浜野はるき、女性限定ライブで「LIVE TOUR 2026 “COVER GIRLs”」をスタート!心揺さぶる音楽でファンと感情が共鳴

ライブレポート | 2026.05.02 19:00

浜野はるき LIVE TOUR 2026 "COVER GIRLs"
2026年4月26日(日)渋谷STAR LOUNGE

シンガーソングライター・浜野はるきの11公演に渡る全国ツアー「浜野はるき LIVE TOUR 2026 “COVER GIRLs”」が、4月26日の渋谷STAR LOUNGE公演からスタートした。同公演のみ女性限定ライブとして開催され、“赤”を用いたアイテムを取り入れるというドレスコードも設けられた。
浜野本人も当日SNSで会場入りをした際の赤を用いたファッションを投稿し、開場時間には思い思いに赤色を取り入れたファッションの女子たちが、シンボルカラーが赤の同会場の前に集合する。開場中はDJ §arinaが女性アーティストの楽曲をプレイし、ステージは赤い小物やアウターが掛かったハンガーラックやラグ、ローテーブルなど女子の部屋をコンセプトにした装飾で彩られていた。チケットも発売から早々にソールドアウトし、浜野本人の言う“世界最大級の女子会”として申し分のない環境だ。

「鬼Kawaii」のイントロが流れると同時に浜野がステージに登場すると、フロアはふと漏れた独り言のように「かわいい……!」と口にする。そんな彼女たちに向けて、浜野も一人ひとりと目を合わせて手を振りながら可憐な歌声を響かせた。「速攻ゴミ行き案件」では歌詞をしっかり伝えるように、「ギジコイ」では傷ついた女性の心情を慮るように、報われない恋心や切ない感情を肯定するように歌う。相談にしっかりと向き合う同性の友達のような温度感だ。観客も自分の過去の記憶や、今抱えている感情を打ち明けるように彼女の歌に聴き入った。

女子のみが集まった空間に「声が高い!」と新鮮なリアクションをする浜野は、SNSのコメントでファンが自身のことを“遠い親友”と称していたことに触れ、「それだ!と思ったしうれしかった。皆さんわたしを遠い親友だと思って」と呼びかける。「CuL」を振り付けとともに歌唱して歌詞に合わせて観客を称え、躍動感のあるDJアレンジもフックになった「Dear my ex.」や「Vengeance」ではキュートかつ凛とした歌声で過去の恋人たちについて辛辣な言葉を連ねる様子が痛快だ。浜野は終始リラックスした様子で、観客も同じように彼女の音楽にじっくりと身を委ねる。浜野も観客も自分自身でいられる、自分自身を許してあげられる、まさにツアータイトルに込めた“全員主役”の空間が生まれていた。

「傷ついたこと、苦しかったこと全部ここに置いていってください。わたしのライブのたびにそういうものをリセットして強くなってくれたらうれしいです。そんな思いでこの曲を書きました」と告げると、アカペラで「最低な君」を歌い出す。低音からはやるせなさが、ファルセットからは募る切なさが伝わり、観客一人ひとりの悲しい恋の記憶や感情に真心を寄せる。自身の人生を投影した「25」と「Tokyo」では様々な感情を抱えながらも自分の選択を正解にしていくという決意や、自分の心に素直に生きるというアティチュードを感じさせ、その堂々とした佇まいに目を見張った。

「3曲ほど10代のときに書いた曲を歌いたい」と言う浜野は、傷ついたときにまず思い出すのはファンであることを話し「わたしの歌詞に共感してくれるみんなは、同じように傷ついているのかなと思う」「みんなが味方だからわたしは強くいられる」と笑顔を浮かべる。そしてステージにキーボーディストの植村カンナを招き、ファンからリクエストの多かった10代の頃に作った楽曲「I miss you」と「あと少し好きでいていいですか?」を2人編成で披露した。マイクスタンドやスツールを使用したスタイル、繊細なピアノアレンジは、彼女の創作の原点とも言うべき感傷性やメロディの美しさをピュアに映し出していた。

