harha SOLD OUTで迎えたキャリア3度目のワンマン「キボウカクメイ」で魅せた確かな進化。観客とヴァイブスを重ね合わせ、第2章へ

ライブレポート | 2026.03.20 20:00

harha ONE MAN LIVE 「キボウカクメイ」
2026年3月8日(日) Zepp Shinjuku (TOKYO)

シンガーのヨナベとトラックメイカーでラッパーのハルハによる音楽ユニット“harha”が、3月8日(日)に東京・Zepp Shinjuku (TOKYO)にて、キャリア3度目となるワンマンライブ「キボウカクメイ」を開催した。

2022年10月に活動を開始したharhaには「はじまりの曲」と言われている楽曲がある。地元のHIPHOPコミュニティでトラックメイクをしていたハルハがネットでヨナベの歌声に出会い、声をかけた当時に歌ってもらった曲。「ミライサイライ」「オトナタイコウ」に続く3rdワンマンライブ「キボウカクメイ」のオープニングを飾ったのは、「choose 1」だった。

開演前のフロアはインダストリアルな重低音が鳴り響いていた。深い海の底のようでもあるし、夜空をゆく飛行機のエンジン音のようでもあった。開演時間を少し過ぎた頃、突如、満員のフロアの照明が落とされ、一瞬の暗闇と静寂が訪れた。続いて、ステージの天井と床を繋ぐ一本の光が現れ、インスタレーションの展示会で流れるようなサウンドとシンクロして点滅を始める。空間と音、光が融合したサウンドインスタレーションにバンドが加わっていき、観客もクラップを鳴らす。ここでヨナベがステージに姿を現し、ノイズの中からヨナベの美しい歌声とピアノのフレーズが浮かび上がる「choose 1」へ。音源よりもダイナミズムと高揚感が増したEDM寄りのサウンドでいきなり観客のテンションを一気に引き上げたが、地元のヒップホップコミュニティでトラックメイクに励んでいたharha前夜のハルハを思わせるプロローグにもなっていた。

そして、ヴォーカルのヨナベが「今日は遊びに来てくれてありがとうございます。みんなのためだけに音楽をやりにきました。全力で受けとめてください」と呼びかけると、観客は大きな歓声をあげた。2022年10月リリースの記念すべき1stシングル「争奪最前戦」ではジャンプを繰り返す観客との<ラッタッタ>というシンガロングも発生。ファンキーなベースラインとギターのカッティングでシームレスに繋いだ「浪漫人」では絶望を明るく歌い上げ、フロアをロマンチックなムードで包み込むと、そのまま「ラブハイプマン」へ。ヨナベとハルハは、クラップとコールを送る観客としっかりと目を合わせながら、<せーの>で声とヴァイブスも重ね合わせ、心地よい一体感へと繋げていった。

ブルーのライトに染まってフロアで、泣きながら笑顔で踊りたくなるような80'sを彷彿とさせるシティポップ「GOODLUCKSTORY」で純粋にいいメロディといい歌声を聴かせると、ドラムソロをはさみ、ハルハのラップを取り入れた「アルテルテ」では、高く掲げた手を左右に振る観客に向けて手を振りながら語りけるように歌うハルハ。そのステージングからは、シンガーとしての魅力がダイレクトに伝わってきた。

そして、歪んだエレキギターを基調にしたロックバラード「ステレオタイプライター」ではステージ上のスクリーンに様々な街の様子が流された。続く、ドラマ「すべての恋が終わるとしても」のオープニング主題歌として書き下ろしたアコースティックなバラード「素描」は、レトロなブラウン管のテレビをじっと見つめる一人の少女の映像が映し出されていた。スロウテンポのナンバーに確かなエモーションを込めて歌い上げるヨナベの優しく温もりのある歌声の素晴らしさはもちろん、バンド演奏や演出面でも確かな進化を遂げていることを実感した。

