──廃墟好きだとお伺いしました。
3年前くらいから、廃墟で撮るMVが多くなったんですよね。振り返ってみると、「vanilla sky」も廃墟だし、廃墟の方がやっぱり盛り上がるんですよ。「さむー」って言いながら冬の廃墟で撮ったり、「アツ」って言いながら夏の廃墟で撮ったりとか(笑)。自由はきかないし、コンセントもないんですけど、廃墟はすごく魅力的です!
——どんなところが魅力ですか?
ニューアルバムのジャケも山梨の廃墟だったんですけど、入った瞬間にマネキンの首と肩が落ちてて。壁など壊し途中でガタガタの面があったりするんですけど、かつてどんな人がここにいて、どういう風に過ごしていたんだろうって想像するのがすごく楽しいんですよね。廃墟で1曲、歌詞が書けるくらいワクワクする。自然に生えた苔とか、作り途中のガラスとか。霊感はないので怖さは全くないです。あと、私、退廃的な人なので、廃墟が合うんですよね。
——(笑)「アークエンジェル」のMVは?
これも、ジャケとは別の廃工場です。なぜかデフォルトでピアノが置いてあって。すごく楽しかったなっていうぼんやりとした思い出はあるんですけど、そこで何をしていたのか記憶がないくらい集中してて。座っているシーンがあるんですけど、私は自分の部屋でいつも、こんな感じで体育座りしているので、普段の私はこういう感じなんだって思って見てもらえたらと思います(笑)。
実際に撮影用の廃墟を探すスタッフさんはかなり怯えていらっしゃいましたが〜。
綾野ましろさん、ありがとうございました!