3曲目は「ずるいね」か「セックスレス」のどちらかを会場に集まった観客に選んでもらいたいとアンケートを取る。会場の意見は互角で、フロアからは控えめながらに次々と「どっちも!」の声が上がった。すると浜野も「なんとなくそうなる気がしてた」と笑い、急遽2曲とも披露する。観客も浜野の心意気に熱い眼差しで応えた。

その後は開演前に観客から集めた質問に回答するコーナーへと入る。植村と§arinaも交えて「なんでそんなにラブソングを書いてくれるんですか?」「どんな練習をしているんですか?」「強いマインドでいられる方法は?」などの質問にテンポよく浜野流の返答をし、MBTIや血液型といった性格診断の話題で盛り上がる一幕はまさに女子会そのものだった。

再びDJセットに戻ると、「女でいたい」「Princess GaL」と観客もコール&レスポンスやシンガロングなどで楽しむ。「誰よりも女の子の気持ちを理解できる人間でありたい」「ここにいるみんなが主役です。あなたの人生のカバーガールはあなた自身だから、自分が輝ける人生を作ってほしいなって意味をツアータイトルに込めました」とあらためてツアーへの思いを語った後は、「ちゅ<3」「絶対約束」と少女性のあるポップソングとチルムードの漂うサウンドで会場を夢見心地に包んだ。

そして「全力で強く生きてください。女の子は重たい荷物が持てないし、トイレの上のティッシュとか届かないし、そのほかにもだるいなって思うこといっぱいあるけど、みんなに“女に生まれてよかった。来世も女の子がいい”と思ってほしいし、来世を選べないから現世で女の子を一生楽しむっていう気持ちで生きてほしいからこの曲を作りました」と語り、「ひめweek」を届ける。次曲の「中洲ロンリーナイト」も含めお互いの気持ちを分かち合うように、エネルギーを共有するようにピースフルな空間を作り、本編ラストの「リナリア」の歌声は、ともに幸せになろうと約束を交わすように優しさとぬくもりに溢れていた。

アンコールではスマートフォンでの撮影を許可し、「この曲はまだリリースされていないけど、ガールのために書いた曲だし、せっかくツアー初日にこんなにたくさんガールが集まってるんだから、絶対歌いたい!と思って間に合わせました」と言い、近日リリース予定の「好意症」のフルサイズを初披露する。観客もさらなるサプライズを喜び、ひと足早く届けられた新曲を熱心に聴き入った。

浜野は「今日は本当にありがとうございます!次会うときまで元気でいてください。バイバイ!」と、名残惜しさを滲ませた笑顔でステージを後にした。女性限定ライブという環境は、浜野はるきの音楽が女性の生きる糧になっていること、心の支えになっていること、何よりも彼女たちの心を素直にさせていることをより強く実感させた。彼女に向ける声援も等身大で、一切の無理をせずに時に噛み締めるように、ときにとても満たされていて幸せそうに聴き入る観客たちの姿が印象に残っている。同じように傷ついて、それでも強く生きていこうとする浜野の姿に共鳴した女性たちが集まったフロアを眺めながら、彼女の音楽が届くべき場所に届いていることを痛感した。

ここから浜野はDJ+ドラムセットで各都市を回り、ファイナルを彼女史上最大規模となる豊洲PITにて迎える。ツアー初日後に胸部の疲労骨折が発覚したものの、一部演出の変更をしながら観客に楽しんでもらうべく準備に励んでいるようだ。このピンチとも言える状況をどう乗り越えるのか、湯水のようにアイデアが湧き上がる彼女の本領発揮とも言えるかもしれない。彼女がこのツアーで得たものをどのようにファイナルで開花させるのか、引き続き注目である。

SET LIST

01. 鬼Kawaii
02. 速攻ゴミ行き案件
03. ギジコイ
04. CuL
05. Dear my ex.
06. Vengeance
07. 最低な君
08. 25
09. Tokyo
10. I miss you
11. あと少し好きでいていいですか?
12. セックスレス
13. ずるいね
14. 女でいたい
15. Princess GaL
16. ちゅ<3
17. 絶対約束
18. ひめweek
19. 中洲ロンリーナイト
20. リナリア

ENCORE
21. 好意症

OFFICIAL PLAY LIST

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