さらに、ここでヨナベとバンドメンバーがステージを去り、しばしハルハのソロステージとなった。完全なるサプライズでの披露となった未発表曲 「realise Life」では、ハンドマイクでラップを繰り出し、ハードなテクノにアレンジされた「ボクラノ(Remix)」という夢を語った2曲を経て、ヨナベとバンドがステージに戻ると場面は一転。クラブからライブハウス、テクノからロックへという流れの中で強靭なバンドサウンドによって観客の熱量が上がっていき、ライブは後編戦へと突入。

終わりの来ない旅の始まりを綴った「草縁」という流れもまた、harahの最初の1ページだ。そして、切なくも凛とした歌声とタフなバンドサウンドが共鳴する「made in 君」でフロアの熱量を一気に引き上げると、SNSでバズを巻き起こした「人生オーバー」ではコール&レスポンスにヨナベが歌声を重ねていった。さらに、トラメガで歌いながら放たれた「ベイカーベイカー」から、ヨナベの「まだまだ終わらないよ。ついてこれるよね?」という言葉から始まり、最新曲ながらも手拍子と<ラララ>の合唱が生まれた「Forever Never Forever」からライブは後半戦へ。「ハイホーハイホー」の歌詞でもある通りに“暗闇を吹き飛ばす”ようなジャンプと大音量のクラップとシンガロングが起こり、ハルハが「革命を起こせるよね?」と呼びかけた「マスカレード」ではフロア全体がポジティヴでハッピーなムードで包みこまれた。

そして、ヨナベが「2026年はたくさんのライブイベントに出演します。もっといろんな場所でみんなに会えるように、もっと大きくなれるように、これからも音楽を頑張っていこうと思います」と宣言。「こうやってみんなの前で言えるのは、harhaを知って、harhaの曲を聴いて、今日、ここに来てくれたみんなのおかげだから、どうかこれからもみんなの人生の中にharhaの枠を少しだけ空けてくれたら嬉しいです」と語り、鍵盤の伴奏のみで歌い始めたバラード「あやつなぎ」へ。ハルハがヨナベに声掛けをした時に初めて歌ってもらった楽曲を通して、ライブに足を運んでくれた方々に感謝のメッセージを送ると、ヨナベは改めて、「また会う日まで、それぞれの人生の位置について、“ON YOUR MARKS!”でharhaの曲と一緒に楽しい日々を過ごしていってください」という言葉から、「ふうらい」へ。ヨナベとハルハによる情熱的な2声が春の風を連れてくる中、ハルハが「第1章の終わり」と位置付けていたライブはエンディングを迎えた。

クラブミュージックとポップミュージック、リアルとバーチャル、ストリーミングとライブ、男声と女声、希望と絶望、笑顔と涙、出会いと別れ……。一見すると相対しているように感じる2つの事柄をポップにダイナミックに繋げていくharaha。ようやくスタートラインに付き、走り出す直前の体勢を整えという彼らは、第2章でどんな物語を紡ぐのか。終演後には、初の東阪ツアー『ON YOUR MARKS!』の開催を発表。10月4日(日)に東京・Spotify O-EAST、10月30日(金)に大阪・ Yogibo META VALLEYで行われる。

SET LIST

01. choose 1
02. 争奪最前戦
03. 浪漫人
04. ラブハイプマン
05. GOODLUCKSTORY
06. アルテルテ
07. ステレオタイプライター
08. 素描
09. realise Life
10. ボクラノ
11. 草縁
12. made in 君
13. 人生オーバー
14. ベイカーベイカー
15. Forever Never Forever
16. ハイホーホー
17. マスカレード
18. あやつなぎ
19. ふうらい

公演情報

DISK GARAGE公演

one man live tour『ON YOUR MARKS!』

2026年10月4日(日)東京・Spotify O-EAST
2026年10月30日(金)大阪・Yogibo META VALLEY

チケット最速先行受付
受付期間:受付中~2026年3月22日(日)23:59
受付URL

RELEASE

「Forever Never Forever」

DIGITAL RELEASE

「Forever Never Forever」

2026年3月9日(月) SALE
配信URL
  • 永堀アツオ

    取材・文

    永堀アツオ

  • 撮影

    鳥居洋介

  • 撮影

    野口みみ

  • DI:GA ONLINE 10周年
  •   

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