
fox capture planがフィーチャリングにTHE CHARM PARKを迎えた新曲「Tailwind feat. THE CHARM PARK」を配信リリースした。fox capture planにとっては、ヒグチアイを迎えて8月にリリースした「偶然の一致」に続く歌もの曲。流麗なピアノトリオのアンサンブルに、THE CHARM PARKの透明感のある歌声とギターサウンドが乗って、この先の未来を描く爽快な一曲になっている。来年3月20日(金・祝)には有楽町I’M A SHOWでこの2組によるツーマンライブも決定。楽曲制作の裏側と、両者が共振した「日本独自の音楽」に対する想いを語り合ってもらった。
──実際に会うのはかなりひさびさで、2019年に服部緑地野外音楽堂で開催されたイベント以来だそうですね。
岸本亮(Pf&Key)そうなんです。なので、楽曲はデータでやりとりをしたり、電話でしゃべったりして作りました。
THE CHARM PARKさらにその前を言うと、僕は日本に来て15年ですが、初めて日本に来たときに、知り合いにいろんな場所を案内してもらう中で、初めてビレバン(ヴィレッジヴァンガード)に行って、そこでfox capture plan(以下、フォックス)の楽曲を耳にして。外国人からすると、日本独特のメロディーでインストのバンドをやってることがすごく面白いと思いました。そこから自分は別のバンドで活動して、それが解散して、THE CHARM PARKが始まって、やっと実際にお会いできたんですけど、前からずっと聴いてたような感覚です。
──まさに初期のフォックスであり、当時のインストシーンはビレバンから火がついた側面がありましたよね。そんな2組が今回コラボすることになったのは、どういった経緯で?
岸本一番最初に会ったのは2018年だと思うんですけど、年末に「SAPPORO CITY JAZZ」で北海道に行ったときに、ラジオ局で「THE CHARM PARKさんいるから、ご挨拶しましょう」みたいになって、帰りも同じ便だったのかな。その後、まだ全然記憶が新しいうちに、さっき言った服部緑地のイベントがあって、確かトリでしたよね?
THE CHARM PARKそうだったと思います。
岸本そのときめちゃくちゃかっこよくて。それで「フィーチャリングのオファーするのいいんじゃないか」って、メンバーと話していて。ただその後にコロナ禍になってしまって、一回活動を見直したときに、当時は結局インスト作品がメインになったんですけど、改めて「シングルで歌ものを出していきたい」ってなったときに、男性と女性とどちらもやりたかったので、男性はCHARMさんかなって。ボーカリストとしても、ギタリストとしても、どっちの存在感もある人なので、面白いものが作れるんじゃないかと思いました。
──歌ものでいうと、8月にはヒグチアイさんをフィーチャーした「偶然の一致」がリリースされています。
岸本ヒグチさんも2年前から「やりましょう」みたいな話をしていたので、形にするなら今かなって。CHARMさんもヒグチさんとやられてますよね。
CHARMそうなんです。2023年に出たヒグチさんの「ラブソング三部作」で、最初の2曲を僕が編曲して、最後の曲をフォックスさんがやられていて。なので、もともと三角でつながっていたのもありますよね。
岸本不思議な関係というか、僕らと同じディスクユニオンのGOODBYE APRILにもヒグチさんが参加してて、俺もGOODBYE APRILの別の曲に鍵盤で入ってるので、今度はGOODBYE APRILとCHARMさんが何か一緒にやるんじゃないかなって(笑)。
──カワイさんと井上さんはCHARMさんの魅力をどんなふうに感じていましたか?
カワイヒデヒロ(Ba)歌声がすごく優しくて、透明感がある男性ボーカルの方はあんまりいないなと思ったので、いつか何か一緒にできたらなと思ってました。
CHARMありがたいですね。
カワイメルテンが作った曲にCHARMさんの歌が乗ってどうなるのか、最初はイメージできなかったんですけど、結果的に新しいサウンドになったんじゃないかと。
井上司(Dr)僕はラジオ局で初めてお会いした後から、日常でよく聴くプレイリストの中にずっとTHE CHARM PARKさんの曲を入れてたんです。でも僕も最初にこの曲を3人だけでレコーディングしたときは、この先ここにどうCHARMさんが合わさっていくのか未知数でした。3人だけでやってるときはがっつりフォックスの色味が強かったので、どう混ざり合えるのかなと思ったけど、混ざったらちゃんとCHARMさんの色が出ていて、すごくいいものになったと思います。
岸本実際にスタジオで会って、いろいろやり取りすることになるかなと思ったんですけど、リモートでのデータのやりとりになったんです。CHARMさん的にはその方が落ち着いてできるのかなと思ったので、そのやり方にして、ミックスまでやりました。ギターのパートとかは「ここから間引いてください」みたいに言われたりもしたけど、結局全部使いましたね。









