【Legend Guitarist】KOJI(ALvino)/you(Janne Da Arc)/RENO NewComer:新井崇之(LIPHLICH)が夢の競演!ライブレポートUP!

ライブレポート | 2017.09.06 18:00

Legend Guitarist Vol.2 ~Summer Next Start~
2017年8月24日(木)赤坂BLITZ
●出演:KOJI(ALvino)/you(Janne Da Arc)/RENO NewComer:新井崇之(LIPHLICH) [五十音順]
●Support Musician:Ba.NATCHIN(21g)/Key.都啓一(Rayflower)/Dr.shuji(Janne Da Arc)

●Report:岡本明
●Photo:小野寺将也

前回から約半年のインターバルで開催された、ギターインストのイベント「Legend Guitarist Vol.2~Summer Next Start~」。今回出演したギタリストは、KOJI(ALvino)、you(Janne Da Arc)、RENO、そして初参加の新井崇之(LIPHLICH)という4名。前回はギタリストが曲ごとに入れ替わり登場し、ソロもありつつ複数のギタリストとのセッションも行うという形だったが、今回はステージ上に4人が並んだまま進行していくという形式に。そのせいもあって、華やかなステージで観客の期待をあおるイベントとなった。

歓声とともに現れた4人が横一列にポジションを取り、1曲目の「Legendary」がスタート。前回に続くこのイベントのメインテーマ曲であり、爽快でインパクトの強いイントロから一気に引き込まれていく。間奏では4人が交互にソロを弾き、早くも白熱のプレイが飛び出す。 「赤坂BLITZ、最後まで楽しんでいきましょう!」とRENOが呼びかけ、自身の楽曲「Chemical Rock」へと繋げていく。たたみかけるビートに乗せ、RENOとyouのツインギターが冴え渡る。さらにRENOが何度もコール&レスポンスで盛り上げ、会場が熱気に包まれていく。始まって2曲目とは思えないほどの盛り上がりだ。

KOJIの楽曲「JOY」は伸びやかなメロディが印象的で、空を旋回するようなサウンドが心地いい。後半にKOJIとRENOのツインギターがテンションを高めていたのも鮮やかなポイントだった。 youの「new place」はメロディアスなミディアムナンバー。歌うようなフレーズがさまざまな情景を浮かび上がらせ、思わず聴き入ってしまうほどの高い表現力を見せつけてくれた。

KOJI (ALvino)

「“Legend Guitarist Vol.2”、みんなこの日を楽しみにしていたんじゃないかな。僕らも負けないぐらい、この日が来るのを楽しみにしていました。前回は5人のギタリストがそれぞれのソロ作品を時間の中で演奏するスタイルだったけれど、今回はそれぞれの楽曲を4人のギタリストが奏でるスタイルにバージョンアップしたので、最後まであなたたちが望んでいるギタリストがステージにいます(笑)。最後までよろしくお願いします。」(KOJI)

「僕は連続出場なので、またみなさんにご迷惑をおかけしつつ、大きな胸も貸しながら(笑)。ただ、今日はRENO君と衣装が被っていて(笑)。これも、仲良しということで認めていただければ(笑)。」(you)

「僕も2回目なんですけど、1回目はAKIHIDEさんと帽子が被り(笑)、今回は帽子をやめようと思ってロングカーディガンにしたらyouさんと被りました(笑)。」(RENO)

「僕だけ名前が漢字なんですけど、タッキーと呼んでください!」(新井)

「そんなキャラだった?ステージで本性が出るね(笑)。」(KOJI)

「ギターインストは興味あったので、今日は楽しみにしてました。」(新井)

新井崇之 (LIPHLICH)

