『XRONICLE』を完成させた。ピアノ・トリオのフォーマットでライブで再現できないことはやらない、というそれまでのルールをとっぱらって、より自由に、よりバラエティに富んだサウンドに踏み出した『DISCOVERY』から1年、それよりさらに自由で、さらに発想の豊かな10曲が揃っている。
なお、『DISCOVERY』の後は、2021年に5月に9thフル・アルバム『NEBULA』、7月に結成10周年記念トリビュート・アルバム『ESCAPE-Tribute to fox capture plan-』、そして10月20日に『XRONICLE』、という順でのリリース。それらの間に、2021年10月期のフジテレビ系ドラマ『SUPER RICH』と、2022年1月公開の映画『コンフィデンスマンJP -英雄編-』の劇伴や、原因は自分にある。の新曲「以呂波 feat.fox capture plan」や、スマホゲームの音楽、ウェブCMの楽曲なども手掛けている。
「尋常じゃないペースでいつも何か作っているバンド」だが、それにさらに拍車がかかった10年目の3人に、『XRONICLE』のこと、このあとのツアーのことなどについて訊いた。
なお、『DISCOVERY』の後は、2021年に5月に9thフル・アルバム『NEBULA』、7月に結成10周年記念トリビュート・アルバム『ESCAPE-Tribute to fox capture plan-』、そして10月20日に『XRONICLE』、という順でのリリース。それらの間に、2021年10月期のフジテレビ系ドラマ『SUPER RICH』と、2022年1月公開の映画『コンフィデンスマンJP -英雄編-』の劇伴や、原因は自分にある。の新曲「以呂波 feat.fox capture plan」や、スマホゲームの音楽、ウェブCMの楽曲なども手掛けている。
「尋常じゃないペースでいつも何か作っているバンド」だが、それにさらに拍車がかかった10年目の3人に、『XRONICLE』のこと、このあとのツアーのことなどについて訊いた。
先行配信曲とリード曲は、はっきり言って、どれも日本向けじゃないんですよ(岸本亮)
──2020年11月に、アルバム『DISCOVERY』が出て、2021年5月に『NEBULA』、10月20日に『XRONICLE』。その間に、トリビュート・アルバムも出ているし、劇伴仕事もある、という。異常なペースですよね。
岸本亮(Piano)いやあ、まあ、ディレクターにケツを叩かれて(笑)。10周年だから、10枚目のアルバムを出すのがおもしろいんじゃないか、とか言い出して、「ちょっときついんちゃうか?」みたいな話をしてたんですけど、なんとかできたね。っていうアルバムですね。
──それぞれの作品の色分けって、どういうふうに考えていったんでしょうか。
岸本『DISCOVERY』は、長期スパンで、我々にしてはけっこうのんびり作ったアルバムかもしれないです。先行配信の曲──劇伴のアニメのメイン・テーマとか、インストとか、そういうのが集まってできたアルバム、みたいな感じだったので。でも、バンドとしては、第二章の始まりみたいな。で、『NEBULA』に関しては、9枚目と10枚目を同じ年に出す、というので、9枚目で「前からやりたかったことがあるんやけど」ってメンバーに提案して。コンセプト・アルバムですね、バンドとして初めての。で、次の『XRONICLE』は、いろんな意味で集大成というか、10曲、10種類の、バラエティに富んだ華やかさをテーマにして。なんでもありのアルバムですね。
──確かにそうなっていますね。
岸本特に、先行配信の「DRIVIN’」と「Akashic Xronicles」、あとアルバムが出た時のリード曲の「The Dawn Coming」は、はっきり言って、どれも日本向けじゃないんですよ。海外向けで。それは、Spotifyとかで、海外への発信がしやすくなってきたから。ちょっと時代が変わってきたし、インスト・バンドなんで、率先して海外向けのことはやっていかないと、という。
カワイヒデヒロ(Double Bass)曲の構成とかも、前はポップスっぽい感じで作ってたんですけど、今回は、大きくABCで終わる、繰り返しなし、みたいな。間奏でソロやってサビにまた戻ります、みたいな構成の曲は、少ないと思います。
岸本自分自身も、海外のいろんな音楽が近くなって、情報を得やすくなった、っていうのはあるかもしんないですね。日本的な侘び寂び、起承転結、みたいな曲もあるけど、そうじゃない曲が増えてきた、このアルバムは。
──音楽ストリーミング・サービスによって、海外も視野に入れやすくなった、というのは、音楽を作っていく上でも大きいんですね。
カワイそうですね。ほんとは、アメリカ・ツアーとか、海外のツアーも、何本か組まれていたので。コロナ禍で行けなくなったんですけど。そういうのにチャレンジできるように、曲のアプローチを海外向けにしたところも、あるのかなと思います。
──届いている実感もある?
カワイそうですね。外国の方からメールが届いたりとか、SNSとか──。
井上司(Drums)YouTubeのコメントとかも。あと、Spotifyが、どこの国で聴かれているかを、見れるようになったのも大きい。
岸本Apple MusicとSpotifyで、再生順位の高い曲が違ったりするんですよね。Spotifyとか、日本ですごい人気のある曲が、全然トップに入ってなかったり、逆に「あ、この曲がこんなに回ってんだ?」っていうのがあったり。Spotifyの推し曲も、それを踏まえて考えたりして。僕も、ラジオかSpotifyがきっかけで、新しい音楽を聴くことが多いので。非常に影響されている部分は、ありますね。