去年はたくさんライブをした年でした。3月の武道館ワンマンライブに向けて、ライブもたくさん観た年だったなって思います。武道館でワンマンライブをやるのが初めてだったので、UVERworldさんやLiSAさんとか、アーティストさんの武道館公演をたくさん見た記憶があります。ちょうど1年前はそんなことをしてました。
思い返せば、もう泣いてましたね、あれ(笑)。お客さんの声援を受けて、いろんな気持ちがバッて一気に溢れてきて。<泣いてもいいかな?>っていう気持ちと、<まだ泣いちゃダメだよ、1曲目なんだから>っていう気持ち——天使と悪魔みたいな瀬戸際でオープニングはずっと葛藤していました。武道館という特別な公演ということもあって、初めてみんなの前でアコースティックギターを弾いたりもしたし、思い出深い公演だったなって思います。
武道館を終えたあとの初の全国ホールワンマンツアーの中で、ライブで楽しくパフォーマンスができるようになったなっていうことを実感しました。それまではちょっと悩んでたこともあったんですけど……。
私はデビュー前の下積みというものがなくて。オーディションも自分の人生の中でトントンと進んでグランプリをいただくことが出来てしまって…。そしてなんとあの有名なクリエイターチームのHoneyWorksと組んでっていう、すごいシンデレラストーリーというか、幸せな道を突き進みながらも、自分のパフォーマンスやMC、お客さんに対するリアクションとか、HoneyWorksではなく、CHiCO with HoneyWorksとしての自分のポジションというか、あるべき姿というか……。いろんな悩みが自分の中だけで重なっていたんですけど、武道館公演で、そんなに思い悩むこともなかったなって感じたんです。たくさんのお客さんが応援してくれることも、知ってはいたけど、あのステージでより実感できたし、バンドメンバーやスタッフさん、マネージャーにも、これからもっと甘えていこうというか、相談していこうって思えました。いろいろと吹っ切って前に進めた武道館公演でした。
そうなんですよね。本当にあの大きい声援を聞いて、ちょっといろんなものに盲目になっていたんだなって感じました。ちゃんと周りを見渡してみると、あんなに応援してくれる人がいた。だから、自分の中で抱え込んでちゃダメだな、前を向かないとダメだなって、改め直したっていうことがありました。
昨年までは2年間、ライブハウスツアーをやらせてもらっていて。ホールツアーは初めてだったので、お客さん、入るのかな?っていう不安はありましたけど(笑)、武道館で楽しいって思いながら歌えたから、きっと大丈夫だろうなって思ってました。
これはもう性格ですね(笑)。実際、60%くらいは自信がありました。残りの40%は歌詞を間違えないかなとか、MCでちゃんとみんなを楽しませられるかなっていう不安です。それも、本番までには、バンドメンバーと協力し合えるだろうなっていう思いがあったので、100%の成功を目指して、堂々とできたつもりです。
私、初めて中野サンプラザホールに足を踏み入れたのは、事務所の先輩のスフィアさんのライブだったんです。しかも、毎年、ミュージックレインのイベント『Music Rainbow』を中野サンプラザホールでやっているので、私の中では、ミュージックレイン=中野サンプラザホールというイメージがあったし、いつか私もその輪に入りたい、いつかここで『ただいま』って言えるようになったらいいなと思っていました。だから、ホームのようだって言ってもらえるのは嬉しいです。