そんな和やかなやり取りもありつつ、新井はマイケル・シェンカーのカバー「Into The Arena」を披露。泣きのメロディをフィーチュアしたダイナミックなフレーズで魅了する。さらに、ゲイリー・ムーアのカバー「Sunset」を取り上げ、しっとりとしたメロディの中に時折覗く激しさも含め、情感豊かなギタープレイを届けてくれた。

youの「sweet lemon」はこまやかなニュアンスを追求したナンバー。繊細なフレージングが綴る静けさから、エモーショナルなフレージングが生む迫力といった、ギターの可能性を感じさせる大きなウネリが生まれていく。感情の揺れ動きを自由にコントロールする幅広いプレイに会場も聴き入っていた。 KOJIの「Perfect World」は壮大なリフで引きつけ、哀愁のあるメロディがインパクトを刻んでいく楽曲。曲に込められたさまざまな想いが伝わる演奏が感動的だった。 そして、「No6」は新井崇之による、鋭いリフをベースにしながらも重厚さを感じさせる曲。ソロでは激しいアクションも交えて弾くなど、ギターフレーズも自身の表情もリンクしたアグレッシブな場面を見せてくれた。

you (Janne Da Arc)

「今回もリハーサルが思いのほか大変でした。ギターが4人いるってなかなかないからね。でも、リハで見ていると、プロとしての押すところと引くところがあって、プレイだけじゃなく内面でもさすがだなと思いました。おかげでリハーサル、長かったけどね。」(KOJI)

「そこまで感じてなかったけど、初日、9時間やってましたから。」(you)

「いや、youさん、腰を痛めて座ってましたよ(笑)。」(RENO)

「それを言うんじゃない(笑)!」(you)

「最後の曲が終わってブツブツ言ってました。しかも、明らかに俺のほうを向いてなくて(笑)。」(RENO)

「ボロボロだったんじゃない?」(KOJI)

「僕も自覚してましたけど、そこまでとは(笑)。」(you)

「でもそんなハードなリハのおかげもあって、すごく楽しく本番を迎えられています。楽器を持つと、ギターを持った初心に返らせてくれるというか。自分たちの大切なギターという楽器から生まれる音楽をみんなと共有できて、本当に幸せな時間を過ごさせてもらっています。ここから後半戦はもっと盛り上がっていきたいね。盛り上げ隊長と言えば、RENO君!あとは任せた!」(KOJI)

「ラストに向けて、盛り上がる準備はできているか!」(RENO)

RENO

RENOのシャウトによって、さらにヒートアップしたコール&レスポンスが展開。観客も全員、拳を振り上げ応える。youの「action」へと突入し、youを中心にした他の3人とのテクニカルな掛け合いに大きな拍手が沸き起こる。各ギタリストによるスリリングなタッピングの応酬もあり、最大級の見せ場を作り上げていた。

ドラマチックに構成が変化していくKOJIの「Universe」が、その盛り上がりにさらに拍車をかける。メロディアスなフレーズが縦横に飛び交い、伸びやかさと熱量の大きさを感じさせるナンバーとしてまぶしく刻まれる。

そして、ラストに用意されていたのはRENOの書いた2曲。彼のキャラクターそのままに豪快で明るい曲調が炸裂する。ギターフレーズに合わせ観客にも口でフレーズをレスポンスしてもらい、会場全体に一体感をもたらした「From the Sky」。さらに、メンバー全員一丸となったアッパーなサウンドと、次々に繰り出されるソロが圧巻の「JOURNEY」でエンディングを迎えた。

鳴りやまないアンコールにこたえ、4人が再び登場。

(左より) KOJI / you / RENO

「来てくれるお客さんもこのイベントの楽しさの要素に含まれているので、心から感謝しています。」(KOJI)

「自分の曲以外の曲を覚えることってあまりないですから。それぞれの曲やフレーズに自分にないものを感じました。」(RENO)

「RENO君のギターって、エモーショナルで、感情が指先からほとばしっているような感じがあるよね。」(KOJI)

「RENO君はね、ギターインストを一般に広められる逸材かなと思ってる。一般に切り込める可能性を秘めたギタリストだと思うので、みなさんもぜひ広めて下さい。ついでに僕も広めてください(笑)。」(you)

「みんなで頑張りましょうよ(笑)。」(RENO)

「2回目にして、それぞれのアーティストの曲を全員が奏でるという、このイベントの特色がうまく出せたと思うので。今後もこのスタイルを俺たちが育てて、聴く側も出る側も素晴らしいと思えるイベントになるよう頑張っていきます。」(KOJI)

(左より) KOJI / you

そして、今回のイベントのために書かれた、KOJIとyouの共作である「Summer Next Start」を初披露。2人の個性が詰まった楽曲だけあって、スムーズなメロディで始まりつつも後半は凝った展開へと加速していく。ここでも全員のギターソロにスポットが当たり、カラフルかつ目まぐるしい流れを生み出していた。

ここで、“みんなが知っている曲をやりたいと思って用意してきた”というカバー曲をピックアップ。暑い夏に涼しくなってもらおうと紹介されたのは「Let it Go」だ。「アナと雪の女王」の主題歌として世界的に大ヒットしたナンバーを4人のギターが流麗なアレンジに仕上げ、オリジナルのオーケストレーションに匹敵するほどの厚みのあるサウンドとなって目の前に迫ってきた。

続けざまに、こちらも映画音楽で「Mission Impossible」をカバー。オリジナルがギターリフ主体の曲なのでギターインストとして全く違和感のないナンバーなのだが、途中には各自の超速弾きソロが挟み込まれ、このイベントならではの醍醐味とスリルが味わえた。 アンコール終了後もますます大きくなる拍手にダブルアンコールで答える4人。

(左より) 新井崇之 / KOJI

「こんな楽しい日ってあるんですね。」(新井)

「新井君はリハではいつもニコニコしているけれど、ステージでは新たな一面が見れたし(笑)。フレーズが渋いよね、マイケル・シェンカー、ゲイリー・ムーアって俺たちより上の世代が影響受けているのに。」(KOJI)

「僕、タイムマシンで来たんですかね(笑)。またぜひ一緒にやりましょう!」(新井)

「こんなに素晴らしいミュージシャンがいて、それぞれ尖った才能があって、それを最年長の僕がまとめるのは楽しいんですよ。ファンのみんなが望むこと、いい意味で裏切ること、これからもそういうことを引き出す役割をできたらいいなと思います。今日は大成功だったんじゃないかな。これからも一歩一歩、力を注いで成功させて、次なる未来に進んでみんなと時間を過ごせることを楽しみにしています。」(KOJI)

最後はギターキッズにはたまらないナンバー「Canon Rock」で締めくくる。有名なクラシック曲「パッヘルベルのカノン」のメタルアレンジで、数多くのギタリストがカバーしたことでも知られるが、ハモリにソロにと、笑顔で多彩なフレーズを奏でる4人の姿は、まさにギターキッズそのもの。時間を忘れて没頭する4人のピュアな魂がそこにあった。

ライブ中には、11月20日に行われるKOJIとyouの2人によるイベント「Legend Guitarist 異伝~Crash~」の開催が告知され、このシリーズがますます興味深いものになっていく予感を感じさせてくれた。

互いにリスペクトするギタリストたちが集い、ギターインストの魅力を体現するこのイベント。今後も多彩なギタリストを招き、さらなる広がりを見せていくのは間違いなさそうだ。

 

■ SET LIST

 

Legend Guitarist 異伝 ~Crash~出演の「KOJI×you対談」を後日アップ!お楽しみに!

Legend Guitarist 異伝 ~Crash~

2017年11月20日(月) TSUTAYA O-WEST
Guitarist:KOJI(ALvino) / you(Janne Da Arc)
Musician:Ba.NATCHIN(21g) / Key.都啓一(Rayflower) / Dr.shuji(Janne Da Arc)
チケット一般発売:10月22日(日)

オフィシャルサイト先行受付

受付期間:受付中 ~ 2017年9月18日(月・祝) 23:59まで
※詳細は各アーティストのオフィシャルサイトをご確認ください
ALvino Official Site
you official web site

関連リンク